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2020年4月 9日 (木)

HPA-1000の動作電流と感想

週末にHPA-1000の初段トランジスタの動作電流を変更して聴き込んでいました。

BC550Cに限らずトランジスタは動作電流によって様々な特性が変化します。例えばNF(ノイズフィギュア)にはカーブがあり、ノイズが最小になるポイントがあります。ただ、フォノイコライザやマイクアンプのように40dB以上ゲインを稼ぐような使い方でなければ、さほど気にしなくても良いと思います。その他には、リニアリティ、増幅率、周波数特性なども変化します。

Hpa1000xc

ノイズに関していえば、トランジスタの種類でノイズ発生量と聴感上のノイズ感の違いがあります。「ジャーー」とか「サーー」とか「ごーー」という違いです。2SC2240やBC550Cは「シーー」という感じです。

 

ちょっと話が脱線してしまいました。初段の電流を変えたときの音の印象を書いておこうと思います。

 

差動回路の片側の電流で、

0.8mA、1mA、1.4mA、1.8mA、2mA、2.5mA と変化させてみました。

負荷抵抗の両端電圧が変わるので2段目のエミッタ抵抗も一緒に変えて、2段目の電流は一定の状態になるようにして試聴しました。

 

初段電流を増やしていくと、迫力が増してパワフル。キレ味も良くなる。
増やしすぎると音場が狭くなってきてステレオ感が減っていくような窮屈さがでてきます。

逆に電流が少ないと、爽やかで軽やか。空間も広い。ただし1mAよりも少なくすると線が細いのが気になりだします。

 

ヘッドホンはスピーカーでの再生よりも低域の量感を出しやすいので、迫力で押し切るよりも響きがきれいで空間が広く感じる方が、聴いていて気持ちが良いですね。

個人的な感想では、1.8mAか2.0mAくらいがバランスが良いと感じます。

 

あくまでも、BC550C、電源電圧±19V程度、この回路構成の場合の話です。トランジスタの種類や回路構成、電源電圧が違うとベストな電流値はまた別のところになると思います。昔のサンスイのアンプなんかは、初段(JFET)に4mAとか流していたという話もありますね。

初段電流は沢山流した方がスルーレートが高くなるというメリットがあり、サンスイのアンプはインサイドスルーレート(出力端ではなく内部)で350V/usもあったと言われてます。またJFETは動作電流を増やしてもノイズが増えない特性のためデメリットがありません。(許容損失で発熱を気にするくらい=やりすぎると寿命に影響する)

 

 

スルーレート

ちなみに、HPA-1000で初段に2mA流したときのスルーレートは以下のようになっていました。
実はヘッドホンアンプは振幅電圧が小さいためスルーレートは重視していません。ディスクリート回路では20~30V/usくらい何もしなくても出ますので。

Hpa1000_srp

立ち上がり波形は110nsで18.2V上昇しているので、165V/us

 

Hpa1000_srn

同様に112nsで15.6V下降しているので、139V/us 

思っていたよりも高速なようです。実際に必要なスルーレートはこちらをご覧ください。

これだけあればスピーカーを駆動するパワーアンプにしてもスルーレートが不足することはないですね。

 

 

 

NFB量

この回路はゲインを低めに設定しているため、2段目からの帰還量も実は少なめです。シミュレーションによると帰還しない場合で約20dBのゲイン。帰還をかけると約12dBでNFB量は8dBしかかかっていない計算です。この8dB分で2段目までの歪改善と、出力のDCオフセット抑制を行っています。回路図は、こちら。

出力段の歪は出しっぱなしなわけですが、まあ、No-NFB回路の味ですね。

1.5A流せるトランジスタを超余裕な状態(Ic=30~40mA)で使い、しかも4パラ接続しているので1~2ワット程度の出力までは、まあまあのリニアリティだと思います。

 

「低NFBな回路だから良い」と、端的にいうつもりはありません。NFBによって電源リップルの影響を受けにくくしたり(高PSRR)、低ひずみ、低ノイズ、低DCドリフトにできるからです。

低NFB回路を採用するにあたって、電源リップルを抑える電源回路や出力バッファが歪を出しにくい構成にするなど工夫をしてます。

ようは「バランス」と「趣味」です。

 

 

 

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コメント

たかじんさん

チェンジニア記事、毎回、興味深く読ませていただいてます。
回路図中、R11を変化させるとNFB量を変化させることができますね。これをゼロにすれば、DC帰還だけで無帰還の音を試してみることもできそう。いろいろ遊べそうです。^^
Trの非線形に由来する歪みは最も電流の大きい最終段で一番大きいはずですので、最終段無帰還でこれだけ低歪というのはすごいですね。
ちなみに、完全無帰還は試してみられましたか?

あと、前段への電源供給にリップルフィルタが入ってますが、これがないとリップルを除くことができないのでしょうか?

kontiki さん

おっしゃる通り、R11を0Ωにすると無帰還アンプになります。まだ試していませんが大丈夫な可能性がありますね。

ご想像のとおり、帰還がなくなると(少なくすると)電源リップルの影響をもろに受けるようになってきます。 いわゆるPSRRは、ほとんどNFBによって得られる数値ということからもわかると思います。

電源部のコンデンサを大きくすることで電源リップルを低減できますが、限度があります。そしてイヤホンなど感度の高いものを使うとすぐに聴こえてしまうのです。

という訳で、ヘッドホンアンプではなくスピーカーを鳴らすアンプにするなら無帰還、もしくは、リップルフィルタを取り去るというのもアリだと思います。

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