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2023年12月 3日 (日)

バランス入出力アンプの検証(6)

ヒートシンク含めて全ての実装を終えるとこんな感じになります。今回の組み立ては以下の選別を行いました。

初段の差動トランジスタ、2段目のダーリントン前段(HOT/COLD)カレントミラー(HOT/COLD)、
以上の4つのペアのhfeをそれぞれ10以内にしました。抵抗は1%精度なので選別していません。

Nnba_11

では早速、動作を見ていきましょう。

 

電源ON時のPOPノイズ

電圧レンジは10mVです。 HOTとCOLD出力がほぼ同じ波形をしていますので、ポツっという音はほぼ聞こえないレベルです。後半の尾を引くところから少し違った軌跡をするみたいです。

Nnba_12

 

 

DCドリフト

2~3mV程度の揺らぎだけで、ほぼドリフトしていません。 カレントミラーのトランジスタのみ熱結合しました。

Nnba_13

横軸はひとマス50秒なので約10分間の変動になります。

 

 

 

入出力波形確認

100kHz正弦波でも波形崩れなどは特に見られません。

Nnba_15

黄色:入力波形 3.92Vpp
水色:HOT出力 6.48Vpp
紫色:COLD出力 6.48Vpp

ゲインは +4.4dBほどです。初期の頃は+10dBくらいで設定したいたはずですが、ひずみ率検討の結果、このくらいのゲイン配分になったんでしょうね。既に忘れかけている・・・  まあ、ゲインは抵抗の定数次第なので後からいくらでも変更できます。

 

 

 

CMRR(同相信号除去比)

入力のHOT・COLDに同じ信号を入れて出力のHOT・COLDに信号が出てくる電圧を測定しています。

例えば、1V入力、1mV出力なら-60dBの減衰量という感じです。同相成分をキャンセルできるのがバランスアンプの特徴でもありますので減衰率無限大が理想です。

Nnba_16

黄色:入力波形 1.02Vpp
水色:HOT出力 120uVpp 減衰率=-78.4dB
紫色:COLD出力 120uVpp 減衰率=-78.4dB

出力に120uV出ていますがノイズ成分が支配している面もあるので、この辺りが測定限界でもあります。周波数を振って周波数特性にしたのが下の図です。

Nnba_10

可聴帯域ではほぼフラットで、それよりも高周波領域では前回の改造よりも悪化しているようです。 前回のCMRR測定はひずみ率向上のための定数検討よりも前に行っているためアンプのゲイン配分が違っていたりしますので、基板だけの差ではありません。

ただ、HOTとCOLDの差に注目すると前回の改造版よりもバランスが取れているようです。基板パターンを可能な限り対称に引いた効果と思いたいです。

 

 

最後に

100kHz方形波の同相成分除去波形

をみてみましょう。

Nnba_14

黄色:入力波形
水色:HOT出力
紫色:COLD出力

出力の波形がほぼ等しいという部分でパターンの対称性が前回より良くなっている表れかと思います。

 

 

本日は、ここまで。

このあと周波数特性やひずみ率なども見ていきましょう。

 

 

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バランスアンプ」カテゴリの記事

コメント

たかじんさん

パターンの引き回しだけで、いろいろかわってくる実例を見せていただき、ありがとうございます。
ユニバーサル基板で組んでいるうちは、再現性皆無かと、ちょっと憂鬱です。

提示いだだいたでーたは、CMRRをはじめ、とてもいい感じに見えます!
ゲインは私にとってはちょうどよいぐらいです。
これからが楽しみです。

n'Guin さん

ありがとうございます。リリースまで、もうしばらくお待ちください。

100kHzくらいになるとパターンの影響が測定できるレベルで出てきますね。
音に関係するところは、どちらかというとGND配線だったりすると思いますが、この辺の匙加減がまだ何とも把握しきれておりません。 できる限りのパターン設計で基板を作っていくしかないですね。

たかじんさん

NNBA-1 の作成準備をしています。 MUSES72320 バランスプリアンプ用とイコライザアンプの Unbalance - Balance 変換に利用する予定です。
2SC2290 を 50個 HFE測定をして、HFEの差が少ないペアをとれました。

※ 熱結合の仕方を質問させてください。 
手元にはスコッチの導電性テープがあるのですが、エンボスがあるテープなので、凹凸があり、今回のように熱結合には向かないのかと思っています。  

熱結合によい銅テープとは、下記のようなものでよいのでしょうか。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0C59R4N6F/

※ Unbalance - Balance 変換の場合は、R3 あるいは R4 をショートして使用することでよろしいでしょうか。 

つまらないことですが・・・
部品表のリンク先をみたら、抵抗器ですが、秋月のほうは海外製の製品がリンクされていました。 音質はいかがでしたでしょうか?

