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« VFA-02 差動2段 準コンプリメンタリアンプ 回路について | トップページ | VFA-02 差動2段 準コンプリメンタリアンプ 動作検証(4) »

2025年2月16日 (日)

VFA-02 差動2段 準コンプリメンタリアンプ 動作検証(3)

先日の続きになります。

2/21のOSC tokyoに持っていくため急ピッチで検証を進めています。

Vfa02_b1

黄色い方は未対策で、水色が対策した波形です。(片チャンネルだけ対策して両チャンネル駆動しています)

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、下側にクリップしたときのヒゲ波形が出ないようにしました。

先日の回路の説明の3つ目のベース抵抗とバイパスC容量調整です。

Vfa02_a3

C2=220pF、R16=3.3kΩへと変更。 この辺はシミュレーションしながら「大きくした方が良いのか」「小さくした方が良いのか」当たりを付けて検証していくのが手っ取り早いです。皆さんもTLspiceを活用してね。

 

 

 

次に下側のクリップ電圧が早いのを改善してみます。

Vfa02_b2

R22を330Ωから220Ωへと変更です。先日の設計趣旨に則ってR23は470Ω固定にしています。

波形はイイ感じですね。270Ωでも良いかもしれません。

 

 

 

負荷のON/OFFをカチャカチャと繰り返すと発振するときがありました。負荷がOFFの時に発生します。

Vfa02_b3

両チャンネルとも発振したときの波形。 

これはいけないですね。。。

 

ちなみに、この奇妙な形で発振している訳ではなく、デジタルオシロのサンプリング周波数と発振周波数との関係でモアレ(エイリアスノイズ)が出ているだけです。

 

周波数軸を拡大してみると発振周波数は14.7MHzでした。

結構高いですね。上のオシロ画像には1.25MSa/sと表示されていますので、サンプリング周波数より高い発振波形が見えていることになります。10倍以上高い周波数も見えています。 AD変換する前にLPFでナイキスト周波数より高い信号を遮断する必要があるってのがわかりますね。オシロの場合はコレで良いんだと思います。

 

 

脱線してしまいましたが、

この手の高域発振の対策は割と簡単です。

回路図でいうとC9(進相補償)、C5(位相補償)の容量を変えて実験してみるだけです。

 

ですが、、、

ひとつ問題が。

3~10pFあたりのマイカコンデンサがあまり売っていないのです。

手持ちでは10年くらい前に海神無線で購入したモノの残りがいくつかあるのみ。

 

33pF、47pFあたりはWIMAのフィルムコンデンサ(赤い四角いタイプ)が使えます。音も良いです。

 

Vfa02_b4

実験的には秋月電子のリードタイプのセラコンを使って検証してみます。

 

写真に写っていませんが、同じシリーズの47pFをVFA-01の位相補償に使えないか試したところ、びっくりするくらい音が悪化したので捨てようかと思っていました。

 

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パワーアンプ」カテゴリの記事

コメント

 似たような用途・容量のコンデンサ選びで、同じように困ることがあるのですが、安価なスチロールコンデンサはどうでしょうか。実際に使ってはいるのですが、マイカ等と音色の差は大きいものでしょうか。

東信工業のPPSDシリーズはどうでしょうか。入手性は良くありませんが。
海神無線にPPSDシリーズの取り扱いはありますが、100pF未満の在庫がないためマイカの代わりに100pF未満も取り揃えて欲しいと昨年お願いましたが、東信工業との交渉が上手く行ってないのかまだ掲載されてませんね。

3.3, 4.7, 10pFのマイカコンデンサはRS Onlineで売ってますね。
ブランド名はRS PROとなってます。

初めて投稿させて頂きます、釈迦に説法かもしれず恐縮ですが、通常のセラコンは印加電圧によって容量が大きく変化(減少)するのでオーディオの位相補正には不向きかと思います。位相補正に使用できると思われる唯一のセラコンとしてはC0G特性(温度・電圧による容量変化無し)と呼ばれるものがあり、秋月で10PF以下品の取り扱いあります。音の良し悪しは不明ですが、当方はHPA-12で5PF品を使い、特に音質に問題は感じませんでしたが、駄耳なのであまり自信はありません。

