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2026年9月 6日 (日)

JFET 2SK2881を選別してみました

先日は、新ヘッドホンアンプHPA-7に2SK2881を選別なしで搭載して好感触な音が出ることを確認できました。 そこで本日は選別の有無でどう違うのかテストしてみることにしました。

選別は単純にidssを測る方法で行います。 さっそく小型のブレッドボードにセッティングしました。

Jfet_pairing_01

回路は以下のようにしました。

Jfet_pairing_02

JFETのドレイン(D)、ゲート(G)、ソース(S)はメーカーや型番によって違うことがあるので確認が必要です。

上の写真では電源供給をON/OFFスイッチ付きの電池BOXにしています。

電池電圧そのままでも良いのですが各種実験用にDCDCコンバーター基板を付けてしまっているので、今回は約5Vに設定しました。 上の写真の黄色いテスターがDCDCコンバーターの出力電圧モニターです。

電流計の方は以前紹介したRQ-770D で40000カウント品。「mA」レンジを使いました。

8.769mAと表示していますね。

 

20個測定した結果はご覧のとおり。

2SK2881のランク「E」はデータシートで見ると5~12mAでしたので紙に線を引いて測定したら該当するところに置いていきます。 例えば上段右のFETは、10.9mAだったので11のそばで僅かに10寄りという具合。

Jfet_pairing_03

9mA近辺が多かったので緑色のものをペアにしました。

赤丸をつけたものは最悪のペアです。 ペア品と最悪ペアとを比較してみます。

 

 

■DCオフセット調整

DCオフセットは電源ONから約5分後に調整して±1mV程度まで抑え込みました。その後15~20分ほど経ったときに再確認しても2mVくらいしかドリフトしません。最悪ペアでも調整は可能でDCドリフトも同じレベルでした。 差動ペアをアルミや銅テープで 熱結合しなくても問題なさそうです。

 

 

 

オシロスコープでの測定箇所は、アンプの出力端子。 

Jfet_pairing_04

マザーボード上のヘッドホン出力端子にはミュート回路が入っているので、ミュート回路前の本来のポップノイズを直接見ることにしました。

※ ミュートは電源ONしたあと0.9~1秒間ほどGNDへショートするタイプの回路が採用されています。

 

 

■電源ONの瞬間

Jfet_pairing_yes_on

Jfet_pairing_no_on

上がペア品。 下が最悪ペア。 横軸は500ms/div。

・ペア品は-100mVほどしかポップノイズが出ていません。最悪ペアは-300mV。

 

 

 

■電源OFFの瞬間

Jfet_pairing_yes_off

Jfet_pairing_no_off

上がペア品。 下が最悪ペア。

・ピーク電圧を比較すると最悪ペアは-270mVくらいでペア品は+130mVほど。

 

 

■電源OFFしてすぐにON

Jfet_pairing_yes_off_on

Jfet_pairing_no_off_on

上がペア品。 下が最悪ペア。

・少し意地悪テストです。 どちらも-1.5Vまで大きく振れています。

この状態でもポップノイズを出さないようにするにはミュート時間2秒欲しいところです。ゆっくり電圧が上がっていく部分の途中で、ちょっと段差が出来ていますね。そこがミュート解除されるタイミングで約1秒なのがわかります。

 

 

いかがでしたでしょうか。

JFETを選別してペア品にすることでポップノイズのピーク電圧を半分以下にすることができるのが分かりましたね。

ペア品であればミュート回路が無くても電源ON/OFF時に「プチ」っと小さな音が聴こえる程度です。(超高感度なイヤホンでなければ問題ないレベルと思います)

 

 

 

実は、音質的にも少し変化がありました。

ペアとりすることで、明るめな音調が少し落ち着きました。 差動回路の負荷抵抗でDCオフセットを調整しているので負荷バランスが崩れて差動回路で2次高調波が増えているのかもしれませんね。

とはいえ、トランジスタやJFETの種類を変更したときより音質変化は僅かです。

またトランジスタに流す電流でも音質がそれなりに変化しますので、好みで動作電流を調整するのもアリだと思います。

 

 

 

バイポーラトランジスタの選別方法はこちらをご覧ください。

 

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「ヘッドホンアンプ」カテゴリの記事

コメント

こんにちは、ま。です。
FETのIdss選別風景、なかなかマニアックで良いですね〜(笑)
最近私もよくやってます。差動入力用の K117と、ダイヤモンドバッファの入力用途にK246/J103のコンプリです。あと入力FETのドレイン電圧のクランプ用のカスケード接続用にも使ってます。先日たかじんさんも評価されてましたが、シンプルを良としてJFETのVgsで挟む形にしています。結果として入力用FETのVdsは約2V程度にクランプされてます。

ま。さん

コンプリのidss合わせは、シビアそうですね。JFETをカスコードとして使ったアンプも結構ありましたね。バイポーラトランジスタと違ってベース電流が無いのが良いと思います。

選別>>
以前、VFA-01で選別しないで使った時はダメだったけど、今回は平気。

違いはどこにあるのだろうと考えていましたが、差動回路のソース抵抗の有無ではないかと推測しています。

たかじんさん、ま。です。
 JFETをカスコードとして使ったアンプもありましたが、やっぱりバイポーラを使ったものがメジャーだった印象です。部品点数としてはJFETの方が圧倒的に少ないですが、バイポーラだと選別不要だし電圧設定も自由なので設計しやすいからですかね。
 なるほど、VFA-01はK2145ありきの設計ですからね。最近たまたま押し入れからVFA-01アンプに火を入れました(5年ぶり位か、珍しくオリジナル(終段はバイポーラ)回路のまま)。ゲインを比較対象アンプに合わせるために5倍(オリジナルは22倍)に下げたら発振したので、対象アンプの方を22倍に設定しましたが、VFA-01は結構デリケートですよね。流石にスッキリかっちりな音がしてました。

ま。さん

JFETカスコードは確かに、メジャーかというと違いましたね。 (ソニー)エスプリの回路でよく見かけたというだけで、他のメーカーもやっていたかと言うと、そうでもなかったように思います。

定電流回路としてJFETを使う会社も少ないように思います。部品点数が少ない反面、正確な電流にしようとすると半固定抵抗による調整が必要という理由が大きいのかもしれません。

VFA-01はオープンループゲインが高く、帯域幅も広いので、仕上がりゲインを下げようとすると、難しい位相補償が必要になります。  1段目か2段目の高域ゲインを下げるのが手っ取り早いかもしれまんせんね。
NFB量が多いためか、おっしゃる通りかっちりした傾向の音と思います。

SMR-01も同じくらいオープンループゲインが高くNFB量も多いはずですが、音に硬さがすくないのは反転アンプの特徴かもしれません。

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