パワーアンプ用のトランス電源について
リクエストがございましたので、パワーアンプ用の電源トランスについて少し書こうと思います。
AC 100Vのコンセント電源に接続するため、感電など十分に注意して下さい。
電子工作の安全面に関して(1)と、電子工作の安全面に関して(2)を一読してもらえると良いと思います。
こちらが、+-独立整流タイプの電源トランスと整流回路です。 平滑コンデンサはPRT-01基板に搭載されているので、外付け回路はこれだけですみます。 2次側電流は3Aあれば2ch分として十分です。 電源部とアンプを別筐体にするときは、電源側にも平滑コンデンサを4700uF~8200uFくらい入れておいて下さい。 脈流部分を配線で引き延ばすのは、あまり良くありません。
実は、このタイプの電源トランスは、なかなか売っていません。
豊澄電源さんだとHTR-123 あたりが適合します。
次に、RSコンポーネンツで売っている海外メーカーのトロイダルトランスです。
この手のトランスは、1次側が「230V」と「115V」を切換えられるように2回路になっています。 正しい使い方が分からない人が多いと思います。 使い方を間違うと事故が起きるので注意して下さい。
一次側の2つの巻き線を直列に接続すると230V入力になります。 上図のように2並列にすると115V入力として使えます。 が、並列接続の端子を逆接続すると、1次側に大電流が流れるので危険です。 極性に気をつけてください。 そして必ずヒューズを入れてください。
115Vの巻き線に100Vを入れるので、2次側の出力電圧も13%程度低くなります。 つまり、AC15V仕様のものがAC13Vくらいになります。
トロイダルトランスは、突入電流が大きいため、ヒューズの電流の選定が難しいです。 1次側定格電流値の2倍程度を入れておいて、もし電源のON/OFFで切れてしまうなら、少し大きな電流のものに交換してみる。 というのが良いと思います。
センタータップ式のトランスも使用できます。
回路はこのようになります。 PRT-01基板への接続は、このGND線をJ5の2pin、3pinどちらか一方に接続すればOKです。 ちょっと気持ち悪く感じるかもしれませんが、基板上で2pinと3pinは繋がっています。 (基板パターンをみると納得できると思います)
■電源トランスの2次側の電圧の表記
トランスの仕様をみると、出力電圧(2次側電圧)は、12V 3A などと書いてあります。
大雑把にいうと、3A流したときに、12Vの電圧が出る。 という意味です。
大切なことは、3Aも流していないとき、12Vより電圧が高いということです。
トランスの種類によりますが、無負荷(何も電流を流していない)ときは、10~15%くらい高くなると考えて良いと思います。 (小さいコアで無理しているトランスは20%以上になることもある)
12V なら、12 x 1.1 = 13.2V これを整流すると18VくらいのDC電圧になります。
ついで言うと、3A以上流せないのか? というとそんなことはありません。 2次側電圧が12Vよりも下がるだけです。 短時間なら2倍くらい流しても巻き線は、まず切れません。 (うなりが盛大に出たりはする)
3Aという定格は、その電流を流し続けて温度が飽和したときに、絶縁種別でA種(105℃)、E種(120℃)、B種(130℃)などの温度に入っているということを示しています。 (括弧は絶縁物の温度上限)
にほんブログ村
ブログランキングに参加中です。 めざせ1位!
もしよろしければ「ぽちっと」お願いします。
« パワーアンプVFA-01基板の動作時の各所の電圧について | トップページ | DACのマスタークロックについて ESS社はちょとかわっている? »
「パワーアンプ」カテゴリの記事
- ALX-03とMUSES05の組み合わせ(2024.05.13)
- ALX-03 Rev3 試作版の動作確認(2024.05.05)
- ALX-03 renewal アレキサンダー型電流帰還アンプ(データ出し)(2024.04.06)
- ALX-03 renewal アレキサンダー型電流帰還アンプ(完了)(2024.04.03)
- ALX-03 renewal アレキサンダー型電流帰還アンプ(2024.03.30)
コメント
« パワーアンプVFA-01基板の動作時の各所の電圧について | トップページ | DACのマスタークロックについて ESS社はちょとかわっている? »
解説ありがとうございます。助かります。
この手の情報は、ある程度わかっていると思いつつも重要なことですので事故が起きないように確認しておきたいものですね。
投稿: mr_osamin | 2016年2月13日 (土) 10時13分
自分はいつも倍の電圧まで耐えられるコンデンサを使っていますが、無負荷だとそれでもギリギリなんですね。
投稿: 若輩者 | 2016年2月13日 (土) 17時03分
mr_osamin さん
その通りと思います。
若輩者さん
コンデンサの耐圧は、重要ですね。 トランスの場合、さらに110V程度の電圧が入力されることを考慮しておいた方が安全です。 コンセントの電圧は常に100Vとは限りません。 メーカーの温度上昇試験は+10%で行ないますよね。
投稿: たかじん | 2016年2月14日 (日) 20時27分
トランスの使用方法を説明頂きありがとうございました。
二次出力側に0-12V を2系統持つトランスであれば、たかじんさんがここの最初で説明されている回路に接続すればよいことは理解できました。実際、VFA-01にはHTR-123を使用して接続しています。
ただ、理論的には最後に説明されているセンタータップ電源回路図にも接続することが出来る様に思いますが、如何でしょうか?ネットで調べてもよくわかりませんでした。
今手元にある別のAC12V-GND-AC12Vと書かれた3つの電源入力端子と入力端子以降に整流回路を持つ基板には、センタータップトランス電源しか使用きないのか疑問に思いましたので質問させて頂きました。
投稿: とんちんかん | 2016年6月 1日 (水) 15時04分
とんちんかんさん
センタータップ式が使えるのは記事に書いてあるとおりです。 もっとも一般的で、ローコストな方法です。
少し高級なオーディオでは、+-独立整流が多いです。 (ブリッジ整流が2系統あるもの)
どちらでも、好みの方をお使い下さい。
投稿: たかじん | 2016年6月 1日 (水) 20時56分
たかじんさん
ご返答頂きありがとうございました。お手数をお掛けしました。実際に、自分であれこれやってみればわかることでしょうが、今度注意しながら実行してみます。
投稿: とんちんかn | 2016年6月 1日 (水) 21時21分
とんちんかんさん
トランスの2次側だけみると2種類しかないので、どちらを使うかというだけと思います。
整流のためにわざわざ別基板を使うより、
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-09092/
このようなタイプのブリッジダイオードを使って、アンプの放熱器に一緒に固定すると場所をとらなくて済みます。 整流コンデンサはPRT-01基板に乗っているコンデンサで十分です。
投稿: たかじん | 2016年6月 5日 (日) 00時16分
VFA-01, PRT-01を製作しています。整流後の電圧が25Vを超えてしまい部品を交換してトランスはそのまま使用たいと考えています。
PRT-01は過去の投稿から探し出せたのですが、VFA-01は見つかりませんでした、VFA-01の変更すべき部品を教えていただけないでしょうか?
またPrt-01のC1,2はどの容量は多いほうがよいのでしょうか?例えば15000ufなどを使用した場合など。
PRT-01:
R6 56K-68K
R8 150K-220K
R11 15K-22K
C1-2, 35v
VFA-01
投稿: amipan | 2018年3月 1日 (木) 20時21分
amipan さん
VFA-01の方は、わりと電圧フリーな回路構成です。
抵抗値を調整したほうが良いところは、
R8 のみ。
ここに2~4mAくらい流れるような抵抗値に設定してください。
R20、R21は 5W品を使用してください。
その他、電解コンデンサは使用する電圧に合わせて耐圧を上げてください。C30、C31の容量は100uF程度あれば大丈夫です。
PRT-01のC1、C2は、70W+70Wまでのアンプなら3300uFあれば十分です。
あとは好みですね。個人的には容量よりも品種の方が音質に影響がでるように感じます。 ハイスピードな充放電が可能なオーディオ用電解コンデンサは、外形サイズの割に、容量が少なめということが多いですが、心配しなくても大丈夫です。
投稿: たかじん | 2018年3月 1日 (木) 23時33分
たかじんさん、おはようございます。
VFA-01とPRT-01で2台目にとりかかろうとしています。
トランスはトロイダルトランスです。
質問です。70Wまではならコンデンサは3300ufで十分との事ですが、
手持ちで22000ufがあります。ラッシュカレント防止回路をとおすべきでしょうか?±で44000uFで気持ちが良くないです。逆に何uFまでならラッシュカレント防止回路はふようでしょうか?
