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« アレキサンダー電流帰還アンプALX-03 x MUSES03(4) | トップページ | 旧来のコンプリMOS-FETと、近代の大電流MOS-FETとの相違点 »

2017年12月25日 (月)

アレキサンダー電流帰還アンプALX-03 x MUSES03 x MOS-FET

ようやく、MOS-FET版の公開です。

現在も入手可能なデバイスを使って構成しました。 MOS-FETらしい、清々しくも優しい音を聴かせてくれます。

Alx03mos_01

回路図と部品表は下記です。

ALX03_回路図 MUSES03_MOS.pdf

ALX03_部品表 MUSES03_MOS.pdf

 

回路図の中で緑ラインを入れた部分がMUSES03 x LAPT版との相違点です。

ドライバTR(TTC004B/TTA004B)の実装方向に気を付けてください。

TTC004B/TTA004Bの端子はTO-220サイズのTRとは逆向きになるので、型番が印字された面がヒートシンクに接するようになります。(裏返しにしてヒートシンクに付ける)

Ttc004tta004

TRの表面の印字が見えなくなるので、どちらがNPNか、PNPかを間違えないようにメモっておくとよいでしょう。

この写真のように放熱グリスは、つけた方がよりヒートシンクに熱が伝わります。 ですが、今回は大した熱ではないのでグリスなしでも問題ありません。 

 

今回、最終段に使用した2SK3163/2SJ555は、現在秋月電子で入手可能な大電流タイプのMOS-FETです。

この手のFETは、従来、オーディオ用にコンプリメンタリで作られていたものと違い、似たスペックのNch,Pchデバイスを組み合わせただけです。

とは言ってもソースフォロアで使用している分には、それぞれの出力波形が大きく歪むことがなく、さらにはNFBにより補正されます。 そもそも、コンプリメンタリのデバイスもNch、Pchで完全に同一な特性だった訳でもありません。 

気にするか、気にしないかはあなた次第です(笑

余談ですが、DENONのUHC-MOS(Ultra High Current)と呼んでいたFETも、コンプリではないデバイスを組みあわせていましたね。現行モデルは準コンプリで、ハイサイド(ソース)側とローサイド(ドレイン)側の特性は全く違います。)

 

■入力カップリングコンデンサのバイパス

MUSES03はJFET入力のため、入力バイアス電流が無視できるほど小さくカップリングコンデンサを外すことができます。C0をつけずに、リード線などでC0部の両端をショートさせます。

Alx_025

入力のカップリングコンデンサは、DCを遮断する役目をはたしますが、直接信号が通るため、音への影響力もそれなりにあります。一般にはフィルムコンデンサが歪が少なくて良いとされます。しかし別の種類のフィルムコンデンサへ変えるとやはり音が変わるのがわかります。ということで、音への影響を根本からなくすにはコンデンサ自体無い方が良いという訳です。

とは言っても、欠点もあることを憶えておかなければいけません。

入力信号にDC漏れがあった場合、それも増幅してしまいます。スピーカーにDCがかかるとコーンがセンターを中心に振幅しないので歪が増える傾向があり有害です。また、一定以上のDCが漏れるとパワーアンプの保護回路が動作して出力をカットします。

 

■MOS-FETソースフォロアの出力インピーダンス

2SK3163 はデータシートの順方向伝達アドミッタンスグラフから

Id=0.1Aで gm=0.9Sなので

 Zo = 1/gm = 1/0.9 = 1.1Ω です。

 

一方、バイポーラ(LAPT)は、

hfe=60、IC=100mA 入力インピーダンス10Ωの時の出力インピーダンスは、

 Zo=(1/ 61) x ( 20 + 60/40 x 100m) = 16.4m x (10 + 0.15) = 0.16Ω

 

リニア動作させた一般のMOS-FETは、バイポーラトランジスタと比べて出力インピーダンスが高くなってしまい、スピーカーの駆動力という意味では負けるのですが、このFETはかなり互角に近いと言えます。(それでも10倍の差がある)

まあ、駆動力だけでは音が決まらないのがオーディオです。旧来のオーディオ用MOS-FETは、出力インピーダンスが高いにも関わらず音が良いとされました。今回のMOS-FETでは、まともな音がでるまで少々苦労しましたが、結果的によく聴ける音にまで到達できました。