自分は、今回、1k の抵抗を80本使うので、せんごく通販で、100本入りタクマンを購入しました。

n'Guin さん

NNBA-1のご購入ありがとうございます。 2SC2240のhfeペア選別、素晴らしいです。

銅テープは、それでばっちしです。 細く切って2つのトランジスタの外周を2周できるくらいの長さで巻き付けると良いです。 キッチン用アルミテープでもOKです。

ちなみに、熱結合して良くなる特性はDCドリフトだけです。

(プラセボ効果?として)トランジスタの振動を抑制して音が良くなるというのは、そう信じる人だけが恩恵を受けられるかもしれません。 もしくは耳がすごく良い人。


Unbalance - Balance 変換は、入力PINの2-3をショートしてください。 カップリングコンデンサより後、初段トランジスタ側でGNDへ落とすとDCバランスが崩れてオフセットが出てしまいます。

1kΩを80本ですか。 部品表の秋月のFAITHFUL抵抗は、KOA金属皮膜抵抗より高域が穏やかな傾向と思います。 タクマンは嫌味な音の響きが全然ありませんから良いですよね。 KOAは高域のどこかにピークを感じるときがありました。

たかじんさん

> 初段トランジスタ側でGNDへ落とすとDCバランスが崩れてオフセットが出てしまいます。

トランジスタを使う場合は、確かにそうなってしまいます。 
今回の場合は、初段に 2SK170 を予定しています。

でも、おっしゃるように、バランスが大切ですね。

省略しないようにしようと思います。

ただし、入力抵抗値は下げようと思っています。 前段にボリュームがなくて、オペアンプ出力なので。

いつもご指導ありがとうございます。

n'Guinさん

そうでしたね。JFETであれば大丈夫です。

気を付ける点としてはIDSSの値です。初段の電流がやや多いため6mA以上の物が望ましいと思います。
前段がオペアンプでしたら入力抵抗も小さくしても問題ありません。入力カップリングの省略は実験してみないとわかりません。前段の出力にもオフセットがあるかもしれないし、NNBA-1の出力にカップリングを入れれば全てのオフセットをカットできますし。

たかじんさん

いつもコメントありがとうございます。
2SK170 の IDSS ですが、幸いなことに、手元の2SK170は BLランクで、全て6mA以上です。 まだ、数十個あります。 調べてみたら、2SK117, 2SK30A は手つかずで残っています。 まだまだ遊べそうです。

昨日の休みに、BlueWind DC-Arrow を組み立てました。 まだ、ケースがないので、完成はしていませんが。 部品箱に当時ものの 2SC945/2SA733 があり、これらを使いました。 秋月から買ったほうが、部品箱の肥やしになりました。

秋月電子をみていたら、2SC2240 (10個/テープ) が大量に復活していました。 次に頼むときに、また少し在庫を増やしておこうと思います。

n'Guinさん

BlueWind DC-Arrowを組み上げたのですね。
設定電圧と使用感をお聞きしたいです。

こちらは、ようやく千石電商にBlueWind DC-Arrow基板を発注したばかりで、他の部品もまだ揃っていません。😿
あ、自分は±15Vで使用予定です。

三毛にゃんジェロさん

設定電圧は±12V です。 現時点では正常動作を確認しただけで、まだしっかり使うところまでいっていません。 NNBA-01 基板を組み立てないと使い始められないので、まだ先でしょう。

NNBA-01 基板は、たかじんさんの 72320バランスプリアンプのフラットアンプと、これからくみ上げる Phono Equalizer のアンバランスーバランス変換に用います。 BlueWind DC-Arrow は、プリアンプ用です。