お忙しいところよろしくお願いいたします。
投稿: tomo | 2022年1月30日 (日) 05時51分
tomo さん
最近まで、同じ問題で悩んだ n'Guin といいます。
ラッシュカレントは、コンデンサの容量ではなく、トランスの巻き線の抵抗で決定されるとのことです。 コンデンサの等価直列抵抗は小さいためです。詳しくは、http://www.easyaudiokit.com/bekkan/NewAmp/NewAmp.html をごらんください。
tomo さんが用いるトランスがどんなものでしょうか。 それによって、答えが変わってくると思います。
私の場合、Block トロイダルトランス, 1次:115 Vac, 2次:2 x 12V ac, 電力:300VA という大きな容量のトランス(電流が 定格 12.5A!)を使ったため、ラッシュカレント防止をいれることにしました。 トランスの巻き線の抵抗は低すぎて、測定不能でした。
以上、参考になれば幸いです。
投稿: n'Guin | 2022年1月30日 (日) 08時18分
tomo さん
n'Guin さん
インラッシュ電流を何のために気にするのか? という根本的なところからお話した方が良いかもしれません。
お気楽さんのところでは整流ダイオードが過電流になるのを防ぐために検証されています。 ですが、2次側に抵抗とリレーを入れてスロースタートする回路は、世の中ではほぼ使われません。
理由はいくつか考えられるのですが、それはおいておいて、
インラッシュ電流が厄介になるなのは、1次側に入れたヒューズが適切に働くかどうか、です。
インラッシュ電流では切れず、通常動作よりも大きな異常電流が流れたときに切れる適切なヒューズを選択しなければいけません。
トロイダルやRコアトランスの場合、EIコアに比べてインラッシュが大きくなります。安易にヒューズ容量を大きくすると、何か回路に問題が起きたときに保護できなくなります。
そこで登場するのがヒューズに直列にいれるスロースタート回路です。 抵抗とリレーを使うのは、お気楽さんのところで紹介されているのと同じです。1次側は電流値は小さく済みます。(2次側が1次側よりも電圧が低い回路の場合)
整流後のコンデンサの容量は、大きければ大きいほど整流ダイオードへの負担が増えますが、これはインラッシュ電流に耐えるダイオードを選択するのが適切です。 また1次側にスロースタートを入れると2次側にも影響があるため2次側のインラッシュ電流も下がります。
±電源をもつ回路で2次側に入れるスロースタート回路は2系統必要、かつ、大電流が流れるのでリレーの接点も傷みやすくなります。 それに対して1次側なら1系統のみでOK、かつ、2次側よりも電流は小さくなります。また、 万一、スロースタート回路が壊れたとき、ヒューズが切れるかONしないかのどちらかに落ち着きます。2次側スロースタート回路が壊れた場合は±電源のバランスが崩れ、最悪アンプ回路を壊してしまいます。
以上が一般的なインラッシュ電流対策の意味とスロースタート回路の位置です。(もちろん様々な理由により例外はあると思います)
tomo さんのご質問の整流コンデンサ容量がいくつまでならスロースタート回路を入れずに済むのか、という件は、 n'Guinさんの仰る通り、トランスの選択に依存します。
トランス自体が大電流を流せない場合、そこで電圧低下して整流ダイオードへの負担が低減されます。(最悪の場合トランスの巻線がきれる)
大きなトランス。しかもトロイダルコアの場合は、インラッシュ電流でヒューズが切れるのでスロースタート回路を入れた方が良いと思います。
そのうえで2次側インラッシュ電流に耐える整流ダイオードを選択してください。
ヒューズの選択の目安
EIコアなら、トランス定格の2倍。
トロイダル、Rコアなら、トランス定格の3~4倍くらいが限度と思います。
例えば、300VAなら、100Vの1次側は3Aが定格。 ヒューズはEIコアなら6A、トロイダルなら10A~15A程度。
それでヒューズが電源ONで切れるときは、スロースタート回路を1次側に入れてください。
スロースタート回路のリレーは、ヒューズの2倍以上に耐える電流値のモノが長持ちします。 上記300VAトランスなら20A品のリレーを使うと良いと思います。ついでに接点間にスパークキラーも入れた方が良いですね。
投稿: たかじん | 2022年1月30日 (日) 09時35分
ちなみに、一般の整流ダイオードは、定格の10倍くらいまでのインラッシュに耐えるものが多いです。
ところが、SiCダイオードは定格の3倍とか5倍程度と耐インラッシュが低いので、お気を付けください。
投稿: たかじん | 2022年1月30日 (日) 09時38分
n'Guin 様
凄い方よりのメールで喜んでいます。オーディオ歴も長そうですし
私なんかそばに寄れません。
トランスの抵抗を測ってみました。0.3Ω程度でしょうか。中華のテスターだから
絶対値は信用できません。アンプのように相対値でいい場合が多いものは
これでいいのですけどね。
トランスはBlock トロイダルトランス,1次:115 V ac, 230 V ac,2次:2 x 18V ac,電力:100VA ですけど、電流が少なかったと思っています。私は1Wのぺるけ氏のアンプで音量が十分なのでいいかと思ったのですが、やはり小さい・・・
テスターを信じればそこそこのサージ電流で収まり突入電流阻止回路は不要にも思います。コンデンサは余り影響なければもっと増やしてもいいですかね?あまり増やしても意味がないような気もしますね。
また作成段階では無いので1日悩んでみます。
ありがとうございました。
投稿: tomo | 2022年1月30日 (日) 09時45分
たかじん様、お返事ありがとうございます。
難しいですねぇ。あまり深く考えたことが無いので当然ですが・・・
ところで、PRT-01部品表にある4700uFであれば、100VAトロイダルを接続くしても
異常はおこらないですか?今はEIコアの大きなのは無くなり、トロイダルばかりで
使わざるを得ないですが、その点も考慮されているのでしょうか?
何度もお聞きしてすみません。
よろしくお願いいたします。
投稿: tomo | 2022年1月30日 (日) 10時13分
たかじんさん
1次側に抵抗とリレーをいれるとのこと、ご教示ありがとうございました。
有名な方の作例があると、それでよいと思考停止状態に陥っていたようです。
たかじんさんから、ご説明いただいて、なるほどと思います。
一次側でラッシュカレント対策をとるように、回路を検討したいと思います。
追伸: 現在、お気楽さんと同じパターンの対策ですが、ヒューズは5Aで安定して動作しております。
いつも本当にありがとうございます。
投稿: n'Guin | 2022年1月30日 (日) 10時20分
tomo 様
どうも余計なことを書き込んでしまったようで、申し訳ありません。
たかじんさんからのご教示、いつも大変ありがたいです。
tomo 様のアンプが、無事に完成することを祈ってます。
投稿: n'Guin | 2022年1月30日 (日) 10時22分
tomo さん
難しく考えなくても良いですよ。
インラッシ対策は何のために入れている? という1点のみが重要です。
100VAトロイダルの場合、3A~4Aのヒューズを入れて、電源ON/OFFを繰り返してヒューズが切れなければOKです。
ただし、整流ダイオードの定格に注意してください。
ピーク電流100Aくらいのものなら大丈夫だと思います。例えば、下記はピーク電流150Aです。
https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-12794/
投稿: たかじん | 2022年1月30日 (日) 10時27分
n'Guinさん
トロイダルのいやらしい所は、2次側OPENでもインラッシュ電流が大きいところですね。
特に温度が下がっている冬場は銅損が減ってインラッシュが大きくなる傾向があります。
トランス自体のインラッシュについて書いた記事がありました。
https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2013/03/post-6586.html
投稿: たかじん | 2022年1月30日 (日) 10時35分
tomo さん
書き忘れていました。 整流回路のコンデンサの容量は大きければ大きいほど良いという風習(?)が巷ではあるようですが、アンプ回路の構成に依存します。
PSRR(パワーサプライリジェクションレシオ)、電源電圧除去比がよろしくないアンプでは電源リップルが出力に漏れ出てしまうことでS/Nがとれません。
一般的な差動アンプで十分なNFBが掛かっているアンプだと、80dBくらいのPSRRがあるため、電源リップルを取り除くための整流コンデンサは、さほど大きくなくて十分です。
リップルが漏れ出てしまうアンプ回路の場合、回路を見直す方が良いかもしれません。
また、容量の数値よりも低ESR、高速な充放電ができるコンデンサの方が良い結果に結びつくことが多いと思います。 多くのオーディオ用コンデンサは、外形サイズの割りに容量が小さいのはそのためです。(内部のアルミ箔は厚いものが使われています。)
自作は自由な世界ですので、それらを理解した上で超大容量のコンデンサを使うというのは、「アリ」だと思います。 最近だとスーパーCAP を使う例があったりしますね。
投稿: たかじん | 2022年1月30日 (日) 11時25分
たかじんさん、何度もありがとうございます。
要点だけ。
今、50V4700uF,50V3300uF,25V25000uFが手持ちにあります。
気分は言われるように大容量を使いたいですが、ラッシュが
いやです。どれがいいでしょうか?トランスは先ほど説明した分です。
ちょっと迷ってしまいました。
よろしくお願いいたします。
投稿: tomo | 2022年1月30日 (日) 14時18分
すみません。
コンデンサは秋月のオーディオ用です。
投稿: tomo | 2022年1月30日 (日) 14時22分
tomo さん