 

■終段MOS-FETの印象

低音域は、LAPTに比べて前面に飛び出してくるような迫力が少なく、優しく端正な音がします。ダンピングが効いて引き締まっているので量感は少々控えめです。

中高域は、各楽器がスピーカーよりも奥側に広く展開するような雰囲気があります。点音源であるかのように、フォーカスがピシっと決まってオーディオ的な面白さがあり、ついつい前のめりになって真剣に試聴してしまいました。MUSES03もそういう傾向があるので相性が良いのかもしれません。

2SK3163/2SJ555はエージングに時間がかかるようで、最初の1週間くらいは低音がスカスカです。しばらくはアイドリングを少なめにして電源を入れっぱなしにしておくと良いでしょう。その後もどっぷり・ゆったりとした音にはならず、爽やかで清涼感がある音です。

聴いた曲の中では、FourPlayのギターのクリアトーンの弦の冷たさ、緊張感にグイグイと引き込まれ鳥肌がたちます。こういう冷たさや暖かさの空気の温度感がでるアンプも面白いですね。 改めて色んな楽曲を聴き直しています。

往年のコンプリMOS-FETが入手できなくても、これだけの音が聴けると、んまあ、良かったなあ~ と思えてきます。
もちろん、往年の銘コンプリMOS-FETを持ってるなら、それを使って組むのもアリでしょう。その場合「R28」の抵抗値でバイアス電圧を使用するMOS-FETに合わせて下さい。 

 

 

 

 

※現在販売中のALX-03基板はすべてRev2になっています。 以前との違いは、1回路入りOPAMPが変換ソケットなしで使えるようになった部分です。

 

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パワーアンプ」カテゴリの記事

コメント

DC-Arrowの作成から、自作の面白さを思い出し、HPA-12、VFA-01と作ってきましたが、次は、ALX-03に挑戦して楽しみたいと思います。
 この記事の回路で組もうと考えているのですが、現在、スイッチサイエンスさんで頒布されている基板は、MUSE03とNJM5534の2つのオペアンプを搭載することはできるようになっているのでしょうか?
 あるいは、今後、Rev版ということでリリースされる予定でしょうか?
 基板を注文しようと思い立ったところ、入手した基板で2つ搭載できるかどうかが分かりませんでしたので、お尋ねします。
 現行の取り扱いの基板が使えるようでしたら、注文して入手次第、作り始めて楽しみたいと思います。

koji さん

いつもありがとうございます。 12月から販売再開しているものは全数Rev2基板です。

よろしくお願いいたします。

たかじんさん
どうもコメントありがとうございました。
早速、基板を注文させて頂きます。
正月休みは、工作三昧で楽しみたいと思います。

部品表には対応品としてOPA627APも載っていますがどんな違いがあるのか私感を訊きたいです。試すにしても値がはるので…

onajinn さん

鋭いご質問ありがとうございます。

終段をMOS-FETにした場合では、OPA627の方が幾分線が細身で解像感が高く感じます。一方のMUSES03は、優しい響きと音の厚みが楽しめると思います。どちらも一長一短といった感じで優劣はつけにくいです。よりMOSっぽさを求めるならOPA627です。

私が個人的に気に入ったのは、MUSES03 x LAPT です。パワフルなのに繊細さも併せ持つ楽しい音が聴けます。OPA627 x LAPTは、他の組み合わせと比べて、どこか噛み合っていない感じがしました。OPA627は気難しいのかもしれませんね。

以上、参考になれば幸いです。

kojiさん

何か分からないことがありましたら、また書込みください。

たかじん さん

チューニングレポートの一端?をうかがえて嬉しいです。
ありがとう御座います。
目下“MUSES03 x LAPT”で部品集めをしています。MOSヴァージョンはその後の楽しみですね。「MOSっぽい」は2SK134/2SJ49でずいぶん前の自作(回路はコピー)を聴いた感じと似た印象です。

たかじんさん

以前にも書き込みしましたが、VFA-01を2台作成しチャンネルデバイダーを使用してバイアンプ、バイワイヤリングで素晴らしい音を楽しんでおります。

今年の初夏あたりにALX-03を別の部屋用に作成して楽しんでおりますが、どうしてもALX-03はBTL化してみたいという思いが捨てきれず先日Rev.2基盤とアンバランスTOバランス基盤を仕入れました。
MUSES03仕様が凄く気になるのですが、最初に作ったALX-03が初期バージョンのLME49720なのでそれに合わせて作ろうと思います。

それに伴い、電源基盤RTF-01と共立のトロイダルトランスも仕入れたのですが、このトランスで2台のALX-03に電源供給しても容量的には問題ないと思うのですが、いかがでしょうか???

