バランス入出力アンプの検証(8)
もう完了と思わせておいて、続きがあります。
本日は回路図と周波数特性です。
拡大しないと良く見えないと思いますが、高域を落とすためのLPFが2か所にあります。入力部のC3,C4と中間部のC7,C8です。
こちらは、入力のLPFのみ入れた(C3,C4に100pF)場合の周波数特性です。
3dB落ちるポイント(カットオフ周波数)は1.3MHzとなっています。 少し伸びすぎているようです。
※10MHzあたりのコブは測定系のクセでループバックさせても同じところにコブがありました。気にしないでください。
こちらは、中間部のC7,C8にも100pFを入れた場合です。
大きくは変わりませんがカットオフ周波数は900kHzあたりになりました。
場合によってはもう少し落とした方が良いかもしれませんね。一般的なオーディオ系アンプでは100kHz~300kHzあたりで、ときどき500kHz以上まで伸ばしているモノもあります。
現代の環境では部屋にWifi機器があったり携帯電話があったりと電波をじゃんじゃん出す機器が数メートル以内に存在するので、高域特性を伸ばしてRFが増幅素子に入ると変調を起こす可能性があります。入力LPFでRFをカットしておくのが良いでしょう。
測定は以上で終了になります。
基板の方はヒートシンクとコンデンサがぶつかっているのが発覚しているので、1mmくらいコンデンサの位置を動かして量産版を発注しようと思います。
もうしばらくお待ちください。
この金色のコンデンサ(FGシリーズ)がディスコンで代替品を探さないといけないんですよね・・・ 秋月電子で取り扱っていたので入手しやすくて、容量・耐圧が同じリーズで色々揃っている。しかも音も嫌味なところがない素直さ。なかなか良いアイテムだったのに。。残念です。
東信工業のUTSJは電源には良いけどカップリングに使うと少し籠ってしまうし、MUSE KZは直径がデカい。(個人的感想です)
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小生もラインアンプ用にと期待しています。C11,C12と放熱器のタッチは気になっていました。1mmのクリアランスで大丈夫なんですか?放熱器の温度はいか程の温度になるのでしょうか。放熱器入手性や3mm厚のアルミバーによる代用などの検討も考えています。
投稿: onajinn | 2023年12月17日 (日) 00時15分
ニチコンMUSE KZもディスコンですね。ニチコンがオーディオ用をすべてやめるのが残念です。電源部にKAを愛用していたのですが。せめてSMDで残してくれればと思います。
投稿: 半田マニア | 2023年12月17日 (日) 12時55分
onajinn さん
ヒートシンクの温度は40℃あたりです。 お風呂の温度って感じ。 アルミ板でも全然OKです。 M.2 SSDのヒートシンクはAmazonで安価に入手できますが、品種が色々あって厚みがある場合にはやっぱりぶつかってしまうでしょうね。
半田マニアさん
確かにKZも全滅ですね。 KAはまだ入手できるようですが、品種が減ったようです。
中身の箔かセパレータを製造しているメーカーがディスコンにして、その代替品がなく継続できないという話だったような気がします。
投稿: たかじん | 2023年12月17日 (日) 22時52分