このトランスであれば、どれでも良いと思いますよ。
また、上にも書きましたが、ダイオードの許容ピーク電流にお気を付けください。
投稿: たかじん | 2022年1月31日 (月) 22時05分
豊澄のトランスですが、HTRシリーズは昨年の初めに生産をやめてますね。
昨年、今年と特定シリーズの終了と他品種への転換発表が出てました。
6.3Vがふたつ出てるヤツもなくなりました。
投稿: 天 婦羅夫 | 2022年5月31日 (火) 14時14分
昨年、月一行脚の秋葉原で何気なく立ち寄ったコバデンさんで雑談してたら、
HTR(HTの一部)が廃番になって夏ごろに受注停止と知りまして、
急遽6.3Vの1A品と0.5A品をそれぞれ数個注文しました。
真空管ヒータ用以外に殆ど用途が無い代物で(除く:僕を含む一部の変態)
そもそも流通量が少ないだろうからとの思いで確保に走りました。
ちょっとした実験には丁度良い代物だと思っています。安いし、小さいし。
こういう手ごろなトランスがなくなるのは残念ですね。
RSの青いモールドトランスも比較的安いとはいえ
2000円程度するし、設置面積は意外ととるし、基板に半田付けが必要だし。
ほんと、僕らの世代の電子工作の概念はそろそろ消えるご時世ですね。
投稿: sawanoriichi | 2022年6月 1日 (水) 22時25分
天 婦羅夫 さん
豊澄トランスが減産するという話は聞いていましたが、HTRシリーズもですか。 便利なトランスだったんですけどね。
sawanoriichi さん
5V電源を作ったり真空管のヒーターに使ったりと用途があったと思うのですが、5V系はスイッチング電源に置き換わり、真空管もDCDCで供給って感じなのでしょうか。
トランスは効率も良いしめったなことで壊れないという信頼性の高さもあります。 少量でも生き残って欲しいですね。
投稿: たかじん | 2022年6月 1日 (水) 22時37分
たかじんさん、みなさん
I2S over HDMI コンバータの電源にと、トヨデンの HT-1205 (12V 0.5A)を買いに行ったら、なんと 税込み 2,500円強。 びっくりしてしまいました。
そして、軒並み製造中止になってました。
自作オーディオも気軽に楽しめる趣味ではなくなってきつつあるようです。
追伸: 音質の良いスイッチング電源を使えということかしらん・・・
でも、評判がよいのを使っても、トランス電源には勝てない感じがするのですが、気のせいでしょうか。
投稿: n'Guin | 2023年2月27日 (月) 09時45分
n'Guinさん
トヨズミの一般トランスは
2021年の春ごろに製造中止がアナウンスされ、
夏に受注が停止されたようです。
少し前にこちらに書き込んだのですが、
私は2021年の6月に秋葉原のコバデンさんでその話を聞いて
取り敢えず必要な分を発注して確保しました。
結構、値段も高騰していて3万円弱ほどつぎ込みました。
(15V3AのHTRが高かった)
トロイダルトランスよりは若干安かったんですが、
重さは半端なく、秋葉原から大船駅までは良い筋トレになりました。
東栄さんはまだ細々と作っているんじゃないでしょうか。
こちらもそこそこお値段は上昇しているみたいです。
投稿: sawanoriichi | 2023年2月27日 (月) 21時30分
n'Guin さん
豊澄トランスは、市販トランスの多くを止めてしまいましたね。 小型で価格が安く入手性もよかったので残念です。
おっしゃる通り、トランスは買いにくくなってしまいました。
スイッチング電源は、負荷をかけたときでも電圧が一定に保たれるとか、熱が出ない、軽い、小型などなどメリットは沢山あります。 ノイズ面もノイズフィルタを入れたりすると見かけ上は良くなります。
でも、音はなぜかトランスに負けるような気がしてます。 オーディオメーカーも殆どの製品がトランスを使い続けている理由があるのだと思います。
sawanoriichi さん
東栄のトランスもいいですよね。 豊澄より品種が少なかったようなきがしますが、作り続けてくれるのは嬉しいですね。 むかし、真空管のアウトプットトランスを買ったことがありました。
ここ数年、銅の価格が2倍くらいに上昇しているので、どうしても価格は高くなっています。 円安が一段落したので上昇は止まったようですが、下がっては来ないですね。
投稿: たかじん | 2023年2月27日 (月) 21時58分
sawanoriichi さん
2011年ですか・・・
2年遅れで知ったという愚かさ。
これからトランスは、RSOnline や DIGIKEY など、通販でしか手には入らなくなりそうです。 寂しい限りです。
たかじんさん
> でも、音はなぜかトランスに負けるような気がしてます。
> オーディオメーカーも殆どの製品がトランスを使い続けている
> 理由があるのだと思います。
トランスの音を聞き慣れているからなのか、それとも何か理由があるのか。
今回の I2S over HDMI コンバータの電源も、トランス式のほうがいいです。
定格5Aのスイッチング電源より、0.5A のトランス電源のほうが、重心の低い音が出るのはなぜなのかしらん? 0.15A 程度の負荷電流なのですが。
今後とも、よろしくお願いします。
投稿: n'Guin | 2023年2月28日 (火) 14時09分
トヨズミのヒータートランス(6.3Vx2)を捜しましたが、もう市場に残ってないようです。
しかたないので東栄変成のヒータートランスを買いましたが、店頭には一個しかなかったようです(^^ゞ
共立のトロイダルはヨドで発注できるようで、注文してみました。ホントに来るのだろうか…
投稿: 天 婦羅夫 | 2023年3月 2日 (木) 19時02分
n'Guinさん
>定格5Aのスイッチング電源より、0.5A のトランス電源のほうが、重心の低い音が
可聴帯域を超えるくらいの周波数のスイッチングノイズは、ひとの耳に聞こえないはずではあるのですが、EMIフィルタやフェライト、ファインメットなどのフィルタを入れると明らかに音が変化するのが分ります。
SW電源のように高周波ノイズが多い場合は良い方向に変わるけど、もともと(高周波の)ノイズがないトランス式電源に入れると逆にモヤっとして音抜けが悪くなる傾向があるんですよね。
それに対して、整流による電源リップルを抑えるための大容量コンデンサやトランジスタ式のリップルフィルタは音が悪化するイメージはあまりありません。(一部の三端子レギュレータはイマイチ)
電源って奥が深いですよね。
天 婦羅夫さん
ヒータートランスですら無いのですか。。。 色々と自作機器が作りにくくなってきましたね。 共立は待てば来るような気もします。 あのトランスは私が依頼したので、生産できなくなったら連絡くると思うのです。 銅価格の上昇で価格維持できない可能性はあります。
投稿: たかじん | 2023年3月 2日 (木) 20時08分
天 婦羅夫様
時々ヨドから買ってますがちゃんと届きましたのでご安心下さいませ。
投稿: 774 | 2023年3月 2日 (木) 23時37分
たかじんさん、774さん
ありがとうございます、安心しました。
夕べ11:30頃に出荷メールが来まして、12時間もたたないうちに到着しました。
ちょっと安いのと送料がかからないのがいいですね。
投稿: 天 婦羅夫 | 2023年3月 3日 (金) 12時55分
こんにちは。
なんで、みんな、ヨドからなのかな?って不思議に思ってたら、インタクタの分類になってるからなのかな(笑)
背が低くて、入手性が良いから、結構使ってたんだけど。DC-ARROWかオススメに出て、流石たかじんさん監修と(笑)
このシリーズの音の傾向って、たかじんさん的にはどうなんでしょう?他を使った経験があまりなくて(笑)(無茶振りかな?)
投稿: scraphearts | 2023年3月 4日 (土) 12時58分
たかじんさん
お答え、ありがとうございます。
アナログ回路なら、スイッチング電源が悪さするのはわかるのですが、デジタル回路だけでも、同じ感じなのは、どうしてなのかしらんという疑問でした。
何しろ、I2S over HDMI コンバータなんて、それ自体がノイズ元になりかねませんから。 ジッターとかに悪影響があるとか、アース回路を通じてノイズが流れ込むとか・・・?
> 一部の三端子レギュレータはイマイチ
ここがとっても気になりました。
結構利用しているので。
地方にいると、選択の余地がないので、わかっていないかもしれません。
投稿: n'Guin | 2023年3月 4日 (土) 21時04分
774 さん
天 婦羅夫さん
なるほど。 良い情報をいただきました。 私も次に買うときはヨドバシから買おうと思います。
scraphearts さん
この共立のトロイダルトランスは、この価格にしては良いと思います。 ただ、ヘッドホンアンプに使おうとすると磁束漏れがあってハムノイズを引き起こしやすい罠がありました。
80VAのパワーアンプ向けのものでパワーアンプを組んだ感じでは、透明感と音の太さがあって良いですよ。
6.3V仕様の方は、若干電圧が低いのでDC-ArrowでPi4を駆動すると電圧低下警告がでることがあります。(一応、動作はしています)
n'Guinさん
それ、私も不思議だなっと思います。 デジタル領域ってそんなに音に影響は出ないと思っていたからです。 おっしゃる通り、ジッターやGND周りからの侵入くらいしか原因は考えられません。
よくある7815などの三端子レギュレータで、単純にOPAMP電源に使用する場合です。
これをツェナーとトランジスタのレギュレータに変更すると音は劇的に変わります。
とはいえ、三端子レギュレータは便利ですので要所要所で使っても良いかと思います。コントロール用マイコンなどの電源には私も7805など利用しています。
投稿: たかじん | 2023年3月 7日 (火) 20時44分
ヨドのHDB-80(15V)が値上げになってました。
他のも見て見ましたが、確認時点では、ほぼ全て共立の方が安くなってますね。
投稿: 774 | 2023年3月 9日 (木) 02時44分
774さん
何故かモノタロウだとまだ安いのですが買えるのでしょうかね?