音質の良さは、すでに同回路を使って組み立てた SuperWoofer 用のローパスフィルタで確認できています。


n'Guinさん

実戦配備したら、感想をお聞かせ下さいませ。🙇‍♂️

n'Guinさん

K170BL 6mA以上は素晴らしいですね。 JFETはイサハヤ電子がまだ作っていますが、ここまで低ノイズなものは無かったと思います。 TIのチップFETくらいでしょうか。

C2240はいつの間にか復活していますね。 私も次回発注するとき、確保しておこうと思います。

2SC945/2SA733 も良さそうです。 NECのトランジスタは自作派でも一定のファンがいますよね。

フォノイコは、オーディオ回路の中でおそらく最も難しく、最も楽しい回路だと思います。


三毛にゃんジェロさん

±15V版のBlueWindowは、どのくらいの方が挑戦しているのだろう・・・ オペアンプは高い電圧で駆動するほど音が良いなんて都市伝説もありますしね。

たかじんさん

BlueWindowと窓にしちゃいけませんよ。😹

±15V版は結構多いと推測してます。

±15V化の計算が納得しきれていないのですが
ここにもトライ中が1人。

ツェナーダイオードの電圧値は問題なしで理解しているんですが
抵抗値の計算が・・・・???

トランジスタの増幅でもスィッチでもなくて
電圧の安定化がどういう動作なのか理解できていなくて
立ちすくんでいます。

BlueWindowArrowの±15Vの設定について、自分はq1のベースに印加する電圧で出力が決定すると理解しています。

トランジスタのベース-エミッタ間で0.6〜0.7vの電圧降下が生じます(トランジスタの特性) 。このため、q1のベース-q3のエミッタ間で合計1.2v程度下がります。
12v版はq1のベースにツェナーダイオードで13.6vかけ、電圧降下を含めて12vを出している理解です。(vrはq1のベースに印加する電圧の調整用)

出力電圧はトランジスタに印加されるベース電圧とトランジスタの電圧降下で決まるため、入力電圧に依らず一定電圧が出力されます。
また、負荷の変化でツェナーに流れる電流値が変動しツェナーの動作点がズレ電圧がズレるため、電圧調整は負荷を繋いだまま行う必要があります。

上記を踏まえると、ツェナーの電圧を17v位確保し、入力電圧、欲しい出力電流とツェナーの許容損失を考えr1,2を設定すれば大体ヨシ!
と思っていますが、私も電子回路への理解が浅く上記が間違っている可能性を否定できないため、有識者の方々に追補頂けますと幸いです…

>BlueWindowArrowの±15Vの設定について

参考まで
https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2023/06/post-93bf25.html
の投稿: たかじん | 2023年6月18日 (日) 21時55分に

“±15V化は、定数変更のみで対応可能とは思いますが、トランスを購入していないので実験はしていません。

ZD1とZD2合計で16.8V程度の電圧生成。例えば7.5V+7.5V、もしくは6.8V+10Vなど。
R3を5.6kΩ
R5、R7を560Ω_1W
R9を2.7kΩ
C5,C7を耐圧25V品に”

とあります。

小生もそれでためしてみたいと思います。トランスの電圧容量が低いと想定した電圧になりません。±12Vそのまま(トランスも)に製作しましたが、AC電源100Vだと±11.86~87V(無負荷)がやっとです。スライドトランスでAC115Vまであげると±12VDCになりました。

三毛にゃんジェロさん

ほんとだ! 青い窓になってる! BlueWindですね。


sawanoriichi さん
onajinn さん

ありがとうございます。 15Vにするには、整流後の電圧で18V以上必要になります。 ドロップ電圧として3V必要ということです。

https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2023/06/post-93bf25.html
この時の測定データではドロップ電圧2.5Vを切ってくると出力電圧も徐々に下がってきていました。


> ±12Vそのまま(トランスも)に製作しましたが、AC電源100Vだと±11.86~87V

そうですね。 12Vといいつつ実際には11.6~11.8Vくらいです。 力率の悪い機器に100Vを使われているとコンセントの正弦波のピークがつぶれて波高値が下がるので、整流後の電圧がより出にくくなります。


こちらの記事コメントに書き続けるのは気が引けますが・・・

Blue Wind DC-Arrow±15V化の定数変更計算を
今更ながらトランジスタ回路の勉強をしながらやっています。

見直すのは、R1,R3,R5,R7,R9,C5,ZD1,ZD2と考えています。
ツェナーダイオードの雑音特性を踏まえて8.3V品×2個構成として、
必然的にC5の耐圧が25Vに変更。
またR9はLEDの電流制限抵抗なので5mA程度として3kΩ前後。

