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2025年1月12日 (日)

VFA-02 差動2段 準コンプリメンタリアンプ シミュレーション

基板が出来上がってくるまでの間、部品を注文したりシミュレーションしたりという時間があります。

回路図は先日の通りですが、抵抗・コンデンサなどの定数は決定できていません。

Vfa02_02

基板にシルクで定数を書いてしまったけど、検討して修正していきます。

 

掲示板の方でthさんもシミュレーションして頂いていますが、この回路は超多量NFBではありません。 VFA-01も同様です。 電圧増幅段が一緒なので当然といえば当然ですね。 ちょっと計算してみましょう。

 

仕上がりゲインは27dBにしています。CDやDACなど2Vrmsの信号を受けるにはこのくらいのゲインが使いやすいと思います。

Vfa02_sim0

入力フィルタを省いた周波数特性は1.5MHzあたり。

このままではAM放送波(526~1600kHz)などを増幅してしまう可能性あるので入力フィルタを設けた方がトラブルは少なくなります。

 

 

つぎにオープンループ特性です。

Vfa02_sim1

2段目能動負荷部ではトランジスタ品種によって±6dBくらい誤差があると思いますがシミュレーション上で78dBです。 これも初段をJFETにしているVFA-01と同じです。上の図では第1ポールを高めに(約15kHz)なるように位相補償の値を減らしてみました。 

賛否両論あると思いますが可聴帯域のNFB量を一定にするという昔ながらの手法です。

78dB - 27dB = 51dB がNFB量ということになります。 まあまあ十分な量ですね。

 

NFB量が

 10dB以下 超低NFB回路  一部の真空管アンプ

 10~30dB 低NFB回路  多くの真空管アンプ、一部の半導体アンプ

 30~50dB 並NFB回路  黎明期の半導体アンプ

 50~70dB 多量NFB回路  多くの半導体アンプ

 70~100dB 超多量NFB回路  オペアンプをユニティゲイン近くで使う場合

 100dB以上 超々多量NFB回路  高精度オペアンプ

こんな区分があるかどうかは分かりませんが、設計方針でどの程度NFBを掛けるかアンプによって大きく違ってくる部分と思います。

 

 

 

 

さて、カーブの形をみると、

いわゆる2ポール位相補償で以前書いたこちらの2ポール位相補償(2)に相当するカーブになっているのが見てとれます。

Twopole_3

OPAMPのオープンループ特性を実測したときNJM2114DDがまさに(2)の形でしたね。

 

 

 

さて、ひずみ率(FFT)はというと、ご覧のとおりです。

Vfa02_sim3

5次以上の高次高調波が多いですね。 大抵こういうシミュレーション結果が出るときって音がうるさめです・・・

前途多難です。

 

とはいえ、LTspiceシミュレーションのデバイスにSiCやGaN FETをいれていなので、どこまで信用できるか分かりません。

 

 

ちなみに対称差動アンプのSMR-01ではこんなシミュレーション結果だったようです。

Smr_04

  < SMR-01の FFTシミュレーション結果は良好 >

5次以上の高調波がほぼ見えない。 こういうときはあまり苦労せずに完成するような気がします。

SMR-01は初段がバイポーラトランジスタのためJFETよりも増幅率が高く、オープンループで90dBくらいあると思います。その分ひずみが抑えられるという仕組みです。 あくまでもシミュレーション上ではという話。

 

 

アンプのNFB量、周波数特性について解説している動画がありました。

FH channelさん

保存版 差動二段増幅器の利得計算 NFB量をどうする? 基礎から学ぶ電子回路

保存版 差動二段増幅器 高周波特性の計算 位相特性を知る 基礎から学ぶ電子回路

興味のある方は見てみてください。

 

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パワーアンプ」カテゴリの記事

コメント

たかじんさん

着々と進んでいるようで楽しみです・・・

ひとつ気がかりなのは、NFBの補正に使うコンデンサです。
3 pF のマイカコンデンサは、入手困難になっています。 
DIGIKEY では入手可能となっていますが在庫は、100未満です。

n'Guin さん

ありがとうございます。 3p~5pFなどのマイカコンデンサはも入手しにくくなってきましたね。 一度、チップのセラミックコンデンサを試したことがあったのですが、スペックシート上では性能は良いものの、音の方は可もなく不可もなく。 という感じでした。
秋月で売っていた黄土色のリードタイプのセラコンは全然だめだったので、それよりはマシです。

ちなみに、差動入力で初段がJFETなら、NFB側の抵抗値を小さくすれば位相補償を大きくして同じ共振周波数にできます。

例えば、VFA-01の R12=22k、R13=1k、C9=3pFなら、
抵抗値を1/3にして、R12=7.5k、R13=330、C9=10pF という具合です。

入力バイアス電流が非常に小さいため、R1,R2側はそのままでOKです。

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