電流帰還型 低電圧ヘッドホンアンプ
Low-v Amp 2.0
電流帰還型低電圧
ヘッドホンアンプ
±2V程度で動作するヘッドホンアンプ基板です。
エミッタ抵抗レスで 7パラレルプッシュプルと強力ドライブ。
< 製作例 >
タカチ LC115-F3用に基板を合わせました。基板固定用のM2.3ビス4本を付録。
好みのコンデンサなど使って回路部品を組み立てます。
< フロントパネル付き >
ご自身で部品を別途用意して組み立てる基板です。0.65mmピッチのチップトランジスタの半田付けが必要な上級者向きの基板です。ルーペ、先の細いピンセットも必須と思います。
ぴったりのケースはこちらです。
特徴・スペック
+完全ディスクリート構成 マッチド・ペア・トランジスタ使用
+電流帰還型アンプ
+全段エミッタ抵抗レス、トランスリニアバイアス回路
+7パラレルプッシュプル出力段
+帯域幅:1~1900kHz(-3dB)
+振幅電圧:max ±1.25V(ニッケル水素3本時)
+ゲイン:+5.7dB(約2倍)
+スルーレート:25V/us
+S/N比:100dB(A-Wait 1V出力時)
+消費電流:アイドリング時70mA
+最大出力電流:500mA(片ch)
+残留ノイズ:10uV(A-Wait)
+ひずみ率:0.01%(33Ω、20mW、LPF80kHz)
VP-7722Aによる計測結果
エミッタ抵抗レス・トランスリニアバイアスによるノンスイッチング動作(疑似A級ドライブ)
この電流波形が7倍(7パラ回路)になって出力されます。
つまりバッテリー消費を抑えつつA級ドライブと同等のノンスイッチング・低ひずみな動作が期待できます。
わずか±1.6V程度の振幅のアンプで驚異のスルレートを達成
立ち上がりは 25.623V/us
立下りは27.26118V/us
回路図・部品表・外形図
====< 以下は試作時の回路図・部品表 >==========
3Dデータはケース製作・加工などにお役立てください。
単4電池4本を裏につけるとこんなサイズ感です。
出力オフセット電圧について
この回路は実験的な構成のためオフセット調整機能を搭載していません。シンプルな回路の良さもあるかもしれませんが、言い訳です。
原理的に初段トランジスタのhfeバラつき、Vbeバラつきにより出力にオフセットが生じます。もし、10mV以上のDCオフセット電圧が出た場合は、初段のQ5もしくはQ6(Q7もしくはQ8)どちらかを交換してみてください。
100mV以上の大きなオフセット電圧が出ている場合は半田付け不良などを疑ってください。正常に動作すれば30mV以下にはなると思われます。
±10mV程度までの出力オフセットは許容範囲と思います。トランジスタ交換は銅箔パターン剥がれ等リスクもありますから±10mV以下でしたら無理に調整しようとせず、そのままご利用ください。
ニッケル水素電池を充電した直後の電圧(1.50V x 3本)はオフセットが高めに出ます。1.3V x 3本あたりまで落ち着いたときに測って判断してください。
裏面のジャンパー線
裏面に2か所ほど配線ジャンプする所があります。忘れずに配線してください。
出力のL/R配線をアンプ部から出力端子部までジャンプします。 周囲にショートさせないよう注意します。
0.25~0.4mmのポリウレタン銅線、もしくはAWG26配線がお勧めです。
専用アクリルケース
T.S.Works さんによる専用アクリルケースが登場しました。
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