ここまではすんなりこれたのですが、
Q3のエミッタ出力を落とすR7の決め方が理解できていないです。
R7に流れる電流値はどうやって決まるのだろう???
Q3んのエミッタ電流との関係は、どう考えるんだろう??
Q1のエミッタを落とすR5も類似の考え方かもしれない??
でもR5はQ3のベースを落とす抵抗でもあるし、
Q1のベースを落とす抵抗のR3とはどう違う??
慣れていればどうと言う事が無いのかもしれないですが、
どう整理して考えれば良いのか理解が追い付かないです。

一方、
R1は(整流後電圧ーツェナー電圧)÷(大体20mA位)で決まるとして、
(大体20mA)の中身は、ツェナー電流+Q1ベース電流のハズ。
じゃあ、Q1のベース電流値はどうやって計算するんだ??
モドカシイ。

トランジスタ回路の基本的すぎる知識が欠如していて
設計計算のレベルに達していない体たらくで恥を晒します。


sawanoriichi さん

トランジスタのベース電流は簡易的に言うとコレクタ電流の1/hfeです。
ダーリントン接続になっているQ1とQ3双方のhfeが100だとしたら、出力電流=Q3コレクタ電流の1/10000がQ1のベース電流になります。
Q1に対してR3やQ3に対してのR5がそれぞれのベースに対するブリーダー抵抗になります。
ベースに流れる電流の数倍から10倍の電流をブリーダー抵抗に流しておくことでトランジスタを安定動作できます。

回路図に流れる電流を電圧源からのループを各素子経由でのループを引いてみて可視化すると回路動作の理解が進み易いと思います。
キルヒホッフの法則のような書き方というので通じますでしょうか?

Nfmさん
ご助言ありがとうございます。

電気回路の計算は、
大昔(12歳の頃)アマチュア無線の国家試験を受ける際に
「オームの法則とキルヒホッフの法則が全て」
と覚えてそこでストップしております。
あと、一応、hFEの定義は認識しております。

今回もそのルールで解こうとして
電流経路に沿って式を立てているのですが
どうにも「当たり前の知識」を持っていないので
未知数ばかりの式の羅列になってしまっています。

で、やはり算出理由が明解じゃ無いようです。

回路設計計算では、構成された回路中の特定箇所について
「お約束的」に電流値(あるいは抵抗値)を仮置きするのが
基本でしょうか。


sawanoriichi さん

確かに慣れてくると経験則的にこの回路にはこれ位の電流流しておけば問題ないって感じで気に留めなくなりますが、最初は訳わからないですよね。

この電源回路での説明とすると、出力+15VとするとQ1のベース電位はVbeが2個分加算で+16.2VでR3は3.45mAでR5は15.6mAの電流が流れます。
オリジナル出力が12Vの時R3はは2.81mAでR5は12.6mAでこれに合わせるとR3は5.6kΩでR5は1.2kΩで近い電流値になります。
R1もツェナー電圧増加分で電流量が減った分抵抗値を下げて同等の電流量にします。
基本的に動作している回路からの変更は電流量を変えない方が失敗しにくいです。

Q3の電流が大きくて出力電圧も高い場合はR5での消費電力もバカにならなくなりのでR5をGNDに落とすのではなくQ3のベースーエミッタ間に入れる場合もあります。

温度に対する変動を抑えたいならVbe温度特性の−2.3mV/℃やツェナーダイオードの6V閾値でのツェナー領域と電子雪崩領域での温度特性差などを考慮した設計が必要になります。
LTSpiceでシミュレーションしてみるのも良いのでは。
(昔はカットアンドトライでした)

R7は無いと無負荷時にQ3がカットオフして出力不定になるのと入力電圧が無くなった時にC7にチャージされた電荷がトランジスタを逆電圧印加で破壊しないようディスチャージする役目を持ちます。(たかじんさん、合ってますかね?)
ただアマチュアがやりがちなデカップリングケミコン増し増しをやる場合はQ3のエミッタからコレクタにバイパス用のダイオードを入れて保護してください。

