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2024年8月25日 (日)

チップ測定ツール基板

先日、ちょっと書いたチップトランジスタのhfeなど測定するTOOL基板です。

この基板単体では測定機能はなく、DMMや半導体テスターなどを使って測定します。簡易的なところではTC1というマルチ測定TOOLもあります。

Chip_meas_00

 

まずは、使う機材に合わせて端子を半田付け。TC1はZIFソケットなので細いピンを裏側に出します。 太いピンヘッダではZIFソケットが傷む可能性があるかもしれません。

Chip_meas_01

細いPINがなかったので、抵抗のリード線を切った廃材を半田付けしました。

 

早速TC1へセットして測定してみます。

Chip_meas_02

フットプリントへぴたりと置いて指で押し付けます。 チップが小さいので指というより爪先で押すような感じです。

 

ペアPNPトランジスタであるPMP5201Yを測ってみます。

Chip_meas_pnp

hfe=388 と出てますね。 トランジスタを180度回転させてもう一つのトランジスタも測定。 hfeは一緒でした。
PMP5201Y はペア特性が揃っている事がウリなのでTC1の分解能では同じ数値が出るのだと思います。

 

今度はNPNトランジスタ。PMP4201Yです。

Chip_meas_npn

PNPの時と比べて表示される項目が多くなっています。 hfe=283。逆サイド側のトランジスタのhfeも一緒でした。

 

 

TC1はピンアサイン適当で何でも測定できる代わりに、測定の精度としては難があるようです。

とはいえ、この基板でちゃんと測定できることは確認できました。

 

 

以下の半導体アナライザー DCA75の精度はどうなのでしょう?

Chip_meas_03

価格が高いので、お試しで購入するにも勇気がいりますね。。。

B・C・E のピン配列が判明しているなら、hfe測定機能があるDMMへ接続して見るのもアリと思います。

Chip_meas_04

DMMのhfe測定ソケット穴の接触が悪く、ちょっと測定しにくいですが配線の引出し方法を工夫すれば測定できると思われます。

この手の丸形8極コネクタって接触が良くないですよね・・・

検索すると魔改造している人もいらっしゃいました。

すごい。

 

 

 

Amazon でのTC1は以下からどうぞ。

Testertc1

 

この測定用子基板、数量は少なめになりますがリリースしようと思います。

そもそもチップトランジスタ、JFETなど測定しようと思う人は殆どいらっしゃらないですよね・・・

 

続きはこちら

 

 

 

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半導体」カテゴリの記事

コメント

いや、ポータブルヘッドホンアンプをSMDで組む方はたまにいらっしゃいますので、そういう方々に需要あると思いますよ。

DCA75の下位バージョンDCA55が欲しいなと思ってたのですが、いつの間にか価格が2倍になってました。😿
DCA55やDCA75に限らず、Peak社のアナライザー類はどれも価格がひと頃の2倍になってますね。
Analog Discoveryの補助基板を買うのが良さそう。

基板の色が黒なので、チップトランジスタが載っているかどうか、測定中の写真を見てもさっぱりわかりませんね。😹
禁断シリーズと同じく、白の方がわかりやすかったのでは。

あ、私はニーズというかウォントです。

TC1、実は入手済みでして粗選別用です。

ところで基板の数が少数とのことですが、
やはり千石さんや共立さん経由で販売されるのでしょうか?
激戦になったら厭だなぁ。

先日のシングル禁断のリリースは瞬殺だったし。

DCA75は、そんなに値段が上がってしまっているのですね。
私はDCA75を主にカーブトレーサとして、パソコンにつないで使っています。
バイポーラ・トランジスタをつないでidentifyを行うと、アプリ上に次のメッセージが出ます。

