MarkAudioの8cmユニット OM-MF5 を計測してみました
公式のインピーダンス特性は、ステレオ誌のブログに掲載されているのですが、スピーカーのインピーダンスは、エンクロージャによって左右されます。
先日の小形エンクロージャに入れた状態で、どんなカーブになっているのか気になったので計測してみました。
< OM-MF5を容積1.2Lの小形エンクロージャに入れたときのインピーダンス特性 >
1kHzでぴったり4Ωになっているのはさすがですね。
OM-MF5は10kHzで約6Ωと、高域のインピーダンスの上昇が少ないとことに驚かされます。
エンクロージャはスリット型のバスレフポートで、共振点が緩やかで範囲が広いのが特徴です。一般的な円筒形よりもダンピングされて穏やかな効き具合らしいです。この形状のバスレフはオンキョーがよく使っています。
こうして実測できると円筒形との差が見えて面白いですね。以前測った円筒形バスレフのグラフはこちら。
今回、測定したのはアナログディスカバリというUSB接続の測定器と電流プローブです。
使い方を忘れないように書いておきます。
使用するモノ
○Analog Discovery+BNC端子基板+パソコン
○オーディオアンプ(100kHzくらいまで出せる普通のものでOK)
○電流プローブ(Amazonで9000円くらい)
このように接続して計測します。
電流プローブは帯域20kHzまでのモノを使っているため、それ以上の周波数では減衰していきますから、上のインピーダンス特性の20kHzから50kHzでは測定誤差があります。緑の破線あたりが本来の値かと推測しています。
アナログディスカバリは「ネットワークアナライザ」モードを使用します。
画面表示の設定をこのように、Custom Oneで「Gain / 10」とするとインピーダンスの値にすることができて、直読が可能です。 表示レンジはTOP、Rangeともに「20 X」にしました。
接続は、
1chが電流プローブ(1mV/10mA設定)
2chは電圧でワニ口(1対1プローブでも可)
以前は、リターンGND側に0.22Ωの抵抗を噛まして、その両端を電圧計測していましたが、csvにて計測データを吐き出して、エクセルで電流値に換算した後、I-Vの関係からインピーダンスを算出してグラフ化という手間がかかっていました。またBNC拡張基板でGNDが共通になるので極性や接続も注意が必要でした。
純正ソフトでそのままインピーダンス値が見れるのは、とてもラクです。
最新モデルのアナログディスカバリ2でも同様に計測可能と思います。
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コメント
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アナログディスカバリのソフトウェアWAVEFORMS
の使い方と設定をもう少し詳しくお教えくださませんでしょうか?
ソフトウェアの使い方が分からず宝の持ち腐れになっていました.
よろしくお願い申し上げます.
投稿: 涌井 | 2018年7月25日 (水) 21時44分
涌井さん
少々おまちください。 画面をキャプチャして更新しますね。
投稿: たかじん | 2018年7月27日 (金) 22時45分