新DAC基板のプログラム ほぼ完成。
- PCM5122互換デジタルフィルタ切り替え
(4種類 alsamixerからコントロール) - 8種類デジタルフィルタ切り替え
- NOSモード切り替え
(フルNOSモード、88.2kHz以上NOS、176.4kHz以上NOS、352.8kHz以上NOS、フルOSDFイネーブル) - マスターモード時PLLバンド帯域 (15段階)
- スレーブモード時PLLバンド帯域 (15段階)
- マスター/スレーブ切り替え(要再起動)
- オートミュート(時間、レベル)
- ソフトミュート(レート、スタート)
- 初期値リセット(要電源OFF)
Alsamixerコントロール以外の項目はI2Cコマンドにて設定します。設定した内容は自動的に記録されて、再起動後にも維持されます。マニュアルは最終仕様が決まったときに作ります。
< 阻止域の減衰量 半端ないって -125dB (100us/div)>
機能を追加していく中で、ドライバへの応答が遅くなってしまい、曲間でRPiがフリーズしてしまうなど苦労した部分がありましたが、コマンド応答の優先順位を上げ下げしながら、どうにか回避できるようになり、ほぼ完全な状態にすることができました。
<リンギングを短くしたFIRフィルタも用意されている。これで-90dB以上>
今回、割り込み処理中に関数をコールするだけで間に合わなくなってしまうなんてのを久しぶりに体験しました。RPiのドライバは結構せっかちです(笑
おかげで、ベタ書き&グローバル変数多用というお行儀の悪いソースになったのは内緒です。。。
んまあ、MCCコード生成部を含めてもトータル6000行程度(書いたのは1500行くらい)の短いプログラムなので、根が深いバグも発生していないと思います。MCCも情報が少なくて使い方を調べるのに時間がたくさんかかってしまいましたが、(EEPROMのAPIが機能しない点を除いて)それなりに良く出来ていると思いました。
< 完全なプリ・リンギング・レス。これでも-95dBを超える阻止域減衰量 >
また、詳しい人はご存知かもしれませんが、カーネルモジュール(ドライバ)が使ってるI2Cアドレスは、i2c-toolsのi2cdetectで一覧を見ても「UU」と表示され、ユーザープログラムからアクセスすることは出来ません。ということでPCM5122のアドレスとは別のアドレスに裏口を設けました。これで、PCM5122ドライバからも、ユーザープログラムからもコントロールできます。
<このUU表示のデバイスに、ユーザーはアクセス不可>
その他、いくつか案がありますので、それを基板に入れて基板アートワークをFIXする予定です。主要部品の方も集まりつつありますから、年内には量産版の発注ができるのではないかと考えています。
それにしても1608サイズのセラミックコンデンサが入手困難になってきていますね。業界内では今年の春頃から問題視されてきていますが、これ、ちょっとヤバイかもしれません。。。
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コメント
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どうも、えふです。
いやー、OSコンが燦然と輝いていますね(^^;
それにしても、結構多機能な仕様ですねぇ。使いこなせるだろうか(笑)
本当に、楽しみにお待ちおります。
投稿: えふ | 2018年12月 5日 (水) 21時27分
こんにちは
1608セラコンは何で入手困難なのですか?
投稿: ひろせ | 2018年12月 5日 (水) 22時55分
ひろせさん
主にスマホ向けの0603の供給を増やす為に、1608や1005はEOLになっている模様です。
投稿: Ising | 2018年12月 6日 (木) 00時22分
こんにちは。
HifiberryDAC+PROの他に、オリジナルドライバが必要になるのでしょうか。裏口とは、I2Cアドレスが別にあること?
アイソレータ等のPICからのノイズ対策は取られてますか?
