免責事項

  • 本サイトの情報の利用、内容、サービスによって、利用者にいかなる損害、被害が生じても、著者は一切の責任を負いません。ユーザーご自身の責任においてご利用いただきますようお願いいたします。

    本サイトで頒布している基板およびキットは、技術者、またはそれに準ずる電気的知識をお持ちの電子工作ファンの方のためのものです。一般のオーディオファンの方のためのものではありません。
    また、頒布基板およびキットは、いかなる条件でも動作を保証するものではございませんので、あらかじめご了承ください。

    電子工作では、火傷、感電、火災などの可能性があります。十分に注意をして作業して下さい。

    営利目的のご使用は認めておりません。 記事の転載や、基板・キットの商用利用の方は、ご連絡ください。学生やサークルの学習目的でまとめてご購入する場合は特別価格でご提供させていただきます。
無料ブログはココログ

スポンサー

« OSC2026 Tokyo/Spring | トップページ | 差動回路の出力合成(2) »

2026年2月 1日 (日)

差動回路の出力合成(1)

オペアンプのような差動入力回路の差動の出力を両方とも活かそうとした場合、どういう回路が良いのでしょうか。

以下の回路は、Q1,Q2の差動回路のうちQ2側の出力(コレクタ側)はR2抵抗のあと全く活かしていません。

Diff_cir0a

設計者によってはR2も省略してしまう事もあります。そもそもQ2出力を使わないのでそれもアリです。

 

Q3とQ7は定電流回路です。電圧が変動しても同じ電流を流し続ける回路になります。

Q3が1段目の動作電流を決定し、Q7は2段目の動作電流を決定しています。 トランジスタは動作電流によって特性が変化するので、こうやって流す電流を設計者が指定できるメリットは大きいと思います。(電源電圧が変動しても同じ動作を期待できる)

 

 

でも、やっぱり差動回路の出力の片方を捨ててしまうのはもったいないですよね。

 

下の回路はカレントミラーを使って電流合成した回路です。 ボブ・ワイドラー氏が考案されて、現在でも多くのオペアンプに使われる差動合成の方法です。

ワイドラー氏もきっと「捨てるのはもったいない」と思っていたんじゃないかと思います(笑)

Diff_cir00

この回路が素晴らしいのはQ2側の出力を捨てずに利用できる点です。 出力を合成できるとオープンループゲインが大きくなるため、結果的にS/N比やひずみ率、周波数特性を良くすることができます。

この回路図とはNPN/PNPが入れ替わりますが、RC4558などの有名なオペアンプの殆どがこの差動合成回路を使っていますね。2段目以降に違いはあるにせよ、カレントミラーで合成している回路は、殆どの方が見たことある回路ですよね。

 

 

でも、

 

じつは、

 

私はディスクリートでこの回路を組んだことは一度もありません。

理由は、差動回路の負荷がアンバランスに見えてしまうからです。

 

Q1の負荷抵抗=非常に高抵抗(カレントミラー回路の出力側なので)

Q2の負荷抵抗=100Ω+ダイオード

アンバランスですよね・・・

 

 

 

 

では、どういう回路を組んだのかというと。。。 続きます。

« OSC2026 Tokyo/Spring | トップページ | 差動回路の出力合成(2) »

電子回路」カテゴリの記事

コメント

たかじんさん

大変興味深い話題をありがとうございます。

> Q2側の出力を捨てずに利用できる
このあたりを、教えていただきたいです。
カレントミラー回路ですので、Q2側の変動をQ1の負荷に加えるという理解でよろしいでしょうか。

ついでながら、R3、R8 の値の決め方なんかも教えてほしいです・・・。
あるいは、参考書を教えてください。

続きの記事を楽しみにしています。


【興味深い話題である理由】
最近、真空管アンプばかり作っているのですが、ドライブ回路は半導体です。 なぜなら、そのほうが前段の周波数特性を広くできるので、トランスを含んだ出力段を最も狭い周波数帯域にできるので、安定したNFBをかけられるからです。  最新作の 12HG7/12GN7A CasComp 単段差動アンプですが、4W x 2 のミニアンプながら、THD+N は 0.01% を優に切り、残留雑音は A補正で、 0.016mV です。
http://schumann.jp/?cat=214

n'Guin さん

コメントありがとうございます。
初段カレントミラー負荷の回路は、サラっと流すつもりでした(笑)

というのも、意外と奥が深いからです。 

初段電流と2段目の電流値は独立して設定可能ですが、完全には切り離せない関係性もあります。
また、最大出力振幅にも関係してきます。

詳しくは後日、図を使いながら説明しようと思います。


本題は、別の差動合成回路になります。 HPA-1000で採用した回路。 そして今、実験中の回路と続く予定です。

よろしくお願いいたします。


真空管アンプのドライブ段に半導体を使うのですね。 各段のカットオフ周波数を離して(スタガ比を大きくして)NFBの安定化を図る手法は、よく使われた手段と思います。

それにしても低ひずみ、低ノイズですね。 多量のNFBは、真空管アンプではあまり好まれないような気もしますが、安定的なフィードバックが可能になれば良いのですね。

うーんと、SEPP風の異極性差動だと直流レベル差があるので
2石追加してダイヤモンドバッファ風と予想。

dumbbellcurlさん

上下対称差動は、シンプルで良い回路だと思います。 ただ、おっしゃる通りnpn/pnpの動作点における特性の違いが気になるところですね。

たかじんさん

返信ありがとうございます。

HPA-1000 や新回路の解説が読めるとのことで、楽しみに待ちたいと思います。 HPA-1000 の記事も読み直したのですが、よくみると、差動1段のあとが、なぞです・・・。 解説記事が出るのを待ちたいと思います。

カレントミラーのほうは、奥が深い・・・とのことで、私が理解できるようになるには、時間がかかりそうです。 まだ、利用方法がよくわかっていません。 

> 多量のNFBは、真空管アンプではあまり好まれないような気もします
私の考えでは、好まれないのではなくて、むずかしいのだと思います。
トランスを含めた終段を最も周波数帯域を広くするなら、多量のNFBをかけられますが、そうなると裸特性が著しく悪くなってしまいます。

増幅素子に真空管だけを使って、トランスを含めた終段を最も周波数帯域を狭くするのは、結構大変だったりします。  黒川達夫さんが無線と実験でそういう作品を発表なされていましたが、発振しやすい真空管のオンパレードになっていました。

n'Guin さん

真空管(5極管)でもトランジスタでも、出力を電流出力と考えると理解が早くなると思います。
カレントミラー回路は、まさにその電流が出力になっています。

定電圧出力というのは理解しやすいですが、定電流出力はいったい何のためのもの? と思ってしまうと謎が謎を呼ぶ感じで迷走してしまいますが、そういうモノがあるんだ。 と軽く流して進めてもらえればと思います。

のちほどまとめますね。


トランスを含めた位相遅れが多いループで多量のNFBをかけるのは難しいですよね。

モーター制御などでは、アクチュエータ自体が2次遅れ要素で、位相が簡単に180度まで回ってしまいます。 そういうサーボループでは、やはり帯域を制限して低域のみのフィードバックにするのが一般的と思います。 また、発振させないため進相の位相補償をかなり大胆にかけます。 オーディオ回路では帯域内をフラットにするのでそこまでの位相補償はしてはいけないような気がしますね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« OSC2026 Tokyo/Spring | トップページ | 差動回路の出力合成(2) »

Select Your Language

サイト内検索(new)

2026年2月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28