折り返しノイズ 折り返し歪み エイリアシング とは
DAコンバータは、CD品質、そのままのサンプリング周波数で変換すると、このようなギザギザな波形になります。
このギザギザは、量子化ノイズと言われるものですが、周波数領域から見てみると、サンプリング周波数の半分の周波数を鏡に写したように、折り返しノイズが発生します。
パソコンには、便利なソフトウェアがあるので、この際、その折り返しノイズを視覚的に見てみましょう。
この折り返しノイズは、折り返し歪み、エイリアシング、イメージノイズなど、色々な名称で呼ばれます。 音声信号だけではなく画像にも現われ、画面に縞模様が出たりします。 音より画像の方が判りやすいかもしれません。 画面に盛大に縞が出ていて許せるという人の方が少ないと思います。
こちらは、同じものを周波数軸をリニアスケール表示にして、より折り返しノイズが見やすいようにしたものです。 よく見かける下記の図が正しいことがひと目でわかると思います。
この動画で注目してもらいたいのは、そのレベルの高さです。
ご覧のように、高域限界に近づいた時には信号レベルと同等の高さを持っています。 48kHzの2倍の96kHzを基点とするスペクトルも見えていますね。
ノイズフロアが20kHz以上で持ち上がっているのはPCM1792Aのデルタシグマ変調による高域ノイズです。 キャプチャしたADCの高域ノイズも含まれているため、全てPCM1792Aのノイズという訳ではありません。
ちなみに、サンプリング周波数が96kHz以上なら、NOSDACも結構実用になるんじゃないかと個人的に思っています。 再生するのはハイレゾのソースでも良いし、PCソフトウェアによってCD音源を2倍や4倍にアップサンプリングしながらの再生でもよい。 そのときには、DAC内部のデジフィルをOFFにして一切プリリンギングの無いダイレクトな音を聴く。
PCソフトのアップサンプリングの良さというのは、ソフトや設定を選択できて、好みの音にできるという点があります。 同時にイコライジングするのもアリでしょう。 もちろんハードウェアで8倍へアップサンプリングさせてもいい。 ソフトで4倍にした後、ハードウェアで更に8倍=合計32倍アップサンプリングなんて事も可能になります。
色々選べる。 選択肢は多いほうが楽しめるのではないでしょうか。
こちらの記事も参考にどうぞ。
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