https://www.monotaro.com/p/6335/5136/
投稿: Ising | 2023年3月 9日 (木) 23時29分
Ising様
多分、共立の価格改定が反映されていないか、在庫があって再調達までは現行価格で維持が出来るんじゃないかと思います。
モノタロウで試しにカゴに入れたら即日出荷になってたので、後者みたいですね。
今時は在庫管理もデジタルなので、主観だと問題なく買えそうだと思います。
投稿: 774 | 2023年3月10日 (金) 01時39分
つい最近、Pro-JectのヘッドフォンアンプHead Box IIをネットオークションで落札したんですが、純正のACアダプターは付属しておらず、日本国内ではほぼ流通のないAC16V/0.5A出力のACアダプターをどうやって調達するか。サウンドハウスでは以前取り扱いがあったものの、販売完了してしまったし。
Pro-Jectのサポートに連絡して純正ACアダプターを依頼するにしても在庫があるか否か、また在庫があっても代金+送料が高かったら電源トランスを購入してケースに入れる方が安上がりになるのではないかとも悩み中。
豊澄の生産中止になったHTシリーズだけでなく、新しいBR1シリーズもどこで買えるのか検索しても見つからず。困ったものです。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月11日 (土) 00時33分
774 さん
Isingさん
確かにヨドバシは価格上昇してますね。 モノタロウは別の仕様のトランスが送られてき たという話も聞いたことありました。 ただ、返却ができるみたいなのでとりあえず駆け込んでみるというものありかもしれません。
三毛にゃんジェロさん
ACタイプのアダプターって少ないですよね。 交流の16Vでしたら直流の20~22Vくらいを入れても大丈夫な気がします。 内部に整流回路が入っていればの話ですけども。
そうそう、豊澄のトランス、いいラインアップでしたからね、残念です。 新しいシリーズも入手できないとは。。。
最終手段はフェニックスに特注を依頼する感じでしょうか。 16V 0.5Aというと10VAくらいの容量ですので価格はさほど高くないと思います。
投稿: たかじん | 2023年3月12日 (日) 23時37分
たかじんさん
現在、
・AC15VあるいはAC18V出力のACアダプター
・トヨズミのBR1-161トランス
・AC115V入力・AC18V出力のトロイダルトランス
・フェニックスのRA10トランス
を選択肢として考えています。
DC22Vをぶち込むのは中の回路がどうなっているかわからないので、今のところ考えてません。もしするなら、知人の電子回路のプロに相談してからですね。
フェニックスも1万円を超えてしまうので、ちょっと躊躇しています。音質的には一番まともになるのかもしれませんが。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月13日 (月) 01時44分
たかじんさん
Pro-JectのHead Box IIが到着し、それに着いて来た非純正のAC12V出力のACアダプターで聴いてみましたが、いい音楽を聴かせてくれます。
AKG K701でKarla Bonoffを聴きましたが、中低域がどっしりと安定していて安心して音楽に没入できます。解像度重視型ではなさそうですが、それでも音の分離がよくて楽器の音やコーラスの一人一人がちゃんと聞き分けられます。手放せなくなる1台になりそうです。
電源の件は、15VAC/2A, 30VAのAC-ACアダプターを見つけたので、これに決めようかと傾きつつあります。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月13日 (月) 18時23分
三毛にゃんジェロさん
AC12Vでも動くとなると、結構、動作範囲が広いアンプなのですね。 トランスを使うよりもACアダプタータイプの方が取り回しもよくて安全そうです。
アンプ回路の電源はDCになっているハズなので、電源がAC入力であれば十中八九整流回路が入っているかと思います。
その辺の解析も含めて、音の良いアンプの回路を知るのは面白いかもしれませんね。いわゆるリバースエンジニアリング的な意味で。
投稿: たかじん | 2023年3月16日 (木) 21時49分
たかじんさん
そうですね。現在Pro-Jectのサポートに件の仕様のAC-ACアタプターで問題がないか問い合わせ中なんですが、3日経過しても回答がありません。OKだという回答があるか、このまま無回答なら件のAC-ACアダプターを購入しようかと考えてます。
Head Box IIは筐体の大きさの割に重いんですよ。まるで鉄の塊みたいな感じ。トランスによる整流回路が入ってそうな気がします。開腹するのは暖かくなってからですかね。😹
それとは別に、時折電源由来と思われる50Hzのハムが聞こえる問題が発生。この症状が現れる条件はまだ不明で色々と調べないといけないんですが、現時点では付属してきたAC12VのACアダプターが第一容疑者ですね。😾
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月16日 (木) 23時25分
Head Box II、待ちきれずに開腹してみました。😹
基板上の部品をざっと眺めてみたところ、電源部は半波整流→平滑→L7815でDC15V安定化。
1個付いているC7734の役割が現時点で不明。L78xxのデータシートにある"High Current Voltage Regulator"の例ではパワートランジスタになっているから、電流高出力化が目的ではないはず。リップル除去か?
以上より、少なくともAC12V出力のAC-ACアダプターでは電圧が低過ぎてL7815がちゃんと動作しないことが判明。🙀
でも、現在動作しているのはどういうこと? L7815の定電圧化なしに平滑後にリップルが乗ったままの状態? だったら、50Hzのハムノイズが聞こえるのも納得がいく。
とすれば、整流ダイオードとL7815のドロップ電圧を加味すると、外部に設けるACアダプターは入手可能な物では
・AC15V/2AまたはAC18V/1A出力のAC/ACアダプター
・DC19V/2.5A出力のAC/DCアダプター
のどちらか。意外とDC20〜22VのAC/DCアダプターは見つからないもの。平滑用電解コンデンサの耐圧が25Vだし、L7815をちゃんと働かせるにはAC15V/2Aが無難かも。
次は、オーディオ部。
標準グレードのJRC NJM2068DでBD139/BD140のSEPPをドライブする回路らしい。NJM2068DをDIP8ソケットに交換し、石転がしをするのも面白そう。
その他、改造・改良全般
・電解コンデンサはSAMWHAという韓国メーカー品が使われている。これを日本メーカー品に交換すると同時に、信号系にはオーディオ用を使いたい。これは決定。入力カップリングには4.7uF/100Vが使われているが、4.7uF/50Vでも大丈夫だろう。
・整流部を全波整流化。ダイオードを4本設置するパターンが既にあるので、これは難しくない。ほぼ決定。整流後の平滑電解コンデンサを耐圧35Vにするのもありか。
・電源スイッチを設けたいが、設ける余地はなく断念。
・パイロットランプとしてLEDを設置。電圧安定化部の電解コンデンサ両端から引っ張ればできそう。
・錆びてきている鉄ねじをステンレスねじに交換。
・L7815のタブが基板の放熱パッドから浮いているので、これを密着化。
・筐体が重かったのは、胴体部分が鋳鉄でできた断面が長方形の筒を輪切りにしたものだったから。
・電源をDC15Vに定電圧化した後、レールスプリッタしているかどうかは不明。それらしいトランジスタやオペアンプが見当たらないので、ごく簡単な抵抗分圧によるレールスプリッタなのかもしれないし、もしかするとC7734を1個使ったレールスプリッタなのかも。ここは詳しく調べないと。
Head Box IIでしばらく遊べそうです。😻
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月18日 (土) 19時17分
三毛にゃんジェロさん
内部解析、すばらしいです。 電源は整流回路+7815レギュレータなのですね。
意外と通常(?)の構成というかオーソドックスな回路と思います。
外付けでひとつトランジスタが付いているという部分で7815系の根暗な音になるのを防いでいるのかもしれません。
NJM2068は、私も良く使いました。NJM4558よりも高域が綺麗に伸びていて泥臭さがない上品な印象です。
BD139/BD140は知らなかったですが、良さそうなトランジスタですね。
こういうシンプルな構成だと何を変えても音に現れそうで、改造して楽しむのには良い素材じゃないでしょうか。
投稿: たかじん | 2023年3月20日 (月) 07時04分
たかじんさん
いや、とんでもない。そう仰られると恥ずかしくて。😹
電解コンデンサの全交換は決定しているんですが、問題は筐体内部の高さ。20mmギリギリなので使える電解コンデンサは高さが20mm未満に限定されます。
平滑には東信UTWRZ、安定化後のバルクにはPanasonic SEPF、入力カップリングにはELNA RFS、その他は東信UTSJ辺りを考えてます。出力カップリング470uF/25Vに高さ20mm未満はUTSJ以外オーディオ用はない(入手不可能)ので。出力カップリングには場合により、Panasonic ECHU 0.1uFをパラで仕込むかも。
あと、オペアンプの両側に0.27uFの円盤型セラミックコンデンサが配置されてるけど、デカップリングなら1個で済むはずだから位相補償が目的かも。これは、0.33uFのニッセイMTFに交換予定。