たかじんさん

C5/C9 の容量を変更して、補正するとのこと。 このあたりは、トライアンドエラーしかないのでしょうか。

C9(進相補償)、C5(位相補償) ですが、C5のほうは、適応周波数が、R12での計算でわかりますが、C9のほうはどのように考えるのでしょうか。

また、C5は微分補正、C9は積分補正で合ってますでしょうか?

今後の進展を楽しみにしております。

メーカーでオーディオアンプ設計していた頃は、セラコン使わざる得ない時は600V耐圧品とか使ってました。
DAMPのスナバ回路のコンデンサは3000V耐圧のセラコンまで検討したことがあります。

いつも楽しく読ませてもらっています。

クリップ時のヒゲ波形の対策について、
カレントミラー負荷のエミッタ抵抗(R10,R11,R26)を変更することでも対応できます。

具体的には出力トランジスタがIRFP240のとき、
R10=2.2k R11=2.2k R26=10k
とするとドライバトランジスタ(Q13)のコレクタ電圧が飽和する前にカレントミラー負荷側で電圧制限がかかり、ヒゲ波形を出さずに素早くクリップから復帰することが可能です。

この方法は使用するパワートランジスタによって最適な抵抗値が変わる(理想は飽和直前に電圧制限)ので汎用性は低いですが、安定性はかなり高いと思います。

AYOR さん

スチコンは昔のオーディオ回路によく使われていたので、音は良いんだと思います。高級なアンプでは銅箔スチコン、ダンプ材が巻かれたモノが使われていましたね。

私も気になって、千石電商で売っている100pFあたりのスチコンを買ってみました。 少し乾いた音と感じましたが悪くはないです。 数pFなど小容量の物があれば位相補償として使えると思います。


三毛にゃんジェロさん

東信のPPSDですか。 PPSCは共立電子で売っていた時に買いました。 これも100~470pFあたりしか買っていなかったので位相補償用としての容量ではありませんでした。 売っていれば助かります。

デジキー、マウザー、RSでは売っているようですね。 調べきれていませんでした。


ういちさん

DCバイアス特性は高誘電率の積層セラミックコンデンサが特に酷いですが、100pF以下の低誘電率なセラコンはほぼ大丈夫と思われます。
セラコンすべてがダメという訳ではないハズです。 が、秋月で売っていたリードタイプのセラコンは少々厳しかったようです。(容量によるかもしれません)


n'Guin さん

アンプの高域限界はシミュレーションではデバイス特性をきっちり合わせこむ必要があると思います。 銅箔パターンの影響も含めると更に条件が増えてきます。実物があるのでしたら実物で検証する方が手っ取り早いですね。

C9は出力バッファの位相遅れを補償する目的で付けています。 ほんの僅かだけ。 C5の方は励振段のゲイン分ミラー効果により見かけ上大きくなり1段目の負荷抵抗と合わせてオープンループの1stポールを決める決定権を持っています。


Nfm さん

なるほど。 5万円以下の低コストアンプの殆どにセラコンが使われていますしね。その中でも音の良いものを使うという意味で高耐圧品を使われるのですね。 そういえばエレキギターのトーンボリューム部に使われるセラコンも1kV耐圧などが使われていますが、音のことを考えての事かもしれません。

thさん

なるほど。その手もありましたか。 カレントミラーの抵抗値を高くすると励振段の振幅が減るため、今よりもさらにクリップ電圧が下がってしまうと思っていましたが、スレスレの所に設定することでQ13のベース電流が過大になるのを防ぐのですね。

キャリアーの蓄積がないMOSFETにしようかとも考えましたがTO220あたりで良さそうなモノがなかなか無いし・・・クリップ電圧も下がるし。

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