PS、VFA-01の2台は菅野のSP-123Wで駆動しております。
合計2Aぐらいで動いているのでトロイダルトランスも大丈夫かな?

bunta さん

2台のALX-03というのは、合計4ch分ということでしょうか?

本当は、GND引き回し問題もあるのでBTL1個(2ch分)でトランス1台。という構成をステレオ分用意する方が望ましいです。

ですが、既にVFA-01で大丈夫な配線ができていることを考えると、アイドリング電流を低めに設定して4ch分ぶら下げることも可能と思います。

onajinn さん

2SK134/2SJ49とはすごいですね。 LAPTもなかなか優れたトランジスタと思います。

たかじんさん

些細な事ですみません。回路図で部品を集めてから部品表を見て気が付きました。R20,21は2Wタイプでも十分だと思います(写真でも2W?)が、5Wタイプで音質上のメリット(実感できるような)はあるのでしょうか?

onajinn さん

2Wでも5WでもどちらでもOKです。
この程度のパワーで音質的に、影響がでるかどうかまでは分かりません。

ただ、抵抗の許容電力が小さいと熱による歪が発生するのは確かです。

アナログ回路に1608サイズのチップ抵抗を使うとあまり良くないというのもそれが原因の可能性があります。(メガヘルツオーダーの高周波的には抵抗サイズは小さい方が伸びる)

たかじんさん

SB32→HPA-12→DC-Arrowと作ってきて、今度はパワーアンプに挑戦しようと思っています。
早速ですが、スイッチサイエンスさんでPRT-02・ALX-03ともに在庫が無くなっています。
補充していただけるとありがたいです。
よろしくお願いします。

FlatTwinさん

いつもありがとうございます。
在庫切れすみません。

本日、補充分を発送しましたので、2~3日後には再開されると思います。

よろしくお願いいたします。

たかじんさん

FlatTwinです。
PRT-02+ALX-03(MOS-FETバージョン)、10月末に完成していました。
ノートラブルで音出しができ、エージング3週間を経過しました。
低域から高域まで、スピード感と艶のある音が聴け、大満足です。

FlatTwinさん

一発動作とはさすがです。 パワーアンプの場合、流せる電流が大きいのでハンダ不良やショートなどあると、電源ONとともに過電流で吹っ飛ぶ可能性もあります。

音の方も満足いただけているようで嬉しいです。

またどうぞよろしくお願いいたします。

たかじんさん

こんにちは、FlatTwinです。
LAPT版の記事のコメントで「アイドリング電流300mA 以上の音が好み」と書かれていましたね。
MOS-FET版でも同じことを感じています。
先週あたりから音が少しくすんだように感じて、アイドリング電流を調べたところ280mAくらいに下がっていました。
アイドリング電流を増やすほうに調整する時は、デバイスが温まると少し下がるのでしょうか。
※ 調整後30分くらいで確認したほうが良いようですね…
改めて300mA越えになるように調整すると、音の鮮度が上がったように感じます。
エージングが進むと、少しの変化でも敏感に反応するようになるのでしょうか。
ケースはタカチHY133-28-23ですので、まだ流せそうです。
楽しみが増えました。