回路的にはコンデンサとオペアンプの交換、整流用ダイオードの追加だけですね。
抵抗と定電流ダイオード、パワートランジスタが基板上で綺麗に並んでて見惚れてしまいます。抵抗と定電流ダイオードの素性がわからないので、これらには一切手を付けないことにしました。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月20日 (月) 16時43分
三毛にゃんジェロ さん
経緯を読ませていただいて、びっくりしていたのは半波整流という点でした。 どこかの与太記事で、半波整流だと勢いが良いとかいう評論を読んだ覚えがあるのですが、本当にそういう製品があるとは、とても驚きです。
加えて、低品質電解コンデンサの交換も納得です。
SAMWHA は、Sumsung 系列だったかと思いますが、私も被害にあったことがあります。 下記にその例がありますね。
https://groupdiy.com/threads/anyone-know-if-samwha-caps-are-good-and-other-questions.19255/
たくさんのコンデンサの交換で、手間暇も相当かかるかと思いますが、たっぷり楽しめますね。 うまくいった報告を待ってます。
投稿: n'Guin | 2023年3月21日 (火) 14時27分
n'Guinさん
半波整流回路、それもオーディオ機器で見ることになるとは全く予想していませんでした。🙀
筐体内の高さにあと3mm余裕があれば電解コンデンサの選択肢も広がるんですが。これが一番残念な点です。😿
はい、まずは回路図を起こしてみることにします。
改造過程は殆ど放置状態のままのブログとYouTubeで公開するかも。
現在製作中(塗装工程に時間が掛かり過ぎ)のスピーカーも動画撮影はしています。😹
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月21日 (火) 16時23分
三毛にゃんジェロさん
n'Guin さん
おっしゃる通り、半波整流というのはちょっと玄人っぽさを感じますね。 コストと音とのバランス感覚という観点からも。
電解コンデンサは、低品質なものは液漏れや容量抜けが起きる可能性があるので交換するのは良い手だと思います。
オペアンプ両脇の0.27uFのコンデンサが気になりますね。 この容量ってあまり普通ではありません。玄人設計ならではのこだわりがありそうです。
投稿: たかじん | 2023年3月23日 (木) 21時17分
たかじんさん
ネットで調べてみたら、Head Box IIで面白い情報が見つかりました。
1. あるユーザーがHead Box IIを回復した写真を公開しているんですが、それではちゃんとダイオード4本による全波整流。ただし、三端子レギュレータ用放熱パッドが基板上にないなど、ロットによる違いかもしれません。
2. やはりハムノイズに悩まされた人もいて、その人はフロントパネル固定ネジと基板上の放熱パッドを電気的に接続することでハムノイズを解消したと。シャーシがGNDと接続されてちゃんとシールドの役目を果たしているのかも確認が必要です。
0.27uFのコンデンサ、配置を考えるとNFBループ内にありそうなんですけどね・・・。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月23日 (木) 23時37分
(続きです)
3. 出力カップリングの電解コンデンサをMUSE KZ 470uF/25Vに交換した人もいました。もちろん、立てたままでは筐体内には収まらないのでリードをクネクネ曲げて横置きで。
立てたままならUTSJ 470uF/25Vしか選択肢がないんですけど、横向きなら手持ちのELNA RFO 470uF/50Vが使えそう。
ACアダプターは15VAC/2A出力のモノを買うことにしました。
明日、到着予定です。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月23日 (木) 23時43分
三毛にゃんジェロさん
https://forum.mp3store.pl/topic/125063-pro-ject-head-box-ii/
こちらの写真をみると、ダイオードの実装をバイパスして半波整流にしていますね。
ダイオードにかかるコストよりも音で決めているような気がします。
あと、OPAMP横のセラコンは27pFですね。 おそらく位相補償と思います。
UTSJ は、外形サイズが小さいのがメリットですね。信号を通すカップリングコンデンサとして使うのは好みが分かれる部分かもしれません。個人的にはFGの方がナチュラルに感じます。
投稿: たかじん | 2023年3月25日 (土) 13時11分
たかじんさん
はい、このロットですね。
0.27uFではなくて、27pFでしたか。危ないところでした。
これは容量の近いディップマイカを探してみることにします。
念のために取り外した後で容量確認はしますが。あれ、手持ちのテスターでpFは測定できたか?
FG 470uF/25Vも寸法がφ12.5x20と手持ち在庫のあるRFO 470uF/50Vと同じです。ということで、RFOにほぼ決定。
UTSJはaudio-technica AT-HA20の改造で使いました。改造前と比べて全般的に音が良くなったとは感じたのですが、それでも高域が伸び切っていないという印象がありました。出力カップリングに使ったUTSJのせいだったのかも。ただ、今はもう手元にないので確認のしようがありません。
15VAC/30VAのAC/ACアダプターが到着しました。
12VAC/8.4VAのAC/ACアダプターと比べると体積比で約3.5倍の違いがあります。重量もトランス式AC/DCアダプターで馴染みのあるドッシリ感。
無負荷状態で通電するとAC18.7Vなので、整流ダイオードのドロップ電圧を考慮して平滑コンデンサは耐圧25Vでギリギリなんとかなりそうです。
半波整流のまま残すか、全波整流にするか。電解コンデンサ全部とオペアンプも交換することに決めてるので、ここは全波整流に変更する予定。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月25日 (土) 15時43分
三毛にゃんジェロさん
位相補償にディップマイカは最高ですね。 テスターで数pFあたりの容量を測るのは至難の業かもしれません。 私がもているテスターも1uFとか10uFくらいなら測れるんですけどね。
エルナーRFO いいですね。
電源アダプタ、3.5倍の威力は凄そうです。 この際ですから全波整流と半波整流の音の違いをレポートしてみるというのはいかがでしょうか。 ダイオードの品種による音の違いもあるので正確な判断は難しくなってしまう可能性もありますけど。
投稿: たかじん | 2023年3月26日 (日) 10時10分
たかじんさん
半波整流と全波整流の差も確認するかと頭を掠めたのは内緒だったのに。😹
ELNAでRFSが廃番になってしまい、RF0(旧RFO)がその位置を引き継ぐ形になったと思うんですが、RF0(RFO)を買える店が少ないんですよね〜。
耐圧50Vでは100, 470, 1000uFの必要数量は確保してあるんですけど、それ以外の耐圧・容量が必要になった場合を考えるとちょっと不安です。MouserでもRF0の取り扱いはなかったりしますし。😿
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月26日 (日) 15時21分
12VAC/8.4VAと15VAC/30VAの両AC-ACアダプターで実際にHead Box IIに通電し、テスターで電圧を測定してみました。
12Vac | 15Vac
-----------------------------------------------------
整流前 | 15.10Vac | 17.95Vac
整流後 | 18.01Vdc | 23.40Vdc
安定化前 | 18.00Vdc | 23.38Vdc
安定化後 | 14.87Vdc | 14.87Vdc
意外なことに、付いてきた12VAC出力のアダプターでL7815が効いていることが判明。元のオーナーはここまでちゃんと理解してて12AC出力のアダプターを使っていたのか、あるいは単なる偶然なのか。直流化したときの電流容量は0.47A。
この数値から判断するにHead Box IIの電源としてギリギリ十分だったのかもしれない。
15VAC出力のアダプターは整流化後のDC電圧から平滑用電解コンデンサは耐圧25Vで十分であることも判明。ちょっとマージンが少ないが、耐圧35Vの電解コンデンサはスペース的に無理だし。
あるいは、容量は多少犠牲にしてでも耐圧35Vの導電性高分子固体コンデンサにするのがいいのか。でも、こんな場所に導電性高分子固体コンデンサを使ってるのは見たことがないし。ちょっと悩みどころ。
あと、7815の熱対策もちゃんと考えないといけなさそう。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月26日 (日) 21時22分
三毛にゃんジェロさん
確かにエルナーのコンデンサって売っているお店が少ないですよね。でも個人的には音が良いものが多いなって印象です。
12Vアダプタでも負荷が軽いとき、結構な電圧が出てますね。
おっしゃる通り、15Vアダプタでのレギュレータ前の電圧が23Vとなるとレギュレータの放熱はちょっと考えないとまずそうな気配がします。
高分子コンデンサでも品種により音が違うのですが、アナログのアンプには通常の電解コンデンサの方が合うなぁって思います。 DACなどデジタル系が入って良くると高分子コンデンサの本領が出てくるかな。っと。