§ Current gain (hFE) can be measured between 4 and 32000.
§ Gain accuracy for gain lower than 2000 is typically ±3% ±5hFE.
§ Gain is determined by measuring the step change in base current required to obtain a step change of collector current of 5.0mA±0.25mA. This ensures that leakage current does not influence the gain figure.
§ Saturation Voltage VceSat is measured, with a collector current of 5mA and a base current of 1mA, if the hFE is greater than 10.
§ Base-emitter voltage drop is measured at a different base current to that used for the gain measurement.
§ Base-emitter voltage accuracy is typically ±1% ±0.006V at a current of typically 5.0mA ±1.0mA.
§ If the base-emitter voltage is less than 0.55V, then it is likely that the transistor is a germanium type.
§ Leakage current of germanium types can vary hugely with small temperature variations. Even the cooling after handling (or the warming during handling) can influence the leakage current very significantly. That is normal.
§ Gain of silicon and germanium types is influenced by temperature, particularly for higher gain devices.
§ Gain will vary considerably over different collector currents

HN3A51Fを繋いで測定すると、次のような結果が現れました。

PNP Silicon BJT
Red-B Green-E Blue-C
hFE=399 at Ic=5.03mA
Vbe=0.650V at Ib=1.00mA
Vbe=0.731V at Ib=5.00mA
VceSat=0.071V at Ic=5.0mA and Ib=1.00mA
IcLeak=0.000mA

同じトランジスタを何回か測定した結果です。

hFE=399 at Ic=5.03mA
hFE=399 at Ic=5.03mA
hFE=399 at Ic=5.03mA
hFE=399 at Ic=5.04mA
hFE=399 at Ic=5.03mA
hFE=399 at Ic=5.03mA

JFETのIdssの場合は、結構ばらつくのですが、hFEの場合はあまりバラつきませんでした。

いくつかのチップを測定した結果です。

1-2-6 3-4-5
hFE=399 hFE=399
hFE=533 hFE=539
hFE=532 hFE=533
hFE=395 hFE=397
hFE=395 hFE=393
hFE=532 hFE=531

DCA75は、所望の測定条件となるように印加電圧を探索するようです。カーブトレースの際に途中でレンジ切り替えを行うみたいですが、レンジ切り替えにおける連続性が保たれるようにセルフ・キャリブレーションする訳ではないので、ときどきヘンテコなカーブが表示されるのが玉に瑕です。

DSK さん

ありがとうございます。 チップトランジスタでの選別はマニア中のマニアになるかと思います。


三毛にゃんジェロさん

やっぱり? 私も、ここまで高かった印象はなかったんですよ。 2倍に跳ね上がっていましたか。。
Analog Discoveryをカーブトレーサーとして使う方法もあるっぽいですよね。
金フラッシュに合うレジスト色はやっぱり黒でしょ。 と思うのは私だけ?
黒金のコントラストが高級感を醸し出します(笑)


sawanoriichi さん

ありがとうございます。 千石電商さん、もしくはスイッチサイエンスあたりを考えています。 少量とは言っても50枚くらいあるのですぐには無くならないと思います。


フルデジタルさん

ありがとうございます。 hfeの測定範囲広いですね。 しかもカーブトレーサー機能もあるとは。知りませんでした。

Ic=5mAでhfe測定しているんですね。 結構流している。

ペアトランジスタのペアで揃ているのは、そういう製品なので予想通りですが、それぞれの個体でも数値が390付近と、530付近の2つに分かれているのがちょっと気になりました。

たかじんさん

確かに黒い基板は高級感が出てきますね。
禁断S基板こそ黒くして欲しかった。😹

三毛にゃんジェロさん

金フラッシュは、なかなか採用されないですからね。。
黒レジストはパターンが見えなくなるので、あまり使ってきませんでした。 0dB HyCAAで基板改造したい(ゲインUPしたい)という方は、苦労されていますしね・・・ すみません。

>それぞれの個体でも数値が390付近と、530付近の2つに分かれているのがちょっと気になりました。

同じテープから取ったサンプルです。
なので、運が良いとほとんど揃った素子となるし、悪いと混在することになると考えられます。
ランク・フリーのものだったことも起因しているかもしれません。

フルデジタルさん

半導体の製造ラインでどう選別しているかは把握しておりませんが、以前の教科書的な資料によるとhfeはガウス分布に近いランダムで、ランク別で切り出すと、中央付近のランクは一様分布になると。。。

私の方でも10個くらいテストしてみようと思っています。

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