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2026年5月19日 (火)

VFA-01 Rev2基板 初段JFETを2SK170にしてみる

ご存じの方も多いとは思いますがVFA-01で使ってきた初段のJFET「2SK2145」は、「2SK117」を2つ付けたDUAL-JFETです。

Vfa01rev2_jfet

2SK2145と2SK117のスペックシートを並べると同じ数値なのが分かります。

その昔、数多くJFETが製造されていた中で超低ノイズのアンプを組むなら2SK170。次点として2SK117と言われていました。 メーカー製アンプは量産性から2SK146、2SK150、2SK389などDUALタイプが使われていました。

 

NFの小ささでは2SK170が秀逸。そして順方向伝達アドミッタンスが高いという特徴もあります。
同じ回路、同じ仕上がりゲインの場合はNFB量が多くなるため低ノイズで低ひずみなアンプに仕上がります。

Vfa01rev2_jfet2

ということで、

VFA-01に2SK170を付けてみました。

んまぁ 部品棚の奥から秋月電子で買った2SK170出てきたからですけど。 
2SK369も出てましたが、ちょっとクセが強いので後の楽しみに取っておきます。

 

 

 

最初、選別なしでもオフセット調整があるから大丈夫だろう。。。と高を括ていたのですがダメでした。 なんと2.5Vものオフセットが出ました!

Vfa01rev2_jfet3

という訳で選別作業を実行。 Idより、Vg(ゲート電圧)の方がこの機材(TC-1)では選別しやすいようでした。 2袋(20個)から10mV以下のペアが3つ取れました。

その3ペアで近いVgのものを2chで使いました。

 

Vfa01rev2_jfet5
 < Q1(2SK2145)の代わりにリード品のJFETが使える >

VFA-01基板は以前から初段にリード部品のJFETを実装できるようにしてあります。 2SK2145チップを剥がして2SK170を挿します。

 

 

 

オフセット調整も問題なく行えました。 ですが、時間とともに少し出力電圧がドリフトするため、銅テープを巻いて熱平衡をとってみました。

Vfa01rev2_jfet4
 < 写真中央部の銅箔テープを巻いたものが2KS170ペア >

これでどうにか±8mV程度までドリフトが収まりましたので及第点といったところでしょうか。

2SK2145では±2mVくらいの領域で安定していました。さすがDUAL-JFETのDC安定度は違います。

 

 

 

さて、

2SK170の低ノイズなところを見せてくれ! 

っと思って残留ノイズを測ったら

 

結果、18uV。 2SK2145の時の19uVとは誤差でしかありませんでした。

抜き差ししやすいようにリードが長いまま、という部分も影響しているかもしれませんね。

 

周波数特性を確認したところ、特に問題のあるコブもなく安定していました。

 

 

このような結果ですので、入手困難な2SK170を入手してまで 2SK2145から変更する必要性は少ないように思います。 10個入り1袋から2ペアとれませんでしたし。(2袋で3ペアが限度か?)

 

 

既にペアがとれた2SK170をお持ちでしたら、ドリフト電圧増大を許容しつつ、ごく僅かに低ノイズ化が狙えます。

 

音質的なところでは、気のせいか2SK170の方が煌びやかで透明感があるように感じます。 比べると2SK2145は少しドライな感じ?

差はそう多くないように思いますが、銅箔テープを巻いた効果もちょっとあるかもしれません。

 

この状態で5/23(土)の「音ン場」へ持ち込みする予定です。

よろしくお願いします。

 

 

===後記===

そう、火曜の時点では思っていました・・・まさかの展開、 続きはこちら。

 

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パワーアンプ」カテゴリの記事

コメント

2SK170、懐かしさすら感じてしまう遥か昔のFET、
って言っても10年位前だったらまだ入手出来てたかな???

