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ディスクリート パワーアンプ基板 VFA-01

Vfa01_aa 

ディスクリート パワーアンプ基板 VFA-01

基板1枚で1チャンネル分のパワーアンプが組めます。2枚セットです。

(2019年8月以降、秋月電子で購入できる初段JFETの付録をやめて価格を下げました。)

ほぼセオリー通り、基本に徹した設計の差動2段+3段ダーリントン出力段の電圧帰還アンプです。 

 

■特徴

+ローノイズDual JFET入力(付属) 

+低ノイズ、低歪、低DCドリフト 

+超低音域まで完全にフラットなDCアンプ 

+差動2段回路構成により
   電流バランスが崩れず、DC安定度抜群
   高PSRR、高CMRR、低歪を実現 

+DCブロッキングコンデンサの撤廃 

+3段ダーリントン出力段による高ドライブ能力(2Ω負荷対応) 

+最適化された基板パターン 

+幅広い電圧に対応(標準±12V~±20V / 定数変更すれば±50V程度まで) 

PRT-01/PRT-02電源基板と組み合わせて使うとポップノイズ・レス 

 

■VFA-01のスペック (±20V電源のとき)

+出力  10W(8Ω)、 20W(4Ω)、 40W(2Ω) ノンクリップ 
+歪率  0.0028 % (8Ω 1kHz)
+残留ノイズ  16uV
+ダンピングファクタ  280
+スルーレート  25V/us 
+周波数帯域  DC~500kHz(+0dB、-3dB) 
+S/N比   114dB 
+ゲイン   27dB 

Vfa01_thdn_trans  

  歪率カーブ 8Ω負荷 20Hz/1kHz/20kHz  ±18V電源 

 

Vfa01_thdn_842

  歪率カーブ 8Ω、4Ω、2Ω負荷 1kHz  ±18V電源 

 ※ VP-7722A 帯域80kHz にて計測

 

Vfa01_8ohm  

ゲイン・位相 周波数特性  8Ω負荷 2.83V出力時 

 ※ Analog Discovery にて計測 

 

■回路図

VFA-01回路図

 

■部品表

VFA-01部品表 (2019-9-6訂正)

  ※ 空芯コイルの製作方法はこちら 

  ※ 定電流ダイオード選別方法はこちら 

 

※LAPT(2SC2837/A1186)が入手困難になりました。
 2021年現在、LAPTの代わりにTTC5200/TTA1943を推奨しています。
 2SC2240/2SA970の代わりにKSC1845/KSA992も使用できます。

 

■外形寸法

Vfa01_gaikei

 

■配線方法

プロテクタ基板 PRT-01/PRT-02と合わせて、シンプルな配線でアンプが完成します。  

Amp_wire01

 

PRT-01のJ1とJ2は対称的な信号アサインとしてあるので、アンプ基板への配線を間違えないように気をつけて下さい。(基板のシルク文字をよく見てください) 

電源やスピーカー端子への内部配線は、耐熱ビニル電線 UL1015 AWG20 あたりがお薦めです。 

オーディオ入力信号の配線は、AWG24~26の太さが配線しやすいと思います。 シールド線でなくても構いません。 ボリュームからパワーアンプの入力までの間は、短く配線する方が良いです。(外来ノイズの影響を受けやすいため) 

 

■製作例

Vfa009  

<< PRT-01と組み合わせた製作例 >>

 

■DCオフセット調整

Vfa01_adj2

出力-GND間のDC電圧を計測しならが 半固定抵抗VR2をゆっくり回してオフセットが±10mV以内になるように調整します。 

 

■アイドリング電流調整

Vfa01_adj1

バイアス電圧を調整して最終段のアイドリング電流を調整します。 上の写真の緑の矢印をテスター(電圧計)で計測し、半固定抵抗VR1で調整します。 この電圧がエミッタ抵抗(0.22Ω)の両端です。 下式でアイドリング電流が求まります。 

  アイドリング電流 = V ÷ 0.22Ω 

例えば、V = 50mV なら 50mV ÷ 0.22Ω = 227mA となります。 

 

アイドリング電流は、 ある程度多い方が歪率が減ります。 しかし、発熱も増えるため電源電圧とヒートシンクの放熱容量しだいで上限がきまります。 

ひとつの目標としては、タカチの放熱ケース HIT23-7-18SS で、電源電圧が±15Vなら300mA程度とすると良いと思います。

  ジュール熱(発熱量) =±15V0.3A = 9 [W]  

±20Vなら、225mA で 同じ9W の発熱量です。 

また、背面に金属部が出ているパワートランジスタは、直接ヒートシンクには取り付けず、絶縁シートを挟みます。 上の写真は、熱伝導シリコンラバーシート TO-3P用 を使用しました。 フルモールド(背面全てプラスチックで囲われている物)のパワートランジスタの場合は、直接 放熱シリコングリスをつけて放熱します。 

Q9(上の写真、2つのパワートランジスタの間にあるトランジスタ)は、最終段の熱を感知するためヒートシンクへ取り付けます。 放熱シリコングリスをつけて熱を伝えやすくします。 

 

■初期の動作確認用の電源のおすすめ

パワーアンプは、ハンダ不良や定数間違えなどあった場合、大きな電流がながれてしまう可能性があり、危険が伴います。 

万が一を考慮し、初期の動作確認用として、12V2A程度のDCアダプター x 2個をお薦めします。 DCアダプタには過電流保護回路が内蔵されていて、大電流が流れるようなことがおきたとき、速やかに電流をカットしてくれます。 

実際、位相補償の検討を行なっていてアンプを発振させてしまったとき、部品を損傷させずにすみました。 不良箇所にもよるとは思いますが、DCアダプタを使うことで随分と気楽に(安全に)火入れが可能になると思います。 

上記の12V2AのDCアダプタでも十分に音楽を堪能できる音がでます。 

±12V電源で動作させたときの各所の電圧はこちらをご覧下さい。  

Vfa01_denatsu   

 

※ 火入れとは、初めて基板などへ電気を投入することです。 

 

■部品実装の注意点

当初、予定していた部品より入手しやすく、性能のよい部品が見つかったのですが、基板上でちょっとだけ部品がぶつかってしまいました。 

Amp_cr

この3ヶ所、ハンダ付けする前に、ご確認ください。 ぶつかってしまいますが、どうにか実装は可能です。 

WIMAのポリプロピレンコンデンサはとても性能が良いのですが、サイズが少し大きいですね。 ディップマイカは入手しにくいのと価格が異常に高いのが難点です。 

 

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