まあ、音が気に入れば何でもありだと思います。特定のセラコンもデカップリングでは良いらしいですよ。
投稿: たかじん | 2023年3月27日 (月) 11時17分
たかじんさん
AC15Vとはいえども、2Aという電流容量が効いてますね。整流前電圧に16Vを期待していたんですが、18V近くもあるとは予想外でした。ま、それだけHead Box IIの負荷が小さいんでしょうけど。
三端子レギューレータは背面を基板の放熱パッドにネジで密着させた上で、表面に小型のヒートシンクを接着しようかと思ってます。
音の良いセラミックコンデンサ、音だけでなく値段も破格だったような・・・。🙀
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月27日 (月) 16時01分
三毛にゃんジェロさん
電源は供給できる電流が大きいものほど、負荷変動による電圧変動が小さくなる傾向があるので、オーディオ用電源としては大きなものの方が良い傾向があると思います。
レギュレータの放熱、ちょっと心配。 まあ電源系の半導体は結構熱に強いので80℃くらいでもすぐには壊れません。近くに置いてある電解コンデンサ脳が心配になるくらいです。
セラコンは私もDAC基板ではよく使いますが、デカップリングなら完全に実用範囲に入ると思います。
投稿: たかじん | 2023年3月29日 (水) 21時26分
たかじんさん
整流に関してちょっとと考えてみました。
半波整流は交流電流の正の部分だけ利用して負の部分を捨てているのに対し、全波整流はダイオードブリッジにより、負の部分の電流を位相反転することで正の電流として利用していると。
ここでちょっと考え方を変えたら、負の部分もそのまま半波整流することで正負両電源が得られるのではないかと。
つまり、一般的には2次コイルに中間タップのあるトランス、または2次側2巻きトランスを使うことで全波整流による正負両電源を作り出しているのを、AC-ACアダプターを使うことで半波整流にて正負両電源を比較的簡単に作れるのではないかと。
そうすれば、禁断・・・に使う±15Vdc電源もコンパクトになるかなというのが狙いです。
AC-DCアダプターの直流電流をオペアンプやトランジスタを使ってレールスプリットするのと比べ、オーディオ用電源として優れているかはわかりませんが。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月29日 (水) 23時38分
7815は金属部が汚れているので、新しくNJM7815のフルモールドタイプに交換して立てた状態でヒートシンクを取り付け、さらにそのヒートシンクを基板の放熱パッドに接触させようかとも考えてます。
出力段SEPPのBD139/BD140も裏側が結構汚れていて、単なるゴミなのか発熱による焼けなのかちょっとわからない状態です。これらも高hFE型BD139-16/BD140-16への交換とヒートシンクでの熱対策を考えてます。
NXP製は入手できそうにないのと、OnSemi製は購入ロットが大きいので、STMicro一択になりそうです。最小単位の20個ずつ購入してhFEの揃っているペアを選抜予定。
TTC004B/TTA004Bの組み合わせと比較するのも面白そうですけど・・・、これはやりません。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月29日 (水) 23時54分
三毛にゃんジェロ さん
書き込みを楽しく拝見しております。
> 半波整流にて正負両電源を比較的簡単に作れるのではないかと。
はい。 このやり方は真空管回路では、倍電圧整流回路として、よく用いられてきました。 正負電圧を得るためではなく、倍の電圧を得るためですが。 おそらく、昔は高耐圧の電解コンデンサの品質が低かったために、低い電圧の電解コンデンサを利用するほうがよかったためだと思われます。
http://www.mizunaga.jp/rectify.html
この方法の場合、半波整流相当ということもあって、電流はトランスの二次電流(AC)の0.3倍弱(理想状態なら、0.3倍程度)しかとれないことに留意する必要があります。 半波整流相当ですので、リップルも大きいです。
> ±15Vdc電源もコンパクトになるかなと
あんまり変わらないような気がします。 豊澄トランスで比較する限り。
リップルが大きい分、必要電流が大きければ、かえって大きくなるかもと危惧してしまいます。
駄文にて、失礼いたしました。
投稿: n'Guin | 2023年3月30日 (木) 16時11分
n'Guinさん
Rコアトランスやトロイダルトランスを筐体内部に抱え込むより、トランスをAC-ACアダプターとして筐体外に追い出したいというのが一番の狙いですね。
リップルはもちろん適切な容量のコンデンサによる平滑化と正負の三端子レギュレータで安定化すればいいかなと。
両電源化して電流容量が低下するにしても、ヘッドフォンアンプの消費電力はたかが知れているので問題はないかと。実際に、今回の15Vac/30VAのAC-ACアダプターなら、仮に電流容量が1/3になっても0.6Aの容量があるので不足することはないはずです。
これまでの話はあくまでもヘッドフォンアンプに限定したことなので、スピーカーを駆動するパワーアンプでは通用しないということはもちろん理解しております。😹
トヨズミの小型電源トランスが入手困難になった状況も相まって、比較的安価にシリーズ電源を組む手段とAC-ACアダプターの可用性として考えてみました。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月30日 (木) 20時03分
三毛にゃんジェロさん
NJM7815は、 なんというか音が暗いのでお気を付けください。
倍電圧整流、±電源化はn'Guinさんのおっしゃる通りと思います。
両波整流は5AR4などの整流管を使う方法と同じなためか、昔はよく使われたように思います。トランスの巻線への負荷が軽いという理由もあるかもしれません。
出力段のトランジスのアイドリング電流は少なめな設定に見えるので電源への負担も軽くなっている設計のように思います。
この辺の動作電流を変えると劇的に音が変わる可能性もありますが、電源部を含めて色々バランスが崩れるのでどこまで改造するか悩ましいですね。特に放熱関係が。
n'Guinさん
昔は高耐圧の電解コンデンサの容量がとても小さかったように思いますね。
ただ、電源リップルが多少あってスピーカー出力にハムノイズが漏れても、現代ほど気にしなかったような気もします。ソースのS/Nが60dBくらいが最高でしたから、それよりも十分ハムノイズが小さければスペックにも影響がでませんし。
投稿: たかじん | 2023年3月30日 (木) 22時48分
たかじんさん
n'Guinさん
半波整流正負両電源化の改造はHead Box IIではしません。
禁断シリーズなら筐体をコンパクト化できる点と、別途センタータップ式トランスを使用した正負両電源モジュールは既に入手してあるので、それとの比較もしてみようかという興味半分のところです。
現在基板に実装されているL7815の放熱をきちんとしようと思うと結局はんだ付けのやり直しが必須なので、それならいっそのこと新品に交換しようかと考えてました。秋月や千石ではNJM7815しかなかったんですが、音にクセがあるのなら同じSTMicro製にするのが無難ですね。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年3月31日 (金) 01時03分
三毛にゃんジェロさん
> トランスをAC-ACアダプターとして筐体外に追い出したいというのが一番の狙いですね。
さすが、なるほどと思いました。 電磁誘導の点で有利になりますよね。
たかじんさん
> NJM7815は、 なんというか音が暗いのでお気を付けください。
げげげ・・・
NJM 7XXX 結構つかちゃってます。
ほとんどは、デジタル系(例えばDDCなど)の電源です。 アナログ系では、スピーカ出力からラインレベルの信号を取り出すハイローコンバータも、使っていると思います。 ラインレベルの信号は、サブウーファのライン入力に行って、50Hz 以下を担当させています。
たかじんさんが、BlueSnow DAC でわざわざ LM317/337 を使っているのも意味があったことを教えてもらった気がします。
時間的に余裕ができたら、再チャレンジしてみようと思います。
追伸 掲示板の画像が消えてしまっているようです。
もしかすると、私のところだけでしょうか。
投稿: n'Guin | 2023年3月31日 (金) 13時23分
三毛にゃんジェロさん
整流回路も奥が深いですよね。トランスの仕様が決まっていて、どうしても高い電圧が欲しくなるというようなこともありますし、いろいろ回路は知っておいて損はないと思います。
NJM7815は垢ぬけない雰囲気ですが、アンプ回路がうるさいような場合には落ち着きが出たりもするので、ケースバイケースかと思います。 また私が知っているのは90年代くらいの物ですので、今のものは製造プロセスが変わって雰囲気も違う可能性もあります。
n'Guinさん
NJM78xxシリーズの入手性の良さは抜群ですからね。 この電源をベースにアンプの音が出来上がっているのであれば大丈夫だと思います。 余計なことを書いてしまったようで、すみません。
15Vクラスのレギュレータでしたら、6.8Vのツェナー2直列にしてトランジスタでディスクリート電源を組むというのも良いと思います。 電流リミッターなどいらないのであればですけど。