私も無造作にビニール袋に30個ほど突っ込んであると思うのですが、
選別もしていないので使っていないです。
活用する道を探さないと勿体ないですね・・・・・

ぺるけさんのヘッドフォンアンプ(バージョン忘れました)に
2SK170を使ってるのが1セット在りますが、
駄耳には2SK117/2SK2145との差異はまったくわかりません(哀)。

sawanoriichiさん

そうですね。 2SK170はぺるけさんがヘッドホンアンプに使って、市場からすごい勢いで消えていきました。 ちょうど生産終了の時期とかぶっていたというのもあるかもしれません。

90年代後半に若松通商の店頭でペア化したものが売っていたような気がします。 いま考えると、お店で大量のFETからペア取りする方が効率よく、多少価格が高くてもお買い得だったのかもしれません。

ペアに出来なかったFETは、差動アンプとして使うことが出来ません。 20個から残った14個はどうしようか。。。

音の差はあまり大きくはないような気がします。 2SK2145はまだ生産を続けそうな気配ですのでありがたいですよね。

https://wakamatsu.biz/products/detail/403361

若松でペアの2KS170がまだ売っていますね。 買うならコレです。

たかじんさん

私が 2SK170 で VFA-01(Ver.1) のときには、安定するのにだいぶ苦戦したのに、たかじんさんはあっさり楽勝!

やっぱり腕の差がでるんですね・・・。

追伸
ホームページの改修作業は、いろいろ難航しましたが、なんとかなりそうになってきました。 やはり、めんどくさがって、10年以上放置してしまったためで、もう少ししたら、いろいろご連絡できると思います。

n'Guinさん

BTLではないので、発振しにくいのかもしれませんね。 あと出力段がMOSFETなので、バイポーラに比べるとゲインが低めになっている可能性があります。

個人的にはLAPTの低域の鳴りっぷりが好きなのですが、入手できなくなっているので仕方ありません。 MOSFETは高域の綺麗さ、ボーカルものが良いです。

ホームページ、あとで訪問してみます。 よろしくお願いします。

サンケンのLAPTですが2SA1303/2SC3284が現行のようです。
これを使った既製品もあるようですが、いかがでしょ。

あんまり安くはないですね。

ノイズの大きさについてコメントさせて頂きます。
このアンプのノイズはR1とR13によるものが支配的です。入力換算で、それぞれ4nV/√Hz程度。合わせて6nV/√Hz弱。
一方、Q1の2SK2145に依るものが、おそらく片方で1nV/√Hzぐらい。合わせて1.4nV/√Hzぐらい。
ノイズを合成するときは、それぞれ2乗して足してから平方根をとるので、Q1のノイズの変化が全体のノイズの大きさにはあまり影響を及ぼしません。
と言いましても、十分にローノイズなので、低ノイズ化の必要性は無いと思いますが。
ただし、音質に関しては話は別なので、このアンプに限らず、試行錯誤のレポートを楽しみにしています。

たかじんさん、こんにちは、ま。です
2SK117を使うのであればソースにバランス調整用の半固定抵抗を入れて多少帰還をかける方が何かとベターですよね。2SK2145はソース共通ですからそこがちょっと残念です。

天 婦羅夫さん

2SA1303/2SC3284はひとつ上の電流値のLAPTですね。
https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2016/07/20-95cf.html
この時のアンプに使っていました。

サンケンのwebサイトをみるとまだ生産中と書いてあるけど、殆ど入手できない状態なので製品としても使われることが激減してしまったように思います。 2000年代前半は良く使われていたのですけども。。。


フルデジタルさん

その後、いろいろ調査していましたら、トランスからのリーケージフラックス(ハムノイズ)が主原因じゃないかと思われることがでてきました。 
片方のチャンネルのGNDを含む電源ラインを外すと、ぐっとノイズが下がるのです。 2SK2145に戻せないためK170と比較できませんが、スペクトル密度(nV/√Hz)とA-waitをかけた残留ノイズとの関係は、ノイズ自体がフラットではないため意外と難しいです。

JFETのデータシートのNFの数値の差、デバイス依存のゲイン(gm)によるNFB量の違いなど要因は色々あります。もちろん抵抗の熱雑音も要因のひとつですね。


ま。さん

K170、K117など独立したソース端子があれば抵抗を入れて自己帰還できるため安定度も確保しやすいし、いいですよね。 2SK1245がなぜ共通ソースの5pin仕様にしたのか、私も疑問ではあります。

抵抗の熱雑音も考慮するとエミッタ(ソース)に抵抗を入れて自己帰還をかけるとNFぐっと悪化してしまう数式をどこまかで見た覚えがあります。 アナデバかTIかの資料だったような。

残留ノイズ≒S/N比、そしてひずみ率の右肩下がり部分で、ノイズは小さい方が有利です。いわゆるカタログスペック的に。

ですが、実際の音で超低ノイズ、超低ひずみなアンプが、必ずしも好ましくない結果になることもありますね。  個人的には超がつくような多量NFBアンプの多くで、聴き疲れする傾向があるように思います。

