最新のMOSFETのON抵抗の低さは尋常ではない
先日はプリントパターンの抵抗値がどのくらいかを計算してみました。
本日は、MOSFETのON抵抗を見てみましょう。
ON抵抗とは、ゲート-ソース間に電圧を加えた時のドレイン-ソース間の抵抗値の事です。
このMOSFETは、秋月電子で120円(2015年11月現在)で販売している IR製の IRLB3813です。
パッケージはTO-220という小型のもの。
データシートを見ると、信じられない数値が書かれています。 それは、
なんと ON抵抗 1.95mΩ !?
そして、ドレイン電流は 260A (パルス時は1000A 超え)
驚異的としか言いようがありません。
とは、言っても入力容量(ciss)も8000pFを超えるほど巨大なため、オーディオ信号を増幅する用途としては向いていません。
では、何に使うかといいますと、
これですね。 プロテクション基板の出力カットデバイスです。
実際に、このMOSFETを使った実験はこれからですが、数値上では、プリントパターン5mm幅を2cm引いたのと同じ抵抗値です。 遮断するのは交流なので2個直列ですから4mΩとしても、
パターン幅5mmで4cm引いたのと等価です。
ほんとなの? と思うくらい。
懸念事項もありますので、実験結果は、後日お伝えしようと思います。
プロテクション基板は、こちらの記事の写真をご覧下さい。
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