投稿: AYOR | 2018年12月 6日 (木) 03時54分
えふさん
ありがとうございます。 もうしばらくお待ち下さい。
ひろせさん
Isingさんもおっしゃっているように、圧倒的なシェアを持っているムラタが、セラコンを自動車向けやスマホ向けの需要拡大を重視して、1005よりももっと小さいサイズのものに生産を集中するというのが発端で、市場で足りなくなる事態に陥っています。 生産中止自体は2022年とかの予定だったはずです。
Ising さん
おっしゃる通りですね。 勘弁してほしいです。。。
AYORさん
上のスクリーンショットでは裏口は出ていません。
ドライバはPCM5122以外に必要なく、ユーザープログラムにて設定できます。
i2c-toolsを使ってコマンドで叩いても良いです。
初期値で可能な限り音質に考慮した設定値を入れておきますが、設定を変更したいという人はご自由に弄り倒してください。というスタンスです。
I2C自体がオープンドレインにて伝達する方法なので、通信していないときはプルアップ抵抗からのみ電圧が伝わります。PIC-DAC間の通信バスはRPiとは別ラインに分けてあり、影響が小さくなっているかと思います。ちなみにPICは消費電力が小さくRPiのCPUやUSB-HUBチップとくらべてノイズの発生は少ないです。ついでに通信していない間は寝かせています。
また、前回SabreberryDAC ZEROで苦労したPi 3のオンボードWiFi(これが最も大きいノイズ発生源)からの影響は設計当初から考慮していて、まったく問題ないレベルにまで下げることに成功しました。
投稿: たかじん | 2018年12月 6日 (木) 22時57分
リリースが楽しみですね。
瞬殺されないくらい作ってください。お願いします(笑)
投稿: ひろせ | 2018年12月 6日 (木) 23時47分
リリース楽しみにしています。
さて、基板の写真を見ていると外部電源も使えそうな様子ですが、DC-Arrowも使える予定ですか?
sabre32用にこれから作ることを考えているのですが。
投稿: よっしぃ | 2018年12月 8日 (土) 11時34分
ひろせさん
ありがとうございます。 頑張ってすすめます。
よっしぃ さん
外部から5Vを入れられるようにしています。 最初はmicroUSB端子を設けようと考えていたのですが、スペース的に無理で、今までと同じく配線をダイレクトに付ける形になります。
投稿: たかじん | 2018年12月 8日 (土) 16時33分
皆様?
そういえばAMAZONでAVIOT CASE 01が7980円とかなりお安くなっておりますね。交換パネル SabreBerry 32用も併せて9038円です。CASE 01の穴がないパネルを加工してもSabreBerry32と新DAC基板に対応できそうですが、このパネルがかなり硬く加工が難しいのです。でも良きケースです!
投稿: Ising | 2018年12月 9日 (日) 07時05分
ケースの安売りには気づいてました。で、ヘッドホン端子や外部電源端子をつけるために、ボール盤(笑)で穴あけしました。ボール盤ならサクッと行くのですが、位置決めが一番難しいですね。ケースの出来自体は僕も凄いと思っています。
投稿: ひろせ | 2018年12月 9日 (日) 21時22分
Isingさん
ほんとですね。case 01、安くなってますね。もう一つ買っておこうかな。。。
ひろせ さん
ボール盤ですか。 いいですね。
投稿: たかじん | 2018年12月10日 (月) 20時01分
ひろせさん
自分も会社のボール盤で加工してたんですけど、ドリルの刃が良くなかったのでしょうかね...。ポンチを打つと歪んじゃいそうなのが怖くてですね。
たかじんさん
自分も現行価格で一個おさえておきました。ただ、このケースだと内蔵WiFiがオミットされてしまうのが欠点かなと。
投稿: Ising | 2018年12月12日 (水) 00時10分
new DAC基板待ち遠しいです。
リリースはいつくらいになりますかね?
投稿: だしょう | 2018年12月16日 (日) 22時51分
Ising さん
ハンドドリルよりはボール盤の方が明らかに作業しやすいですね。 ドリルの刃は、安いものだとすぐに傷むので、新品を使うといいかもしれません。
だしょうさん
年内に発注する予定ですが、通常、基板製造が2週間から3週間のところ年末年始の休みが入りますし、その後の実装も3週間くらいかかるかと思います。予定通りに進んだとして来年の2月中旬くらいになると思います。
よろしくお願いいたします。
投稿: たかじん | 2018年12月17日 (月) 22時40分