ラックスマン創業100周年
昨年(2025年5月)でラックスマンが創業100年を迎えました。 記事にするのが遅すぎたかもしれないですね。
100周年記念モデルも発売されています。下の画像は来月発売予定のモノラルパワーアンプです。
とんでもない大きさです。 価格もwebサイトに掲載されています。
ステレオサウンドによる取材で開発現場や修理部門などの映像が公開されています。
カタログに掲載されている本社は新横浜の駅の近くにありますが製造部門は鴨居にあるんですね。 組み立て工程が普通の工場とは違っているように感じるので興味深いです。 設計部門と製造現場、修理部門が近いという利点は大きいと思います。製造部の声や修理の状況が設計者へとフィードバックがかかりますからね。
また、何年たっても大切に使ってくれるユーザーのために在庫が切れてしまった部品も作りながらも修理する方針など、とても関心しました。
ラックスマン 100周年のwebサイトはこちらです。
基板パターンの美しさで際立つラックスマンの製品ですが、レジスト剤を塗らない基板も有名ですよね。
古くからのオーディオマニアはご存じな方も多いかもしれません。マッキントッシュなど海外メーカーのアンプではレジスト無しの基板が多用されていました。 これはレジスト塗布による静電容量の増加を防ぐ意味があり、高周波基板で使われる手法です。銅箔のままだと酸化してしまうためハンダメッキ(ハンダレベラー)されている事が多いと思います。
さて、
近年のラックスマンと言えば「ODNF」回路。 Only Distortion Negative Feedback の略。
ひずみだけをフィードバックするという名称から注目された回路です。 現在は「LIFES」と名称を変えています。 Luxman Integrated Feedback Engine Systemの略。
この違い、どこにあるのだろう? と疑問に思っていました。
公式ではあまりブロック図が出ないのですが、M-900uというパワーアンプのカタログに載っています。 この回路はODNFです。
そして、
M-10XのカタログにはLIFESのブロック図が掲載されていました。
主アンプ:エミッタ接地回路2段(自己フィードバックによりゲイン固定)
副アンプ:差動増幅+能動負荷の1段構成(+エミッタフォロア)
という部分は同じですが、よく見るとトランジスタのNPN/PNP極性が逆になっています。
ODNF、LIFESそれぞれバージョンを振っているので細かいところでは違いがあるようです。
一番気になるのは、副アンプは本当にひずみのみフィードバックしているのか? という部分ですよね。
バージョンやODNF/LIFES極性違いなど細かい所は気にせずにシミュレーションしてみました。
抵抗値でかなり動作状態が変わるため、どう解釈するか悩みました。
シミュレーション結果は後日公開いたします。 => こちらからどうぞ。
ちなみにMJ誌には、独自解析されたと思われる回路図が掲載されています。 その回路図を参考にシミュレーションしました。
興味のある方はMJ誌 2026年春号をご覧ください。
追記 ==============================
なんと、ラックスマンの協力会社さんへの取材映像もありました。
シャーシ、フロントパネル、トランスなどの製造会社です。
結構珍しい映像と思うのでぜひご覧ください。
そう言えば、ナフサ由来でシンナー不足になりトランス製造が危ぶまれていますね。 ワニス含浸の薄め液としてシンナーを使用しているようです。 勤め先の会社でもトランス屋から5月上旬にシンナーの在庫がなくなるので一旦トランス納品を止めますと連絡がありました。
早く海峡を解放してもらいたいところです。 トランスメーカーは数十人規模の会社が多いので、数カ月間製造が止まると厳しい状況に追い込まれると思います。
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