歳とともに安心感に結びつく音(位相余裕の大きい音)の方が好みになってきたなぁ  っと思います。 つまり初段ソースに抵抗を入れたい! です。

抵抗の熱雑音ですが、R1とR13によるものはホワイト(フラット)なので、等価帯域幅を使えば寄与成分を簡単に計算できます。15μV程度ですね。
また、JFETはフリッカー(1/f)雑音を含みますが、2SK2145や2SK170ではコーナー周波数が200Hz以下なので、A-weightを掛けると、その影響はほとんど消え、反転領域の熱雑音で計算することができます。

フルデジタルさん

計算ありがとうございます。 今回、片チャンネルのGNDループをきると、12~13uVあたり。  その状態でも高感度なイヤホンをつなげると、ハムノイズは聞こえます。

フリッカーノイズ(低域ノイズ)の上昇分はJFET(K170)は優秀ですよね。

A-wait以外にもVP-7722Aには400HzHPFがあり、ON/OFFしてみたのですが、A-Waitから殆ど変化なし。 小さなハムノイズはA-waitで取り除かれているのはその通りと思います。 めっちゃデカいハムノイズは400HzHPFで違いがでますから、100Hz、200Hz、400Hzのハムと、3kHz付近のホワイトノイズとの比率の問題かと考えられます。

ノイズ電圧が理論値を下回りましたか。
R1やR13の寄与成分を求めるには、ゲインを掛けて出力換算スペクトル密度にし、A-weightの等価帯域幅の平方根である116[√Hz]を掛けます。ただし、FFTにより算出している場合は、20kHzでカットするので112[√Hz]を掛けた値になります。簡単な計算なので、算出している人もいるかも。
なお、出力雑音における各素子の寄与成分はスペクトル密度としてLTSPICEで計算できます。この回路だと可聴帯域では抵抗の寄与成分は精度良く計算できます。FETの寄与成分も、熱雑音による成分は、まあまあの精度で計算できます。フリッカー成分に関しては、モデルの精度が良くないと当てになりません。バイポーラ・トランジスタに関しては、評価したことはありませんが、信頼できないと思います。
ノイズ解析に関しては、スペクトルを取ると、何が起きているかが判りやすくなります。私はマイク・プリアンプを使用しています。最近は低ノイズ(2nV/√Hz程度)なので、便利です。

フルデジタルさん

理論値の帯域幅をいくらで計算したのか不明ですが、測定した環境では80kHzLPFとA-waitです。 聴感補正も色々なカーブがあるのですが、VP-7722AのオプションのA-waitで、おそらくIHF-Aと思われます。 カタログには詳しく書いていないんですよね。

https://manualzilla.com/doc/6658276/%E5%8F%96-%E6%89%B1-%E8%AA%AC-%E6%98%8E-%E6%9B%B8-mn%EF%BC%8D446a
こちらは有名な目黒のノイズメーターのフィルタカーブです。大きく5種類ある中の IECカーブが相当するものと思われます。 ノイズメーターの帯域幅は10Hzから500kHzとオーディオアナライザでいうフル帯域です。 私の測定した結果は80kHzLPFをONしているのでちょっとズルいですね。 最近THD+Nでも80kHzLPFをONしているカタログが多いため、ほぼ常時80kHzをONしています。

多段アンプのNF計算式から、初段ゲインが高いほどアンプ全体のノイズが低くなるはずですが、JFETはゲイン低めなのでどうしてもノイズが高く出る傾向があると思います。 この回路の初段に2SC2240を使っていたとき、10uVをきる残留ノイズだったことを思い出しました。
ちなみにパワーアンプではなくヘッドホンアンプでは6~7uVだったりしています。 それ以上小さくするのはなかなか難しいですね。
https://nw-electric.way-nifty.com/blog/hpa1000.html

