SabreberryDAC ZERO
SabreberryDAC ZERO
RaspberryPi ZEROのサイズに合わせた超小形DAC基板です。 Raspberry Pi2、Pi3にも使用可能です。
高音質なオーディオ用パーツをふんだんに使用したヘッドホンドライブ回路を搭載しつつ、基板上の操作スイッチでPLAY/STOPや音量調整が可能と利便性もあわせ持っています。
さらに、専用のBluetooth基板も登場しました。
各種メディアに掲載された話題作
というように、私が作った基板のなかでは異例の注目を浴びている基板です。小ささ、使いやすさ、そしてハイレゾ音質と、3拍子揃ったからでしょうか。大変光栄です。ありがとうございます。
「Pi2/Pi3用のフル実装版」 と 「Pi ZERO用のGPIO端子未実装版」 の
2タイプがあります。
※ GPIO端子未実装版にもIO端子ソケット部品は付録しています。
※※ フル実装版でも支柱を11mmにすれば Pi ZEROへ接続が可能です。 重ねた時の高さが違います。
特徴
+Pi2/Pi3用のフル実装タイプはハンダ付け不要でヘッドホンを鳴らせる
+MPDを操作可能なタクトスイッチ6個搭載
+高音質ヘッドホンドライブ回路搭載
+RCA端子へ出力できるDACダイレクト端子
+I2C拡張端子
+PLAYインジケータ
+最適化された基板パターンレイアウト
ブロック図
DAC部
+ESS社 ES9023P搭載 192kHz/24bit (なぜか384kHzも可能)
+ESS社独自のジッター低減回路
+ESS社独自の非同期SamplingConverter回路
+T.H.D. 0.0014%(実測値 負荷4.7kΩ、20kHzLPF)
+低位相ノイズ水晶発振器
+高精度薄膜抵抗器によるリファレンス電流
<低位相ノイズ水晶発振器 / PLAYインジケータLED>
※実測値はVP-7722Aを使用。データシート上のスペック値ではなく、Pi 3と組み合わせて基板を実測した値です。
ヘッドホンアンプ部
+TI 社 Sound Plusシリーズ 低ノイズ低歪オペアンプ OPA1662
+パナソニック社 ECHU フィルムコンデンサ
+Vishay社 MMA 0204 プロフェッショナル級薄膜MELF抵抗器
+電源ON時のポップノイズを低減するミュート回路
+8Ωの低インピーダンスヘッドホンを駆動可能
(高い方は300Ω程度まで/感度による)
<ヘッドホンアンプ部 / 右下はライン出力端子>
低電圧動作するオペアンプ12種類ほどテストして最も音楽性を感じたOPA1662を採用。次点でMUSES 8832も良かった。
電源部
+NXP社 BISSトランジスタ使用ディスクリートレギュレータ
+Sabreberry+譲りの低誘電率セラミックCAPアレイによるノイズトラップ
+Rubycon社 薄膜高分子積層コンデンサ(PMLCAP)
+裏面に大容量電解コンデンサを追加することも可能
+RaspberryPiと分離した電源を投入可能(標準では共有)
<セラミックCAPアレイ・ディスクリートレギュレータ / 操作スイッチ>
左下はI2C拡張用端子
対応ドライバ
hifiberry dac は、RaspberryPiのI2S出力のオーディオドライバとして最初に搭載されたドライバで、 標準的なI2S出力が得られます。
基板上のスイッチによる再生・音量コントロール
Pythonスクリプトにより、基板上のタクトスイッチを読んでMPDコントロールを行ないます。
対応させるには、下記のコマンドでインストールします。
■Moode Audioの例 ピンク文字はsshのコマンド。 コピペして下さい。
sudo apt-get update
sudo apt-get install python-rpi.gpio
wget https://nw-electric.way-nifty.com/blog/files/mpd_ctrl_zero.py
sudo chmod +x mpd_ctrl_zero.py
サービスを登録します(新規ファイルを作って青文字部を記述)
sudo nano /etc/systemd/system/mpd-ctrl.service
[Unit]
Description=mpd ctrl switch service
After=mpd.target
[Service]
ExecStart=/usr/bin/python2 /home/pi/mpd_ctrl_zero.py
