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2025年2月18日 (火)

VFA-02 差動2段 準コンプリメンタリアンプ 動作検証(4)

負荷のON/OFFを繰り返すと、時々発振してしまったのが前回の話でした。

シミュレーションで位相補償C9の値をちょっと振ってみましょう。 実機の方は3.3pFを実装していました。

Vfa02_b7

シミュレーション上で1pF、3.3pF、5pF、10pFと変化させて周波数特性をみてみました。

回路図をもう一度のせておきます。フィードバック抵抗R12に並列に接続しているのがC9です。

Vfa02_02

上のシミュレーション結果から見て、ほぼ何も変化がありません。 LTspiceは収束しやすい回路シミュレーションのひとつで、実は発振を再現しにくい部類と思います。

でも20~30MHz付近に少しだけコブが出ている様子が分かります。こういうコブが出ているときは実機では要注意ってことですね・・・

 

 

 

という訳で、C9を3.3pFから5pFに変更してみます。(実験なので片方のチャンネルのみ)

Vfa02_b5

今度は負荷をON/OFFしなくても確実に発振するようになりました。 ということは、C9を減らすしかないですね。

 

 

手持ちでは1pFがありますので変更してみます。

Vfa02_b6

ばっちしOKなようです。

負荷をON/OFF繰り返しても、4Ω負荷にしても、信号を大きくしたり小さくしても発振しません。クリップ直前、直後にもおかしな波形は見られません。

C負荷もチラっとだけかけましたが、高域発振は収まったように思います。

秋月電子に1pFのマイカコンデンサが売っていますので入手性も良いです。

 

 

C9容量を上げても下げても発振が収まらないようだったら次にC5の容量を増やすしかないかと思っていました。C5はアンプ自体のGBWを決定する位相補償なのであまり大きな値にしたくなかったのです。

 

 

良かった良かったといことで。

 

両方のチャンネルを同じ状態にして、

本日はここまでです。

 

 

これでOSC Tokyo に持って行けそうな気配です。

ちなみに、今回のOSCの会場である駒澤大学では両日とも食堂の営業はないらしいです。 残念。

飲食可能な場所は、1F学食スペース、学内のセブンイレブン前だけ。

教室やロビーでの飲食は禁止とのこと、ご注意ください。

 

 

ではでは、会場でお会いできるのを楽しみにしています。

土曜日はCyberPit Hiloさんの所(ラズパイオーディオの会となり)でギター試奏できますのでギタリストの方も是非どうぞ。

よろしくお願いいたします。

 

 

 

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パワーアンプ」カテゴリの記事

コメント

たかじんさん

C9 1pF が適切との結果で驚きました。

> C9容量を上げても下げても発振が収まらないようだったら次にC5の容量を増やすしかない

高域の制限は、C5 だけではなく、C4-R5 も関係していると思うのですが、C5の調整が優先される理由があったら、是非教えてください。

追伸:
> LTspiceは収束しやすい回路シミュレーションのひとつで、実は発振を再現しにくい部類と思います。
はい。 私がチャレンジしている ClassAA パワーアンプも、LTspice では問題が生じないことになっています・・・・。


n'Guin さん

私も1pFって驚きました。 いつもは3段ダーリントンなのですが、今回は2段なので位相遅れが少ないのかもしれません。

ご察しの通りC4 x R5(2ポール位相補償)も高域で効いてきます。 詳細説明がちょっと面倒だったので省略しました。 すみません。

C5の場所は2段目の帰還容量として機能していて、容量を増やしても高域の自己帰還が増えて2段目で発生する歪が抑えられます。 オーバーオールNFBが多い方が出力段の歪を減らせられますが、2段目も歪が多いのでC5で高域を落とすのは決定的なデメリットにはなりません。

一方、初段の負荷部に仕込んだ2ポール位相補償は初段の高域ゲインそのものが削られるため帰還量がそのまま減ってしまいます。 なので最後の味付け程度の軽い補償にする方がよいと考えています。 

たかじんさん

詳細を教えてくださり、ありがとうございます。

私はディスクリートアンプの設計も基板設計もできないので、このような詳細を知って、トラブルシューティングに活かしたいと考えています。

いつもたくさん教えてくださり、感謝しています。

コロナで趣味にかける時間が増えて、ぺるけさんの全段差動アンプを作って、自作オーディオが復活したのですが、いつの間にか、たかじんさんの作品だらけになっています。これからもよろしくお願いします。

n'Guin さん

いつも鋭いご質問ありがとうございます。 OPAMPなど使ったアンプでも敷居が高い、発振しやすいClassAAに取り組んでいらっしゃるので、ディスクリートで組まれても成功すると思いますよ。

ぺるけさんのアンプは、一見、単純な回路ですが音へのこだわりがあり、絶妙な設計をされているように思います。 そして自作マニアの入口をどかーんと一気に切り開いた素晴らしい方だと思います。

私のアンプも色々と作って頂きまして、とても光栄です。

そうそう、LTspiseで発振するときは大抵実機でも不具合を起こしますが、LTspiseで問題ないからといって実機でも問題なく動くことは約束されません。

でも、部品をかき集めて半田コテ握って作業して、電源投入と共に一発で燃えて終わってしまうようなことは、事前にシミュレーションすることである程度回避できるので、うまく使って検証時間を短縮することが出来るところは良いですよね。

こちらこそ、よろしくお願いいたします。

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