FlatTwin さん

HY133-28-23なら、がんがん流せますね。 電圧が15Vまで下げたときは500mAくらいまで流したこともありました。

熱を検知しているトランジスタ(パワトラの間にある小さいもの)がヒートシンクから熱が伝わって温まるとアイドリング電流を下げるように動作します。

わずかに過大補償にしているのは、熱暴走を防ぐという意味からわざとやっています。

ですので、ヒートシンクが十分に温まったときにアイドリングを再調整すると良いと思います。

ALX-03Rev2 でOPA627で完成いたしました。
大きなトロイダルトランスが手持ちにあったのですがケースの関係で電源を16V 3.5AのノートPCの電源ですませました。保護回路基板のコンデンサーの容量を下げないと発振して電圧が安定しませんでした。トランスで組めばそんなこともないのでしょうが。
現在無事稼働してエージング中です。
中華のJ200K1529も試そうと思ったのですがしばらくこのまま楽しもうと思います。良いキットありがとうございました。

jm1gwx さん

スイッチング電源の場合、大きなコンデンサへのインラッシュ電流で過電流保護回路が動作して、シャットダウンしてしまう場合があります。そのあと自動復帰しようとするので、結果的に電源がON/OFFを繰り返す状態になることもあります。

トランスとダイオード整流を使った場合には、そのようなインテリジェントな機能がないため、突入電流に耐えうるダイオードを使っていれば大丈夫です。

ダイオードの許容電流が足りない場合は、ダイオードがショートモードで壊れる可能性もあります。安全の為、必ずヒューズを入れてください。音質的な部分を考慮すると大容量コンデンサを使うときはFRD(ファーストリカバリダイオード)が適していると思います。SBDはインラッシュに弱い傾向があるから注意が必要です。SiC-SBDも同様にインラッシュ注意です。

ALX-03スイッチサイエンスさん在庫切れでしたが再頒布の予定はありますでしょうか?

dkeiw さん

すみません。先週、リピートしたALX-03が納品されました。
近日中にスイッチサイエンスさんへお送りします。

ついでに、部品表の方も入手しにくい部品を一掃予定です。
じつは良いトランジスタを発見したのです。

よろしくお願いいたします。

たかじん様
わざわざご返事いただきありがとうございます。
そういうことなら先にプロテクション基板を入手し、
作成しながら部品表が更新されるのを気長に待つことにしますね。私の方は全然急ぎませんのでよろしくお願い致します。

ALX-03を2セット作りました。1セットはトランジスタ(2SC5198-2SA1941)1セットはMOSFET(2SK1058-2SJ162)で製作し音を比較してみようと思いました。OPAMPは両方ともOPA627を使用しました。まだエージング中ですが音が変わらないので、ビックリ。
回路が同じだと音も同じなのかなと思うようになりました。
今度はOPAMPをAD843に交換してしようかと思っています。発振しない事を祈ります。
半導体は販売店リストには載っていませんがトラ技誌の広告に掲載ている樫木総業で買っています。日立のMOSFETや2SC2705や2SA1145もまだ有るようです。偽物は怖いけど。

kazuo さん

完成、おめでとうございます。

使用するスピーカーであったり、感じ方には個人差があるとは思います。

OPA627やMUSES03は高域にちょっとした癖があるので、その辺をよく感じ取るかただと、最終段の音の差に耳が傾かないかもしれません。

同じバイポーラでもLAPTは低域の存在感がすばらしく躍動感あふれる音が出るのですが、C5198/A1941は割とさらりとした音調で、高域の繊細さの方が特徴的になってきます。

同様にMOSFETも、品種により音の差が結構あると思います。

もうひとつ言えることは、
ウーファーのコーンが軽くてよく低域がでるスピーカだと違いが分かりやすいと思います。 小型ブックシェルフで低域を伸ばすために重いコーンを採用したのスピーカーだとアンプの音の差より、アンプのパワーの差(駆動力)の方が差として出るように思います。

電源部が同一であれば、駆動力に違いがさほど出ないため、そういう可能性もあります。もし2台で音の差をつけたいのでしたら、電源トランスや電源コンデンサを変えてみるというのもひとつの手です。

ちなみに、アイドリング電流を30mA->100mAと変えるだけでも結構な違いが出てくるのですが、それも感じないようでしたら、あまり気にしない方が良いかもしれません。 環境によるところが大きいと思われます。