Type=simple
Restart=always
[Install]
WantedBy=multi-user.target
これらをコピペしてctrl+o で保存、ctrl+x で閉じます。
このサービスを自動起動させるには下記のコマンドを打ちます。
sudo systemctl enable mpd-ctrl
再起動後に有効になります。
※自動起動をとめるには下記
sudo systemctl disable mpd-ctrl
特殊操作
・OSのシャットダウン STOPキーの長押し
・Pi3 オンボードWifi OFF PREVキー長押し
・Pi3 オンボードWifi ON NEXTキー長押し
■Volumio2用のサービス をOtaさんが作成されました。
設定方法は MoodeAudioと同様です。
■Volumio2のプラグイン設定 プラグインを利用してスイッチを有効にします。
(バージョンにより動作しないとの報告がありました。)
高速起動のMPDディストリビューション
SabreberryDAC ZERO用に 高速起動のMPDディストリビューション作りました。詳細はこちらです。 スイッチ設定済みで、電源ONから約15秒で再生開始します。
アクセスポイント名:MpdPlay
パスワード:123456789
接続後、ブラウザから見るとympdが見えます。
iOSなら raspberrypi.local
Androidなら 172.24.1.1
ソフトウェアボリュームでもきれいに聞えさせる方法
sudo nano /etc/mpd.conf で下の一行を追加しておくと良いです。 一番下の行でOKです。
audio_output_format "*:24:*"
Raspberry Pi ZEROに接続する方法
2列ピンヘッダを 10pin と14pinに切り分けて、Pi ZEROのGPIO端子(40pin) へ下記の写真のように取り付けてハンダ付けします。
ハンダ付けが終わったら、ピンヘッダをラジオペンチなどで、挟むようにして少しだけ曲げます。(試作基板ではそのままでOKだったのですが、量産版は公差で穴が大きく仕上がってしまったようです)
全てのPINをラジオペンチで挟むように曲げていきます。 曲げすぎてもピンを挿せなくなりますのでコツがいります。 (下図を参照)
大げさに曲げた図にしてありますが、横から見た断面のイメージです。 DAC基板のIO部のスルーホールの内壁に接触させて接続します。
六角支柱はM2.6の高さ7mmを使います。
■ 2列ピンヘッダ(秋月電子) C-00081
■ M2.6高さ7mm六角支柱 (秋月電子) FB26-7
■ M2.6 ビス (秋月電子) P-07324
この方法は、若干アクロバットで、ピンヘッダをちょうど良くテンションがかかるように曲げなければいけません。
他の方法としては、低背ピンヘッダを使う手もあります。
ソケット側は、2列タイプだと任意の場所で切りにくいので1列タイプを使う方が良いと思います。
DAC基板の背面へコンデンサ追加
DAC基板の裏面には電解コンデンサを追加することができます。 無くても動作に支障がありませんが、追加することで電源の強化・安定化することができます。
・ Pi ZERO用に支柱高さ7mmの場合は、直径5mmのコンデンサ、
・ Pi2、Pi3用で支柱高さ11mmの場合は、直径8mm程度までのコンデンサが使えます。
お好きなコンデンサをご自由にどうそ。
極性にご注意ください。 また、RaspberryPi 側の部品に接触しないか、必ず確認してください。
DAC基板とRaspberryPiの電源を分離
DAC基板に5V電源ポートがあります。 標準では0Ω抵抗でRaspberryPiの5Vと接続していますが、それを取り外すことで、RaspberryPiとDAC基板とに個別に電源を入れることができます。
外す抵抗は「R8」 です。
1608チップ抵抗の0Ωですので、少々テクニックが必要です。
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軽量ディストリビューション Z-MPDはこちらをご覧下さい。
※レジスト色や仕上げなど、予告なく仕様が変更される場合がございます。 ご了承下さい。
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