その綴り、一寸待ってください。重みが感じられませんよね。
A特性による周波数重みの等価帯域幅で、周波数帯域の上限を明記していなくて失礼しました。
平方根の値は、20kHzで111.7[√Hz]、80kHzで116.06[√Hz]、1MHzで116.15[√Hz]です。高い精度が要求される場合に使われることが少ないので、結構いい加減に使われています。また、80kHzで切ってしまっても、A特性を掛けるとほとんど変わりません。
A特性はよく使われるのに、詳しい説明を見る機会が少ないです。
なお、ゲインが異なるアンプのノイズを比較する際には、出力ではなく、入力換算ノイズが判りやすいと思います。
そのような評価では、HPA-1000ですと、R1+R5+R10+R11の値が支配的になっていますので、このアンプより少しノイズが大きい(S/Nが小さい)ことになってしまいます。それでも十二分に低ノイズだと思います。

フルデジタルさん

20kHzで111.7[√Hz]、80kHzで116.06[√Hz]、の係数をどこに適応するのかが分からずすみません。

完全フラットなホワイトノイズとの比較で、帯域幅20kHz時IHF-Aフィルタ適応すると、0.78倍。 80kHz幅なら0.39倍
って感じだと思っていますが、そもそも抵抗の熱雑音が完全フラットなではないですからね。

ざっくり1kΩの抵抗の熱雑音は温度300K、帯域幅80kHzで1.15uV。
ゲイン27dB(22.4倍)すると25.76uV。 これにA-waitを適応すると、

25.76uV x 0.39倍 = 10uV 

って感じですかね。 これにアンプのNFが掛けられるので、初段の素子のNFがモノを言う。 差動アンプなので、+in側と-in側も考慮しないといけないですね。 NFB量による効果はどうするのでしたっけ? 実運用時を考えると入力部の可変抵抗が8~10時方向の抵抗も把握しておく必要もありそうです。気になる摺動部熱雑音はどうなっているのでしょうか。。。

10年ほど前、トラ技のキットを作っていた「おじさん工房」さんが抵抗やLEDなどの熱雑音を測っていました。 はっきりとは覚えていませんが、フリッカノイズに相当する低域の上昇が1kHzやもっと高いところから始まっていたような、ちょっと衝撃的な結果が出ていたと思います。 特にカーボン抵抗は酷かった。

説明が解りにくくて失礼いたしました。スペクトル密度との換算に使います。
1kΩの抵抗の熱雑音は4.0nV/√Hz。
これに116[√Hz]を掛けて0.464μV(入力換算雑音)。
ゲイン22.4を掛けて10.4μV(出力換算雑音)。
A-weightによる電圧からスペクトル密度を概算するときにも使用します。
なお、閉ループゲインを掛けているので、NFB量による効果が入った値になっています。

2SK2145のNFのデータシート記載に関しては、使い方に注意が必要かもしれません。
データシートにRg=1kΩの値が1dBと記載されていますが、これは入力のノイズが4nV/√Hzのとき、素子で発生するノイズが
4nV/√Hz *√ { 10^(1/10) - 1 } = 2nV/√Hz
であることを意味します。(実際のノイズはもう少し低い。)
入力部にR1=1kΩが入っていると、それだけでNFは3dB以上になってしまいます。

抵抗のノイズについてですが、熱雑音と電流雑音からなります。電流雑音はフリッカ雑音(1/fノイズ)です。そして、抵抗の場合、電流雑音は電圧(電流)に比例します。よって、印加電圧を高くすると、コーナー周波数が高くなります。オーディオの重要な場所で、コーナー周波数が高くなるような設計は良くないと思います。普段使用している抵抗の場合は問題ないことが多いのですが、メタルグレーズ(サーメット)抵抗は電流ノイズが非常に大きいので、要注意です。固定抵抗のカーボンは、そんなに大きくないのですが、カーボンの半固定抵抗は酷いです。サーメットの半固定抵抗も酷いです。それでも、電流を流さなければ、出て来る雑音は熱雑音(ホワイト)のみです。
最近のLEDのノイズは、フリッカノイズがほとんどで、ショット雑音が判らないほどです。物によって結構大きいので、ノイズが気になる場所に使用する際には注意が必要です。

可変抵抗の音への影響については、私には難しすぎるのですが、熱雑音に関しては抵抗値で評価して問題ないと思います。三つの端子の三つの抵抗値を測定してみると、摺動部の抵抗が結構大きいことが判りますよね。可変抵抗における熱雑音は、入力端子をショートさせて考えれば良いと思います。話は逸れますが、可変抵抗に直流電圧を掛けることは少ないのですが、電流雑音が非常に大きい場合がほとんどです。

長くなって、すみません。

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