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2023年2月24日 (金)

バランス入出力のアンプ部を実験してみることに

色々とテストを兼ねて基板をサクッと作ってしまう事もありますが今回の場合は、ちょっと高いデバイス(ES9038PRO x2)を使うので失敗すると損失も大きくなることが予想されます。このIC、1個12,500円もするので失敗すると25,000円が無駄になります。。。

ということで、先日、ちらっとお見せした回路を一度実験基板で確認することにしました。

Bba01

 

バランス入力のアンプ実験は、じつはこの基板もそうだったのですがバッファ部の動作電流と使用するOPAMP、電源電圧との組み合わせが案外シビアで、温まってくると発振するOPAMPがあったり電圧が12Vなら平気でも15Vにすると発振したりと、、、難儀していました。

まあ、エミッタ抵抗レス回路って印加電圧や動作電流を自由に設定しても安定動作ってのは簡単なものではないなぁってしみじみ実感しています。

特にバランス入力にするとHot-Coldの差信号を増幅するのですが、たすき掛けでフィードバックしつつDCオフセットも抑えるとなると難しい面がでてきます。サンスイのXバランスアンプは何気なく組んであるのですが、結構苦労したんじゃないかなって思います。

 

そんなわけで、今回、苦労したところは回路動作とは別に基板のレイアウトの部分。
バランス出力になると2系統の励振段、2系統の出力バッファがあるのですが、それらをどう配置するか。

Balance5

回路図上では単純に上下に並べたけど、基板上でこうすると初段との接続が近いチャンネルと遠いチャンネルとが出てきて見て目にもアンバランスです。そもそも電源ラインを4本並べると面積を喰いすぎます。

 

今までは電源ラインの+VとーVをこんな感じで基板の端に太く引いてその間に回路部品を置く形でパターンを引いていました。上手くレイアウトできるコツです。

Hpa1000_power

ところがバランスアンプはそう簡単には行きません。

 

 

小一時間、部品配置をぐりぐりと巡らせてはコーヒーブレイク。ティータイム。間食。Youtube(現実逃避)。。。 ってな具合で数日やっていたら、うまくできる方法を思いつきました。

結果は一番上の画像です。思っていた以上に綺麗に並びました。エミッタ抵抗レスバッファ部の熱結合もばっちり行けそうです。Noフィードバック、かつNoエミッタ抵抗のバランスアンプという No-Noバランス回路。

基板名は適当にBBAって書いちゃったけど(BalanceBufferAmpの略のつもり)、NoNoBalanceでNNBにした方が良かったかなぁ。って、どうでもいいっすね。

 

 

基板パターンの自動配線という技術はよくあるけれど、部品の最適な自動配置というのは聞いたことありません。
近い将来なんちゃらAIに駆逐されそうな世界ではありますが、現時点では人のヒラメキ(と言う名の拘り)に頼る部分じゃないかと思います。

 

 

とりあえずコレで基礎実験をしてみようかと思います。

3D画像でみると小さく感じるけど長手方向で10cmあるんです。そしてステレオにするには2枚必要。

 

どうなることやら。。。

 

バッファ部のトランジスタに2SA1020L/2SC2655Lを使えば2Aまで出力できるので、ヘッドホンアンプとしても十分なドライブ能力が得られると思います。 この実験基板単体もそれなりに存在価値があるかもしれません。soundRABBITのディスクリート版って感じです。

 

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電子回路」カテゴリの記事

コメント

パワーアンプとしても使えるならめっちゃ惹かれますね!
MUSES72323 Balance Volとの組み合わせでかなりコンパクトにまとめられそうなのもステキです

たかじんさん

予備実験のために基板を起こす・・・ 
そういう地道な努力が、たかじんさんの基板の高品質につながっているのですね・・・。

個人的には、Balance 入出力というところが、私のニーズにすごくマッチしています。 
ひとつは、たかじんさんが最後に書いているように、バランス出力ヘッドホンアンプとしてです。 なかなかまとまった時間が取れず、まったく作成が進んでいない、HPA-1000 と比較してみたいと思います。
もうひとつは、バランスプリアンプ(SEL-12、VOL-12、VOL-01基板)です。 現在、HPA-12を2枚使っているので、この基板に換装したいです・・・。

他人任せモードですみませんが、この基板にとても期待しています。 続報を待ってます。

774 さん

パワーアンプでエミッタ抵抗レスは、少々難しいとは思いますが出来なくはない。 かなぁっとおぼろげに考えてはいます。 ですが、ヒートシンクは巨大になることが予想されます。 それに見合った音が出れば面白いかもしれませんね。

上の基板だと0.5Wくらいの超ミニアンプくらいでしょうか。


n'Guinさん

基板は、試作版と量産版との2回製作でOKになるのが最短ですが、エミッタ抵抗レスと差動入出力のディスクリートのシビアさから、試作の前の初期検討が必要になるかと思った次第です。

誰でも作れる再現性の高いものを目指してはいるのですが、たまには難しいものに挑戦するのもいいかなって思いました。

たかじんさん

> たまには難しいものに挑戦するのもいいかなって思いました。
私には手におえなかったりして。
入力トランジスタをFETにするなどのアレンジをしたいので。

回路図を見ると、出力コンデンサは、100µF!
このあたりも、手強そうです。

たかじん様
エミッタ抵抗ないので確かに放熱はしっかりする必要ありますね...
サイズとトレードオフで出力アップは悩ましい...

n'Guinさん

回路定数、部品配置、部品選定、使用電圧の範囲が決まればいいのですが、最悪の場合はまた別の回路へと変わっていく可能性もありますね。
シミュレーションも駆使してはいるのですが、やっぱり実機では面白いことが起きるのですよ。

100uFのカップリングコンデンサはそんなものかな。という程度です。10uFだとどうしても低域側の雰囲気が出ないことがあるのです。


774さん

その通りです。デンオンはよく市販化できましたよね。80年代、90年代のアンプ設計者はどのメーカーでも非常に優れた方がいらしゃったと思います。

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