WIRELESS WORLD 1989
テクニクスのclassAA と sandman氏のclass S です。
私も、まだちゃんと英文を読んでいません。 sandman氏のアイデアを採用したアンプとして紹介している様子ですかね。 ご興味のあるかたは、こちらをどうぞ。
その他の号もたくさんアーカイブされています。 かなり貴重な資料と思います。
氏が class S を発表した号はこちらです。
この雑誌、かなりきてますね~
全然ワイヤレスと関係ないんじゃない? と思ったのは私だけでしょうか。
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コメント
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これはなんともすばらしいHPを教えていただきました。
このfig8間違ってますね。R2とR6の行き先はGNDではなくRLの上です。
これを見た方に誤解してほしくないのですが、テクニクス方式は単なるパクリではないです。前に興味本位から解析しました。サンドマン方式ではA2のループゲインが低下するとA2が負荷電流を肩代わりするどころかR3を通してA1の負荷になります。R3が0.1Ωだととんでもないです。A2のループゲインが仮に40dBでもA1の負荷は約10Ωになります。RLが無負荷でもですよ!LTSpiceで試してみてください。
テクニクス方式はfig8のR4aの効果でA1の負荷は約(R4b + R4a*(1+R4b/R3))かけるA2のループゲインになります。R4aが0.22Ωでも4倍以上軽くなります。サンドマン方式に直列Rを入れただけとは違うんです。ただRLの前に直列に入るのでC負荷でグローバル負帰還がきつくなる副作用はあります。これはR4bとサンドマン方式のR4もそうです。
またfig8ではすべてRで書いていますがR3のところにLを加えてさらにR3による負荷を緩和しています。ブリッジバランスはRyにCをパラで合わせています。
サンドマン方式の4素子でR3にLを入れようとしたら、ブリッジバランスを保つためCを使うとA2が発振しますしLを使うとA1のグローバル負帰還はテクニクス方式より苦しくなります。
たしか真空管のウィリアムソンアンプも、と思って調べてみると1947年のワイヤレスワールドでした。歴史のある雑誌ですね。47年のアーカイブは残念ながらありませんでしたが、49年に氏によるニューバージョンという記事があるので後日読んでみます。低域スタガの不足が改善されているんじゃないかと想像します。
投稿: ダンベルカール | 2016年4月30日 (土) 14時33分
ダンベルカールさん
素晴らしい考察・解説ありがとうございます。
確かにfig8間違ってますね。しかも大切な部分で。
記事を書いた人も完全に理解してないようにも感じます。
<貴重な資料>という部分のリンクをご覧下さい。4 7年もあります。
投稿: たかじん | 2016年4月30日 (土) 20時33分
リンク切れました。「貴重な資料」という部分のリンクをご覧下さい。
投稿: たかじん | 2016年4月30日 (土) 20時38分
貴重な資料 の先でウィリアムソン氏の記事が見つかりました。ありがとうございます。
ざっと読んだところClassSとClassAAについてはSE-A100の歪率と帯域幅がどのくらいだったとか触れている程度でした。
この記事の著者のJohn Linsley Hood氏は通称でJLHアンプとしても知られるsimple class A amplifierの作者の方でした。69年にやはりワイヤレスワールドで発表されて、当時ウィリアムソンアンプに並ぶ性能の半導体アンプとして称揚されたとか。wikipediaのJLH氏のページに書いてありました。
ClassSとClassAAで面白いのはA2がカットオフしてもA1出力点から負荷点までの伝達関数は1次遅れにならないことです。A2出力が0なら負荷点の電圧はおおよそA1の出力ZとR4aとR3で分圧される形になるのが定性的にわかると思います。A2がカットオフした後のゲインの低下はここまでなので位相遅れ要素になります。そのためClassAAのグローバル負帰還はA2出力段の遅いパワトラをスキップできるのだと思います。式を示すべきなのですが打つのが面倒なのですみません。
投稿: ダンベルカール | 2016年5月 4日 (水) 11時33分
ダンベルカール さん
John Linsley Hood氏の名前は、どこかで見たことがあるなと思っていたら、「Valve&Transistor Audio Amplifiers」という本を持っていました。
差動アンプが流行る前のスタンダードな回路ですね。JLHアンプ。 こういう名称で呼ばれていたのは知りませんでした。 ありがとうございます。
class S とClassAAの考察もありがとうございます。 どちらも高域に関しては2つのアンプが作用して増幅動作を低域と同様にするのが難しくなりますね。 ClassAAは、机上の実験回路ではなく、市販するまでに練り上げられただけあって、そのあたりのフォローもしっかりとしてある。 という感じでしょうか。
投稿: たかじん | 2016年5月 7日 (土) 10時07分
前のコメントの内容が間違っていました。
CAA電流アンプの電圧増幅段(オペアンプ)は電源が入力信号でブートストラップされています。これは電圧増幅段の出力電圧範囲を大きくできるだけではなく、電圧増幅段出力へのフィードフォワード加算パスになります。電流アンプの出力はループゲインがカットオフしても入力信号にとどまるのでブリッジ素子が重荷になりません!差動入力電圧もブリッジ素子の電位降下分/ループゲインとなり入力信号分が除かれるので出力電流が減り、オペアンプから見た同相入力も減るので歪みが減ります。
前に考えていたときも電源ブートストラップはどうなるんだ?と少し思っていたのですが、シミュレーションでも間違った式に合う結果だったので気づきませんでした。
シミュレーションではオペアンプのモデルによって電源ブートストラップが上手く動かないことがあるのでVCVSのeにlaplace=を入れてやっていたためでした。
eを2段重ねで入力を加算してやると…ブリッジには-180°の電流は全く流れません。負荷点までの損失と位相遅れも僅少になりました。こうかはばつぐんだ!
投稿: ダンベルカール | 2016年7月16日 (土) 17時13分
ダンベルカールさん
入力信号による電源電圧ブートストラップは、いわゆるフローティング電源の一種ですね。 信号に対して余計なものがぶら下るので、好みの分かれる手法と思いますが、昔のアンプだと度々挑戦されているものがあります。
OPAMPのシミュレーションは、簡易的なモデルによるものだと、上手く結果が得られないかもしれないですね。
パワーアンプ版のclassAAは、当時、シミュレーションなど行なっていたのか不明ですが、あれだけの回路をまともにに動作させつつ量産するというのは、ホントにすごい技術力です。 発案から初期検討期間も考えると、最低でも開発に2年や3年はかかったんじゃないかと思います。
ブリッジの部の電流をシミュレーションでみると、位相がずれて見えるので気持ち悪いですよね。
投稿: たかじん | 2016年7月17日 (日) 19時05分