マイコンやデジタル系なら音に違いが出ない可能性が高いですが、OPAMP回路だと三端子レギュレータとの音の違いに驚くと思います。
掲示板の写真、みえますよ。
投稿: たかじん | 2023年3月31日 (金) 20時54分
たかじんさん
> NJM78xxシリーズの入手性の良さは抜群ですからね。
> この電源をベースにアンプの音が出来上がっているのであれば
> 大丈夫だと思います。
> 余計なことを書いてしまったようで、すみません。
ご教示ありがとうございます。
私は、たかじんさんの音作りが好きなので、こういう情報に飢えています。 もっと教えていただけるとありがたいです。
三端子レギュレータを多用してしまうのは、壊れないことなんですよね。過電流保護があって。
私はぺるけさんの全段差動アンプを知るまで、チェンジニアでした。 好みの音を出せる部品を交換する自作です。 ぺるけさんの全段差動アンプで回路の音を知りました。 そして、たかじんさんの基板作りで回路のとの大切さと部品の大切さを勉強中です。 もう還暦を過ぎているので、遅々として歩みは遅いですが、教えていただけるのは、大変ありがたいです。 何かの機会にオフ会があったらいいなぁと思ってます。
追伸 過去ログのほうとか、画像が出てこないようです。
これもわたしのところだけでしょうか。 すみません。
投稿: n'Guin | 2023年4月 1日 (土) 21時28分
n'Guin さん
アンプ回路側をいろいろといじっているときは保護回路があった方が安心感はありますね。
部品による音の違い、回路による音の違いは確かにあります。
ひとつひとつは小さくても積み重ねで聴こえてくる音に大きな変化を与えると思っていますが、組み合わせは非常に多く「これがベストだ!」というのは難しいですね。私もまだまだ模索中です。
結局は経験値とか人の好みの問題になってしまと思うのですが、そんなで良ければいくらでもお教えいたします。
自作ポタオーディオ界隈では、秋葉原あたりでオフ会などときどきあるみたいですね。Twitterでそういう情報を目にすることがあります。
スピーカーを鳴らすようなアンプの場合、音を鳴らせる環境が敷居を高くしてしまうので、一般の貸会議室では意外と難しく場所を探すのに苦労した覚えがあります。(少人数パーティができる貸し部屋なら大丈夫っぽい)
単純に、わいわいとアンプ回路談義、オーディオ談義というのであれば敷居がだいぶ下がるので開催しやすいかと思います。
http://schumann.jp/nw-electric/BBS00.html
こちらの過去ログは表示されるまで非常に時間がかかりました。
また、したらば掲示板の方もスクロールしていくと画像が無くなっていました。 画像の保存期間に制限があるのかもしれません。 これはいかんですね。
投稿: たかじん | 2023年4月 2日 (日) 09時15分
たかじんさん
返信ありがとうございます。 いろいろ教えていただけるとのことで、これからも楽しみにしております。
昨日、貴重な体験をしました。
HPA-1000 の歪み率を WaveGen WaveSpectra で測定したら、アンプ出力電圧が高くなると、左チャンネルが右チャンネルより、1桁高いのです。 どこかのはんだ付け不良かと思い、部品をたたいてみてもノイズがでてくることはありませんし、各部の電圧は最初に確認済みです。
万策尽きて、風呂にはいっているときに、アースラインかもと思いました。入力ジャックのアースをMUSES72323 ボリューム基板から素直に左右別にとると、MUSES72323基板が終端で、音源のアースは共通ですから、RCAコード自体がループを作ってしまうので、まずいはずです。 よって、入力ジャックのアースを左右でつなぎ、MUSES72323 ボリューム基板から、左チャンネルのシールド線を利用して配線していました。
入力電圧が高くなると、左チャンネルのみアースラインが飛びつきを起こすために歪み率が悪化するのではないかと考え、シールド線をあくまでシールド効果のみのために利用し、入力ジャックのアースをSignal GND から直接とったところ、これば正解で、歪み率は左右同じになりました。
音を聞いて、とてもびっくり。 ダイナミックさが格段に増して、どんな音源で聴いても、HPA-12(A級、ミニアンプ構成) との差がはっきりするようになりました。 どこかに、MOTU M2 ではHPA-1000の良さがわからないと書きましたが、これは自分のせいでした。
たった一本の配線の違いで、これだけの差がでてしまう・・・ という恐ろしいけど、貴重な体験でした。 改めて、測定は大切だと思いました。 こんなアホなことばかりしていますが、よろしくお付き合いください。
投稿: n'Guin | 2023年4月 2日 (日) 10時43分
n'Guin さん
GNDの接続、とくにループになってしまうことによる影響は大きいですよね。
ハムノイズとして現れることが多いのですが、ひずみ率として捉えるのは面白いと思いました。
HPA-1000 は2枚の基板をあまり離さずにGNDラインを1本で繋げるという手法をとってもらうのが理想です。 でもそこに電子ボリュームが入ると、電子ボリュームの電源のGNDが必要になり、GNDループが発生します。
この辺の処理はいくつかあるのですが、トランスからの漏れ磁束を拾ってしまう事もあったりして、ハムノイズという現象だけを追っていると一筋縄ではいかないんですよね。
GNDだけでなく、信号ラインからも漏れ磁束を拾ってしまうから。
結果的にうまくいったようで良かったです。
投稿: たかじん | 2023年4月 2日 (日) 23時34分
たかじんさん
返信をありがとうございます。
> 15Vクラスのレギュレータでしたら、6.8Vのツェナー2直列にしてトランジスタでディスクリート電源を組むというのも良いと思います。
基板起こしができるなら、スマートに解決できるなぁと思いながら、自分だとユニバーサル基板で組むしかありません。 三端子レギュレータだと、小さな立てラグですんでしまいます。 こういう横着は駄目ですね。
トリッキーなことになりますが、DUAL DC-Arrow の片方を、極性がある部品は全て逆にして、NPNトランジスタをコンプリのPNPトランジスタにすれば、いけるんじゃない・・・と思ってしまいました。
基板パターンの観点からすると、多分だめなんだろうなぁと思いつつも。
こうなると、基板発注の仕方を覚える方が良い??
※ 戯れ言ですみません。
投稿: n'Guin | 2023年4月 5日 (水) 10時57分
たかじんさん
n'Guinさん
三端子レギュレータに関する話なんですが。
STMicroの78xx、79xxシリーズのTO-220パッケージにはsingle gaugeとdual gaugeという区分があり、具体的には放熱タブの厚みが0.51、1.23mmという違いがあります。
ところが、データシートのどこを見てもsingle gaugeとdual gaugeの説明が見当たりません。もしかしたら、見落としているだけかもしれませんが。
この区分が電気的性能、放熱性能にどう関わってくるのか絶賛悩み中です。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年4月 5日 (水) 16時56分
三毛にゃんジェロ さん
この問題にする議論が下記のページにあります。
https://forum.digikey.com/t/l7812cv-dg-and-l7812cv/10568
この議論では、電気的性能、放熱性能は同じなので、2種類を作る意味はないのではという疑問から始まっています。
答えにある、4857.pdf によれば、single gauge のほうが、エコだからということなそうです。 その分、大量に購入すると安いそうです。
投稿: n'Guin | 2023年4月 5日 (水) 17時14分
n'Guinさん
なるほど。single gaugeとdual gaugeとで性能差がないということなのですね。
でも、放熱タブの厚みが2倍以上違う分だけ蓄熱量も違うはずなので、放熱性能に目に見える違いはありそうな気がするんですけどね〜。
同様にL7815C, L7815AB, L7815ACという区分もあり、Aというのは使用環境温度が広いことを意味するのはデータシートに明記してあるんですが、またBとCの意味が不明という。
これはChip1経由で問い合わせ中です。
Head Box IIだけでなく、禁断シリーズの±15V電源用にはL7815, L7915のAB-DGまたはAC-DGを購入するつもりです。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年4月 5日 (水) 22時29分
三毛にゃんジェロさん
> データシートのどこを見てもsingle gaugeとdual gaugeの説明が見当たりません。
そういうことありますよね。
n'Guin さん
海外フォーラムのリンクありがとうございます。さすがですね 。
データシートにあまり詳細が書かれていないケースは、だいたい些細なことですので深追いしなくても大丈夫だと思います。
温度範囲やノイズレベル、精度ランクなどよりも、そもそも品種による差の方が大きいですし。ただ放熱部分に関しては重要ですので要チェックですね。
> トリッキーなことになりますが、DUAL DC-Arrow の片方を・・・
±電源版のDC-Arrowも作ってみようかと考えていたのですが、そのときオンボードのトランスが入手困難な状況になって後回しになってしまいました。
そろそろ作ってみるのもいいかもしれませんね。
もっとも悩むのはネーミングです。 「DUAL」を先に使ってしまったので。。。
何か良いアイデアありますでしょうか?
