続 ライントランス追加テスト USB-DAC
さらに追加テストです。
TAMURAトランスの逆襲がはじまります。
この記事は、AKI.DACというUSB-DAC基板と信号トランスをつかったUSBヘッドホンアンプの記事です。
タムラトランスが、サンスイトランスに負けっぱなしで終わるわけがない。
と誰かが囁いています。 いや、叫んでいるのかもしれない。
私のところにやってきた2種類のトランス。
いまや、某ネットオークションで、ペア15000円の値をつけるほど、稀少で人気のTAMURAトランス。 ちょっと高騰しすぎじゃないかと思いますが、その実力はどうなのでしょうか。
TpB-202 600ΩSPLIT : 600ΩSPLIT
TAM121115 150Ω : 600ΩSPLIT
共に、AKI.DACを600Ω側に接続。 出力は SPLITを並列にした150Ω。
または素の150Ω。
まず、周波数vs歪率特性を測ってみました。
さすがに優秀です。 特にTAM121115は、人の耳に敏感な領域(ボーカル領域)での歪率が素晴らしいです。
33Ω負荷時の最大出力電圧は TpB-202 が 123mV 。 TAMが120mVとあまりヘッドホンを選ばず、音量が得られそうです。
じっくりと試聴した結果、コア容量にものを言わせたのか、TAM121115が最も美しい音楽を奏でてくれました。
大きな差はないものの次点でTpB-202。
(ベースの音色の表現力に僅かに違いがある)
ST-48は、中・高音域での粗さを感じます。 ポップスやロックでは、むしろST-48の方が合っているようにも思いますし、価格の差を考えると、断然サンスイトランスの方が勝っていますね。
結論
TAMURAトランスは、コア容量が大きめのものは、直接ヘッドホンを駆動しても素晴らしい。
低音の解像感も失われず、中高域の繊細さもある。 聴き疲れしない上品なサウンド。
一方のサンスイトランスST-48のコストパフォーマンスは抜群。 中・低音域の解像感でTAMURAに一歩及ばず。 曲によってはむしろ好ましい元気さもある。
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囁き?w
異常な高騰は一部モデルに集中しているようですけれどね。
TAM121115は、形式表記から察するに特注仕様ですね。
ST-45->ST-48
THS-1->TpB202,TAM121115
のとおりコア容量が大きいほど有利に働くという結果は予想通りですね。
トランスというと、電源トランス、出力トランスのイメージが強いですが、
ライントランスはいろいろと応用が利いて使いでがありますね!
私は昇圧、LPFで主に使っていますが、アンバランス<->バランス変換など他にも応用してみたいと思います。
投稿: mr_osamin | 2013年9月 1日 (日) 03時04分
しっかし、可聴領域のほとんどで歪率、0.01%以下って無茶苦茶優秀ですね。
NHKが採用するわけですねぇ。
投稿: mr_osamin | 2013年9月 1日 (日) 03時12分
>タムラのトランスはNHKの御用達だったらしく、地方では局の近くの電気屋に話を持ちかけて
>補修部品として在庫を持ってもらっていた時代があったそうです。
ということは、トランスも壊れたのでしょうね。
そもそも、どこに使われていたトランスなのでしょうか。
まずそれさえ知らなくて。
考えるに、マイクのアンプ、ぐらいしか思いつかないのですが。
インピーダンス(600Ω)
これって、もろに電話回線(いわゆる黒電話)のインピーダンスですよね。
ということは、電電公社時代の部品も流用できそうな気もしますが、
そもそもそんな在庫があるかどうかが、最大の問題なのかも。
投稿: まるは | 2013年9月 1日 (日) 09時01分
歪率は WaveGene+WaveSpectraでの数値です。 あくまでも相対値の評価ですね。
以前、校正済みオーディオアナライザと比較をしたのですが、上記の数値はアナライザと比べて
1/10くらいの数値がでていて、やけに好成績な数値を叩き出していました(笑
絶対的な数値ではなく、参考程度に留めておいてください。
>ということは、トランスも壊れたのでしょうね。
私も気になっていました。 ふつうに使っていて壊れるのかなぁ?
送り側も受け側も600Ωで統一していたのは、古い規格のようです。 15年くらい前に
手伝ったデンスケタイプPCMレコーダーではロー出し、ハイ受けでしたよ。
投稿: たかじん | 2013年9月 1日 (日) 10時21分
>>ということは、トランスも壊れたのでしょうね。
>私も気になっていました。 ふつうに使っていて壊れるのかなぁ?
簡単に壊れないからデッドストックが残っていたんじゃないでしょうか(笑)
投稿: mr_osamin | 2013年9月 1日 (日) 10時51分
なるほど。 そういうことですか。 -> デッドストック
投稿: たかじん | 2013年9月 1日 (日) 21時57分
トランスでたどりつきました!私も同じタムラの150:600を入手したのでライントランスを作りたいのですがCDPとアンプの間にかませるやつを作りたいのですが150:600でも問題ないでしょうか?この記事はヘッドホン用のようでしたので。よく聞くのが600とか10Kなので不安になりました。
おしえていただけると嬉しいです。
投稿: 坂本 | 2016年4月 6日 (水) 17時45分
坂本さん
大丈夫だと思います。 CDプレーヤー側を600Ωにして、アンプ側を150Ωにすると、音量が小さくなります。 ボリュームを上げて聞くと良いと思います。 逆方向に接続すると、今度は大きな音になり、ボリュームを極わずかしか上げられず、左右のボリューム誤差(ギャングエラー)が大きくなる可能性があります。
投稿: たかじん | 2016年4月 8日 (金) 21時35分