このような簡単な電源回路でも市販品の設計の場合は安全規格縛りが有るので部品変更や追加保護検出回路などが必要になってきます。
それらは大概に音質悪化の要因になるのですが火災、感電、怪我の3Kを起こさないために必要な物です。
アマチュアの自作では無視されがちですが、安全規格に準じていない機器は危険性があり自己責任において使用していると言うことを気に留めて頂ければと思います。

sawanoriichi さん
Nfm さん

ご考察ありがとうございます。 
ツェナーダイオードへ流す電流はおっしゃる通りで、10mA程度流すようにしています。最大でも20mAあたりに抑えるようにすると良いと思います。

あとは、トランジスタのベース電圧、エミッタ電圧を決めて目標値になるようにすれば動作はします。 Vbeの計算は0.6Vでも0.7Vでも問題ありません。 半固定抵抗で微調整できるからです。
電圧が決まったらオームの法則で抵抗値を決めてあげたいのですが、目標とする電流値が分らないですよね。

*******

ここでひとつ条件を課します。

出力段のエミッタフォロアのエミッタ部のインピーダンスをできるだけ下げてあげたい。

https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2013/01/post-b5b5.html
この辺に式があります。

パラメータはhfe、Rs(入力抵抗)、gmの3つです。

hfeはデバイス依存なので、残り2つが自由に設定できます。

ざっくり gm=40*Ic で計算できますので、gmはコレクタ電流依存ということになります。

コレクタ電流はエミッタ電流とほぼ等しいと考えると、エミッタに接続された抵抗に流す電流でgmをコントロールできることを意味します。

そして、終段のRsに相当するのは前段のエミッタ出力インピーダンスになります。

R5、R7はNfm さんのご想像のとおりブリーダー抵抗としての役目もありますが、特にR5の方はQ1のエミッタ電流を決定し、出力段の出力インピーダンスを決定している抵抗でもあります。

あとは各所の許容損失とのバランスをみながら自由に設定して頂ければと思います。

Nfm さんもご指摘しているとおり、万一燃えたりすると厄介です。 逆耐圧でトランジスタが壊れるくらいであれば、交換して修理すれば済むのですが、勢いよく部品が燃えてしまうと危険です。

部品表では秋月のラインナップの関係から金属皮膜抵抗にしてありますが、本当であれば不燃性の酸化金属皮膜抵抗にした方が安全です。

たかじんさん

>本当であれば不燃性の酸化金属皮膜抵抗にした方が安全です。

なるほど。
±15V化に当たり、たかじんさんのアドバイスではR1は1W、R5とR7は2Wだったので、最初から酸化金属皮膜抵抗のタクマンRLF1SJとRLF2SJを使う予定で考えてました。このシリーズの誤差は5%ですが、それは半固定抵抗の調整で吸収できると考えています。

秋月では抵抗の販売は100本単位が基本なので、大量に使う予定がないと手を出しにくいんですよね。多少割高になっても10本単位で購入できる千石から購入することにしています。

たかじんさん

追記です。
部品表のリンク先を確認してみたところ、部品表で1Wと特に明記していない抵抗R3も1Wの商品にリンクされていました。
ここには1/2Wの抵抗を使用するつもりだったのですが、ここもやはり1Wの方がいいのでしょうか。
R9はLEDの電流制限なので、LEDの仕様に合わせて調整すればいいだけですが。

三毛にゃんジェロ さん

確かに、秋月の抵抗は100本で、あまり使わない定数だと余ってしまいますよね。 そうやってどんどん部品棚があふれていく・・・
千石の方がいいですね。

R3は1W品でも1/4W品でも構いません。 1/4W抵抗が秋月から大量に消えていた時期に部品表を作ったため1Wになっています。

ただ、この1W抵抗、意外と音がまともなんですよ。 定電流回路に使ったときKOAの金属皮膜よりも良いんじゃないかと思いました。 


たかじんさん

秋月の1WはMFU~(フェイスフル)の1/4Wサイズというやつのことですか?

天 婦羅夫さん

そうです。 誰も注目していない抵抗っぽいですけどね。
KOA金属皮膜抵抗で感じるうるささが軽減されます。 高域のヌケが多少悪くなっているかもしれないので、ケースバイケースでの使用が良いのかもしれません。

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