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上下対称差動パワーアンプ基板 SMR-01

Smr01_800

上下対称差動パワーアンプ基板 SMR-01

基板1枚で1チャンネル分のパワーアンプが組めます。2枚セットです。

初段に上下対称差動を採用し反転増幅アンプとしたシンプル化に徹したパワーアンプです。

 

 

■特徴

+定電流回路やカレントミラー回路を使わない超シンプル回路

+抜群な動作安定性の反転増幅回路

+低ひずみ

+高スルーレート

+高ダンピングファクタ

+3段ダーリントン出力段による高ドライブ能力(2Ω負荷対応)

+最適化された基板パターン

+幅広い電圧に対応(標準±15V~±24V / 定数変更すれば±30V程度まで)

+PRT-01、PRT-02と組み合わせて使うとポップノイズ・レス

+シンプル回路だから手軽に抵抗品種を変えて好みの音質に

 

 

■SMR-01のスペック (±20V電源のとき)

+出力 10W(8Ω)、20W(4Ω)、40W(2Ω)ノンクリップ

+歪率 0.003 % (8Ω 1kHz)

+残留ノイズ 36uV

+ダンピングファクタ 250

+スルーレート 70V/us

+周波数帯域 1~180kHz(+0dB、-3dB) 

+S/N比  108dB

+ゲイン  27dB(抵抗値で変更可)

 

Smr01_thd1

  歪率カーブ 8Ω負荷 20Hz/1kHz/20kHz  ±18V電源

 

Smr01_thd2

  歪率カーブ 8Ω、4Ω、2Ω負荷 1kHz  ±18V電源

 ※ VP-7722A 帯域80kHz にて計測

 

 

Smr01_freq1   

ゲイン・位相 周波数特性  8Ω負荷 2.83V出力時 

 ※ Analog Discovery にて計測 

 

 

■バイポーラトランジスタ版

回路図 SMR-01回路図 rev1.0

部品表 SMR-01部品表_20220807.pdf

 ※ 空芯コイルの製作方法はこちら 

 

■MOSFET版 2022年9月追加

回路図 SMR-01_MOSFET回路図.pdf

部品表 SMR-01_MOSFET部品表_20220919.pdf

MOSFET版の解説はこちらの記事をご覧ください。

 

 

■外形寸法

Smr01_gaikei

VFA-01ALX-03と同じサイズなので、簡単に入れ替え可能です。

 

 

■SMR-01アンプの駆動方法

SMR-01の入力インピーダンスは約5kΩと低いため直前にRK27等の可変抵抗を入れるより、プリアンプのようなドライブ能力のある前段を入れた方が好ましい音質が得られます。

MUSES72323電子ボリューム基板や、PGA2311電子ボリューム基板を使うことでシンプルに仕上げることができます。

 

 

■配線方法

電子ボリューム基板、プロテクタ基板 PRT-01/PRT-02と合わせてシンプルな配線でアンプが完成します。以下の図はPGA2311電子ボリューム基板とプロテクタ基板PRT-02、トロイダルトランスとの組み合わせ例です。

Smr01_setsuzoku

SMR-01は反転アンプなのでスピーカーターミナルの+と-を反転させて接続します。

 

電源やスピーカー端子への内部配線は、耐熱ビニル電線 UL1015 AWG18 あたりがお薦めです。 

オーディオ入力信号の配線は、AWG24~26の太さが配線しやすいと思います。

 

 

■製作例

Smr_muses01_20220609213201

PRT-02MUSES72323電子ボリュームを組み合わせた製作例

 

 

■パワートランジスタには絶縁放熱シート

背面に金属部が出ているパワートランジスタは、ヒートシンクとの間に絶縁シートを挟みます。熱伝導シリコンラバーシート TO-3P用 がおすすめ。2つのパワートランジスタの間にあるトランジスタは、最終段の熱を感知するため放熱シリコーンをつけて熱を伝えやすくします。

 

■DCオフセット調整

Smr_offset
  < GND-B点の電圧がゼロになるように調整 >

GND-B間の電圧を計測しならが 半固定抵抗VR1を回してオフセットが±10mV以内になるように調整します。

 

■アイドリング電流調整

Smr_bias
     < A-B点の電圧を見て調整 >

バイアス電圧を調整して調整段のアイドリング電流を調整します。

上の写真のA-B点をテスター(電圧計)で計測し、半固定抵抗VR2で調整します。この電圧がエミッタ抵抗(0.22Ω)の両端です。 下式でアイドリング電流が求まります。 

  アイドリング電流 = V ÷ 0.22Ω 

例えば、V = 20mV なら 20mV ÷ 0.22Ω = 90.9mA となります。

 

アイドリング電流は、ある程度多い方が歪率が減ります。しかし発熱も増えるため電源電圧とヒートシンクの放熱容量しだいで上限がきまります。

タカチの放熱ケース HIT23-7-18SSは、片側10Wの放熱が限度ですので、電源電圧が±20Vなら150mA程度(A-B間33mV)とすると良いと思います。

  ジュール熱(発熱量) =±20V0.15A = 6 [W] 

※これに大出力時の発熱が加算されます。

ヒートシンクで熱を放熱しきれなければ、いわゆる熱暴走を起こしますのでご注意ください。大きなヒートシンクにするか、アイドリング電流を下げると解決します。

 

 

■初期の動作確認用の電源のおすすめ

パワーアンプは、ハンダ不良や定数間違えなどあった場合、大きな電流がながれてしまう可能性があり、危険が伴います。 

万が一を考慮し、初期の動作確認用として、15V1.6A程度のDCアダプター x 2個をお薦めします。DCアダプタには過電流保護回路が内蔵されていて、大電流が流れるようなことがおきたとき、速やかに電流をカットしてくれます。 

実際、位相補償の検討を行なっていてアンプを発振させてしまったとき、部品を損傷させずにすみました。 不良箇所にもよるとは思いますが、DCアダプタを使うことで随分と気楽に(安全に)火入れが可能になると思います。 

上記の15V1.6AのDCアダプタでも十分に音楽を堪能できる音がでます。 

※ 火入れとは、初めて基板などへ電気を投入することです。 

 

 

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