たかじんさん ご指導有難うございます。私も自分で基板を作るためか、思い込みで作ってしまいFETの方は1回失敗をしました。ドライバートランジスタの取り付け方が間違えてしまったり日立のオーディオ用FETは足の位置が違うのを忘れてしまい、配線ミスでFETを壊したりしました。やはり遊びでも確認は大事です。ドライバートランジスタはその後TO220の物を使い表示を見えるようにしました。パワーFETはビニール線で接続しノートに記録を付けました。余計な事を言って失礼します。日立のFET(2SK1056,1057,1058/ 2SJ160、161,162)(2SK2220、2221/2SJ351,352)はソースとドレインが逆です。皆様が一発で成功する事を祈り以前1度失敗した事を報告します。

kazuo さん

そういえば、日立の初期のMOSFETはなぜかピンアサインが違いますね。 東芝は現在の一般的なMOSFETと当時から同じですけども。

これは気を付けなければいけません。
古いアンプの修理なども日立が使われていると他のFETに交換しにくいです。

たかじんさん、

こちらの記事を拝見してぜひ作ろうと思ってから3年ほど経過していたのですが、最近ようやく製作しました。トランジスタ関係はMOSFET版の部品表どおり、ただしMuses03はお高いのでOPA604に変更、整流用ダイオードはSiCのものを使用しました。
まだバラック組みで、以前希望者募集のあったトランスTRS-1000を使ってECLIPSEのTD307MK2A(80db)を鳴らしていますが(試運転30時間程度)、こんな小型で能率の低い(80db)スピーカーでも腰の据わった豊かな音を鳴らせるものなのだと驚いています。高音域も美しい、空気感が伝えられる素晴らしいパワーアンプです。頒布してくださっていることにあらためて感謝いたします。

どの記事のコメント欄でうかがうべきことか分からず、ここでプロテクション基板PRT-01のことを、あわせて質問させてください。
PRT-01基板がとても高性能なのでぜひ別の自作アンプにも使ってみたいと思っているのですが、DC±35V程度を供給する前提で、Q10-13のIRLB3813から変更する適当なMOSFETをお教えいただけないでしょうか。また、それ以外にも気をつけるべき点がありましたら、お教えいただけると幸いです。よろしくお願いします。

たかじんさん、

上記の質問の件、PRT-02の説明ページで説明されていることに気づきました。そちらを参考にして試してみようと思います。失礼いたしました。

風さん

OPA604ですか。 使ったことありませんがフォールデッドカスコードの面白い回路構成のOPAMPですね。オーディオ用としては高速型でなかなか良さそうです。

電源電圧を上げるときはコンデンサの耐圧にもご注意ください。

プロテクション基板のMOSFETは、±35電源ですと80V以上の耐圧の物が必要になります。
今、秋月で売っているものではTK100E10N1 100V100A 2.8mΩ が良いと思います。

https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-08350/

たかじんさん、こんにちは。

ALX-03について、二つ質問がございます。
1.入力電圧は標準は±15V~とのことですが、現在の回路定数(MOS仕様)で±12Vで正常動作は可能でしょうか。出力が落ちることは承知しております。

2.DCカット用のコンデンサを入れる前提にて、発振防止用のコイルと抵抗をキャンセルすることは可能でしょうか。火入れに当たっては、オシロとテスト用スピーカーを使い、慎重に行います。

お手すきの時にご回答いただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします。

ゴリラ さん

±12V電源にすると、D1,D2の12Vツェナーが利かなくなるので、9Vくらいのものに変更する必要があります。
また、MOSFETはVgs電圧が3.5~4Vほど必要になるので、かなり出力振幅が限られてきます。おそらく5V程度でクリップすると思われます。 8Ωなら1.5W程度しか出ません。

終段がバイポーラトランジスタであれば、9Vくらいがクリップレベルになるので、5Wほどでるかと思います。

また、
発振止めコイルの方は、バイパスしても即座に発振しないとは思いますが、配線長や接続するスピーカーによって不安定になる可能性もあるので、オシロで確認して頂ければと思います。

たかじんさん、こんにちは。
詳細なご回答、ご説明、ありがとうございました。
大変参考になりました。
±12V電源はバッテリーで、かつBTL接続を検討しており、伺った次第です。
ALX-03で出力1.5Wは、BTLの理論値である4倍の6W出ると考えても、
家庭用でも低いように思いますので、バイポーラで検討いたします。
また標準仕様で±12Vの電源に対応するVFA-01も検討いたします。
ありがとうございました。

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