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non-NFB ディスクリート電源基板 DC-ARROW

Dcarrow_a 

         << 製作例 >> 

non-NFB ディスクリート電源基板 DC-ARROW

AC6.3Vトランスから整流してRaspberry PiやDAC基板へ5V電源を供給する基板です。 

負荷の変動に一切左右されないnon-NFB回路を採用しています。 フィードバックに頼らず真の低インピーダンス出力で、条件が厳しいとされるRaspberry Pi 3とTinkerBoardも駆動可能です。 

※ この基板は、部品が実装も付属もされておりません。 基板単体です。

 

 

特徴 

+完全ディスクリート構成

+non-NFB回路を採用

+負荷に左右されない定電圧回路(出力インピーダンス約200mΩ)

+大出力パワートランジスタ

+電圧微調整機能を搭載

+出力ポートは、ターミナルブロックとUSB-Aタイプの2種類

 

 

全体の接続概要  

Dca_es2_2

(トランスのケーブル色は実物とは違います。ご注意ください)

AC6.3V出力が2回路あるトランスを使用すると、DC-Arrowを2枚まで使うことができます。 DC5V出力は最大で1.2A出力することができます。(瞬間的なピークは8Aまで) 

DAC基板とRaspberryPiへ個別に電源を供給すると更に期待できる音になります。

RaspberryPi 3は電源の応答速度さえ速ければ最大出力電流1.2Aで十分駆動可能です。

RaspberryPiのUSB-Aポートへ接続して他のUSB機器へバスパワーを供給するような使い方には向きません。 そういったときはUSB機器のセルフパワーをご使用下さい。

 

 

部品表・回路図 

 DC arrow_部品表・回路図

 

 

推奨トランス 

 共立電子 トロイダルトランス HDB-25(6.3V1.6A 2回路)

 トヨズミ  EIトランス HT-622(6.3V2A 2回路)

 

外形図 

Dcarrow_gaikei

 

 

標準スタイル/ロープロファイル 

Dcarrow_c_2

ヒートシンクの高さは2種類から選ぶことができます。 平滑コンデンサも2個まで搭載できます。 ロープロファイル時はヒートシンク部の放熱に気を配ってください。 ケースに入れるときはヒートシンク部の上下に比較的大きな通気穴が必要です。 

パワートランジスタは100℃くらいまで簡単には壊れません。 そうは言っても周囲のコンデンサなどの寿命を縮めてしまう可能性があるため、上限を70℃くらいに抑えるようにして、故障率を下げるようにします。 ヒートシンクに触れる空気を対流させることが大切です。 

 

 

電圧の調整方法 

 

Rpigpio

 

 

Pi 3は入力電圧が瞬間的にでも4.5Vを下
回ると起動に失敗
することがあります。

RaspberryPi の GPIO端子 2pin-6pin間で
入力されている電圧を測ることができます。

実際に測ってみると意外とUSBケーブルで
電圧がロスっていることがわかって驚かさ
れますね。 


オームの法則はご存知だと思いますが、
基本的な電圧と電流の関係を以下に示
します。

  V = I x R  日本語にすると  電圧 = 電流 x 抵抗   です。

 

配線にも抵抗があるため、電流が流れると配線の末端では電圧降下します。 一般的なUSBケーブル(長さ2m)も、端子の接点抵抗を合わせると100mΩから300mΩ程度の抵抗があるようです。 

例えば、USBケーブルの抵抗=200mΩ、流れる電流=1Aの場合、

  V = 1A x 0.2Ω = 0.2 V  の電圧降下が発生します。

スマホ充電用などのUSBポートを持ったACアダプタの多くは、ケーブルによる電圧降下を考慮して出力電圧を5.2V程度にカサ増ししています。 

DC-Arrowはケーブルの抵抗以外にフィードバックをかけていない回路のため出力抵抗が少しあります。 そのため5.2V~5.3V程度に調整して使うようにします。(USB規格では5V±10%まで許容) 

起動している状態のRaspberryPiのGPIO端子部の電圧を測って、そこが4.8~5.0VになるようにDC-Arrowの出力電圧を調整するのも良いでしょう。

 

Dcarrow_d 

出力電圧の微調整はVR1 で行ないます。 ディスクリートの半導体で電源回路を組んでいるので、温度によって少し変動します。 2時間くらい使って温度が上がりきるとコールドスタート時から0.08~0.12Vくらい上昇します。 

 

電圧計の取り付けかた 

これは必須ではありません。 簡易型の電圧計を取り付けると、電圧の可視化が可能になります。

以下は、秋月電子の小型電圧計を取り付けた例です。 (赤、緑、青があります)

この電圧表示はあまり正確ではなくて、私が購入したものは3%くらいズレていました。 信用できるテスタ等で校正しておくと良いでしょう。 裏面に小さな可変抵抗(銀色)があり、それを回すことで表示電圧を微調整できました。

Dcarrow_e1

配線を取って、リード線(抵抗の足を切ったあまり)につけかえました。

 

Dcarrow_e2 

基板の電圧監視用ポートに挿してハンダ付けしました。

 

Dcarrow_e3 

初期ロット(2017年4月まで)はシルク文字「GND」「5V」 が逆になってしまいました。  気をつけてください。 

 

Dcarrow_e4

秋月電子の電圧計は、この写真のようにまっすぐに挿すことで接続できるので逆挿しにはならないとは思いますが、他の電圧計を接続したり、配線で引き伸ばす際にはお気をつけ下さい。 

J2やJ3の出力端子は間違っておりませんのでご安心ください。

 

2017年の5月以降の基板はシルクが修正されています。

Dcar02

共立電子にて部品セットをご購入された場合は3線タイプの電圧計が付いています。 付録の取扱説明書通りに接続して下さい。

 

 

2018年4月以降 

Tinker Board(S)の電源用のマイクロUSB端子 BC1.2というチャージャー規格に合わせて改版しました。

Dcarrow_01

表にこのようなシルクがあります。 裏面でハンダショートするとTinker Board 対応になります。

 

Dcarrow_02

<< ハンダでショートすればBC 1.2規格に対応できる >>

 

よろしくお願いします。

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