投稿: たかじん | 2023年4月 6日 (木) 09時42分
たかじんさん
n'Guinさん
STMicroのL78xx/L79xxの謎が解けました。あと、以前のコメントの修正点も。
・強度が不要な場合はsingle gauge、必要な場合はdual gaugeと使い分けるとのこと。大きめのヒートシンクにねじ止めする場合はdual gaugeの方がいいということでしょう。
・L78xxAのAは高精度品という意味でした。温度とは関係ありません。
・L78xxyBのBは使用温度範囲が広くなるという意味です。つまり、L78xxABは高精度・広温度範囲品ということです。
以上より、STMicroの三端子レギュレータはL78/79xxAB-DGを使うのが精神安定的にも良さそうです。
たかじんさん、DUALがダメなら、"TWIN"は如何でしょうか。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年4月 6日 (木) 14時53分
三毛にゃんジェロ さん
詳細な情報をありがとうございます。 調べる力が私とは段違いです。 かっこよさを感じました。
たかじんさん
±版の DC Arrow が頒布されるようになったらとてもうれしいです。
ネーミングは悩ましいですね。
オペアンプなんかの仕様書をみていると、±版のほうが、DUALっぽいんですよね。 single supply, dual supply という表現がよく出てきます。
他には、split supply という表現もよくつかわれるようです。
でも、日本人がぱっとわかる感じがしません。
三毛にゃんジェロさんの“TWIN”とか、“COUPLE”あたりでどうでしょうか。
投稿: n'Guin | 2023年4月 6日 (木) 18時06分
±のDC Arrow、賛成に一票。
5Vじゃなくて15Vni改造する可能性大ではありますが。
BLA-1基板が余分に遊んでるんで、
簡単なHPAとしてみようかな、とか。
あと、ひょんな事からFN1242Dual付DAC基板を入手したので
それに使いたいな。
投稿: sawanoriichi | 2023年4月 7日 (金) 00時19分
n'Guinさん
いやいや、とんでもありません。あのフォーラムを見つけてきたn'Guinさんの方が上手です。
L78/79xxABV-DGを探したんですが、L79xxABV-DGというのは販売していないのか、あるいは生産が完了したのか見つけられなかったので、L7815ACV-DGとL7915ACV-DGで手を打つことにしました。BはCと比べて低温限界が0℃から-40℃には伸びているものの、高温限界は同じなので一般用途には影響ないかと。
たかじんさん
禁断シリーズにも使える±15V版DC-Arrowに期待してます。😻
禁断用にイトウ電子の±15V電源を購入してあるんですが、逆電圧対策のダイオードが実装されてなかったり、三端子レギュレータがNJM7815/7915なので、改造や部品交換が必須な状態でして。
また、K&Rというところにセンタータップ式三端子出力AC-ACアダプターを併用して全波整流するというキットがあり、これを購入して三端子レギュレータを追加して安定化しようかとも考えてました。
禁断シリーズは正負両電源で2台以上制作するつもりで、1台目には購入済みのイトウ電子製電源を改造して使うとして、2台目には±15V版DC-Arrowを使ってみたいものです。たかじんさんの回路だから、ウルトラローノイズでしょうし。
ネーミングに"TWIN"を提案しましたが、正負両電源なら両極性ということで"BIPOLAR"も使えるんじゃないでしょうか。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年4月 7日 (金) 00時36分
三毛にゃんジェロさん
> DUALがダメなら、"TWIN"は如何でしょうか。
> 両極性ということで"BIPOLAR"も使えるんじゃないでしょうか。
n'Guin さん
> 三毛にゃんジェロさんの“TWIN”とか、“COUPLE”あたりでどうでしょうか。
sawanoriichi さん
> ±のDC Arrow、賛成に一票。
アイデアありがとうございます。 n'Guin さんのおっしゃる通り、±のペアに「DUAL」ってつけている例が多いように感じますね。
よくある電源ラインの名称でP24V、N24Vなんて書かれていることもあるので「P/N」 というのもいいですね。プラス・マイナスではなくポジティブ・ネガティブなのでしょうけど。
バイポーラって名称は、バイポーラトランジスタに使われていますが、どのへんが両極性なのか疑問がありますよね。
バイポーラ、ノンポーラ、ユニポーラ・・・
15Vにするか12Vにするかは搭載する電源トランス次第になりますが、OPAMP系の回路に使うのでしたら15Vが良さそうです。
ちなみにDC-Arrowは全く低ノイズではありません。 一般のレギュレータを使ったものの数倍から10倍は整流ノイズが乗っています。
プラスマイナス版のDC-Arrowではもう少し低ノイズ化を目指すのもアリかもしれませんが、それによって音が犠牲になるようでしたら従来回路を踏襲しようかと思います。
投稿: たかじん | 2023年4月 8日 (土) 10時12分
たかじんさん
±版DC Arrowのネーミングの件。
回路構成に沿ったネーミングから離れ、Blue Snow DAC風に考えてBlue Wind DC Arrowというのはどうでしょうか。
「蒼き風に乗るDCの矢」あるいは「蒼き風の如きDCの矢」のようなイメージで。
あ、もちろん今年亡くなったJeff Beckへの追悼の意味も込めてます。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年4月 9日 (日) 16時14分
たかじんさん
このコメント欄で、MUSES-72323 電子ボリューム+HPA-1000 でアースラインの取り方で、低域の歪み率の問題が生じて、配線のやり直しをしたことを報告しました。
同じことを、たったいま、PGA-2311 電子ボリューム+禁断のClassAA ヘッドホンアンプでも経験しました。 歪み率測定をするまで、気が付きませんでした。 そして、改良後に音質の著しい改善が得られました。
> HPA-1000 は2枚の基板をあまり離さずにGNDラインを1本で繋げるという手法をとってもらうのが理想です。 でもそこに電子ボリュームが入ると、電子ボリュームの電源のGNDが必要になり、GNDループが発生します。
> この辺の処理はいくつかあるのですが、トランスからの漏れ磁束を拾ってしまう事もあったりして、ハムノイズという現象だけを追っていると一筋縄ではいかないんですよね。
> GNDだけでなく、信号ラインからも漏れ磁束を拾ってしまうから。
もしよろしかったら、 このあたり、説明のページを作っていただけると私のような初心者に有用な情報になると思います。
電子ボリューム基板には、GNDを含めて、IN/OUTの端子があり、私のように、そのままつなげればよいと考える方がいても不思議ではありません。
せっかくのたかじんさんの基板で、よりよい音にできる可能性が広がるのですから。 よろしくお願いします。
投稿: n'Guin | 2023年5月 4日 (木) 20時47分
三毛にゃんジェロさん
Jeff Beck 良いですよね。 かっこいいですよね。
なぜか高中正義のギターを思い出します。 おそらく演奏スタイルも曲調も違うはずなんですけども、どこかに共通点があるような気がして。
n'Guinさん
アースの取り回しで片チャンネルだけ歪むというのは経験がないですが、おっしゃる通り、電子ボリュームの電源を回ってループができてしまう点は気を付けなければいけません。
どこかで図を描いて説明した方が良さそうですね。
よくシャシーに落とす点をどこにするかで論争(?)があるのですけども、多くの場合真空管アンプでの流儀になっているので、現代の半導体アンプでどうするかというのをまとめておきたいと思います。
投稿: たかじん | 2023年5月 6日 (土) 15時43分
三毛にゃんジェロ さん、たかじんさん
STMicro の三端子レギュレータの音質傾向はいかがでしょうか?
手元の某キットに STMicro の三端子レギュレータがはいってました。
現在、サブウーファ用のローパスフィルタを作ろうとしています。
掲示板に回路等書き込んでいます。 このローパスフィルタの部分に、某キットの基板が使えそうなのですが、その電源部が三端子レギュレータで構成されています。
感想を教えてもらえたら、うれしいです。
投稿: n'Guin | 2023年5月21日 (日) 14時29分
n'Guinさん
残念ながら、三端子レギュレータはHead Box IIに最初から実装されているものしかなく、他にはありません。しかも、Head Box IIで交換を予定しているSTMicro製も一般品から選別品に替えるだけ。
なので、他社製品と比較した感想などを述べるなどという無責任なことはできるはずもなく、申し訳ありませんがノーコメントということで。
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年5月21日 (日) 14時50分
Pro-JectのHead Box IIに着いてきた非純正の12VAC・8.4VAのAC/ACアダプターを何とか利用できないものかと考え、手持ちのHyCAAをスイッチング電源からシリーズ電源へと改造を妄想中。アンプユニットと電源ユニットの別筐体化。ただ、AC/ACアダプターの電力容量が少ないかもしれないので、その場合には12VAまたは20VAの使用を想定。
電源回路はHead Box IIをある程度踏襲して三端子レギュレータにSTMicroのL7812ACV-DGを手配中。
さて、どうなることやら。😹
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年5月21日 (日) 16時37分
三毛にゃんジェロ さん
コメントありがとうございます。
自分でやってみます。
投稿: n'Guin | 2023年5月21日 (日) 17時55分
n'Guin さん
> 現在、サブウーファ用のローパスフィルタを作ろうとしています。
なかなか面白そうですね。 SPからの入力は単に抵抗による分圧アッテネータで良いような気がします。 バランスアンプからというのでしたら、若干厄介です。
三毛にゃんジェロさん
> 電源回路はHead Box IIをある程度踏襲して三端子レギュレータにSTMicroのL7812ACV-DGを手配中。
こちらも楽しそうです。 スイッチング電源とトランス電源との差を比較できるのは有意義と思います。 三端子レギュレータとトランジスタ+ツェナーによるディスクリート電源とも比較できると更に良いかもしれません。
投稿: たかじん | 2023年5月22日 (月) 22時05分
たかじんさん
そうですね。アンプユニットの電源入力にスイッチングACアダプターとシリーズ電源ユニットとで音が本当に違うのか、違いがあればどのようなものかを実験するのが主目的です。ただ、電源ユニットには大容量のパスコンを実装する予定なので、正確な比較にはならないかも。
あ、パスコンを実装する前に比較すればいいのか。😸
三端子レギュレータとトランジスタ+ツェナーとの比較はどうなりますかね〜。たぶん、ないでしょうね。😹
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年5月22日 (月) 23時38分
三毛にゃんジェロさん
大容量のパスコンでどうなるか、楽しみですね。 以前、アンプの電源入力に22000uFを入れたものをスイッチング電源で駆動しようとしたら、電源ONの突入電流で電源が死にました。
良く出来たスイッチング電源だと、ゆっくり電圧を立ち上げるスロースタート機能があったり、電流リミッターが付いていたりするのですが、格安スイッチング電源には何もついてなかったようです。お気を付けください。
投稿: たかじん | 2023年5月27日 (土) 08時20分
たかじんさん
大容量パスコンはシリーズ電源ユニットの方に実装するつもりなので、大丈夫です。
ところで、HyCAAの回路図を見直していたら、真空管のヒーター電源が直接Vccに接続されているのを見つけました。
これは数Ω程度の抵抗を咬ましてヒーターを保護しても良かったのかもと思う一方、ヒーターの抵抗値を考えたら抵抗分圧でヒーター電圧が下がるのを回避したのかもとも。
果たして、真相は?
投稿: 三毛にゃんジェロ | 2023年5月27日 (土) 16時25分
三毛にゃんジェロ さん
12AU7 のヒーター電圧の定格は 12.6V ですので、12V の電源は定格の95% です。
一般にヒーター電圧は±5%程度まではエミッション低下がないとされているので、ぎりぎりということではないでしょうか。
投稿: n'Guin | 2023年5月27日 (土) 17時48分