HPA-7 出力段のシングル、3パラ、5パラ、7パラプッシュプルを比較
HPA-7の終段バッファは、最大で7パラプッシュプルできるように基板を作っています。 本日は、どこまでパラったら良いのか検証してみようと思います。
並列数が多ければ多いほど、パワフルにドライブしてぶっ飛んだサウンドを奏でる!?

< この状態で3パラプッシュプル >
回路図にすると緑色で囲った部分が3パラプッシュプル。 ダイヤモンドバッファの前段は並列数に入りません。
■インピーダンス測定
HPA-7は無帰還アンプですので「見かけ上でインピーダンスを下げる効果」は一切ありません。 出力バッファの素の特性が現れます。
グラフ中の「1Ω」と「0.1Ω」の水平線は正しく測定できているか純抵抗にて測定系を確認しているものです。 グラフの数値を読み取ってみます。
1=Single時 :約1.5Ω (1500 x 1 = 1500mΩ)
3並列時:約640mΩ (640 x 3 = 1920mΩ)
5並列時:約405mΩ (405 x 5 = 2025mΩ)
7並列時:約340mΩ (340 x 7 = 2380mΩ)
1プッシュプルあたりのインピーダンスを計算したのが()の中です。並列数が増えると少しづつ上昇しているようです。 終段のベース電流が分散されてしまうからでしょうか。 とりあえず測定結果から、並列数が増えると出力インピーダンスが低下しているのは分かりました。
どのカーブも10kHzまではフラットでそれ以上の領域で少しづつ上昇しています。 拡大してグラフを読み取ると20kHzのところで約1.2倍(1.6dB)ほど上昇しているようでした。
これにより可聴帯域での周波数特性がハイ下がり(もしくはハイ上がり)になるか心配になってしまいました。
■周波数特性
ということで念のため周波数特性も測ってみました。
5並列時 30Ω負荷時の特性です。100kHzあたりまでフラットなことが分かります。MHz帯の高域にもピークはなく素直な特性です。
出力インピーダンスは20kHzで1.6dBくらい上がっていましたが信号の振幅は大丈夫そうです。
■音質的な変化
ここが一番気になるところです。 短時間の試聴でしたので細かくは聴きこんでいません。ざっと傾向だけ書いておきます。
Single:全体的に奥行き感が少なく平坦。
3並列:粗削りだけど躍動感があって結構楽しい。
5並列:繊細さが出てきてキレイに聴かせてくる。
7並列:最も繊細でお上品。もう少し強さがあっても良いかも。
ヘッドホンや聴く曲との相性もあるかもしれませんが、個人的には3並列と5並列が甲乙つけがたい感じ。
並列数を増やすほどドライブ力が増してパワー感に満ち溢れる音になると想像していたのですが、少し違った結果になりました。
こうやって出力並列数の変化を体感できる機会はあまりないと思うので、ちょっと面白いですね。 hfeを揃えたトランジスタで並列化するとまた違った結果が得られるかもしれません。
ソケットを付けて並列数の増減を体感してもらえると嬉しいです。
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