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2013年9月29日 (日)

0dB HyCAA用のトランス電源

Trans_reg01


 

かなりヤッツケな感じです。 A1015/C1815ヘッドホンアンプ回路のときに使っていた電源基板と、Rコアトランスに入替えたので、余っていたトヨズミのHT-612(6.3V 1A 2回路)を使って12V電源を作ってみました。
 
  殆ど廃品利用って感じです。 リユース。 有効活用。 と思っていただけたら嬉しいです。

   

Trans_reg02
  

回路図は、こんな感じです。 上の写真とはちょっと異なっています。
 

最大のミソは、3端子レギュレータを使っていないところです。
C3421には小さいヒートシンクが必要です。 必ず放熱してください。

ちなみにZD(ツェナーダイオード)は、手持ちで13Vがなかったので、5.1VのZDと、C1815のエミッタ-ベース逆バイアスで8.2Vを直列に繋げて 約13Vをつくりました。
 
エミッタ-ベースの逆バイアスは、バラつきがある可能性も十分考えられるのでそういう使い方をするときは、テスターで測ってからにしましょう。

 
 
どうして3端子レギュレータを使わなかったのか、という部分ですが、HyCAAの電源電圧は割と変動の許容値が大きく、真空管のヒーター電圧が許容できる範囲ならば大丈夫なのです。  すなわち12.6V±10%くらいならばOK。
 
そして、オペアンプの電源は、3端子レギュレータのようにフィードバックがかかった電源より、OPEN電源の方が開放的で、朗々と音が鳴る傾向があります。
 
上記の回路は、nonNFB電源と呼ばれるものです。 ZDの代わりにLEDを使った俗に言うLED式電源も同様です。
 
なんとなく定電圧ですが、温度により電圧が変動しますし、入力電圧が変動しても影響がでてしまいます。 これで、どうして音が良いのか、論理的な説明はできないのですが、百聞は一見にしかず。 ということわざがあるように、聴いてみて判断していただけたらと思います。

 
 
 
0dB HyCAA基板は、回路が単純なせいか電源で音が激変します。
 
このトランス式電源は、秋月DCアダプタと比べると、かなり深く音楽に浸れる音になりました。 いつも使っているPC周辺機器用のスイッチングアダプタ(測定でs/n 112dBを叩き出したローノイズなもの)と比べても、響きが綺麗になったように思います。
 
 

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HyCAA」カテゴリの記事

コメント

たかじんさん
ついに「トランス電源発進!」ですね.私は手抜きでLM317を使ったトランス電源にしましたが,経験上「レギュレーターよりnonNFBの方が音質的に優れる」は同感です.使うトランジスタでも音質をコントロールできますしね.

トランス電源ですか。
私も3端子レギュレータや、オペアンプを使った仮想グランド電源など使っていますので
トランスのみ(整流ダイオードと負荷抵抗と電界コンデンサ)や、単純な電源回路を
使用していないことにきづきましたので、HPA-12も含めてオリジナルで作ろうと思った
わけです。

ここの回路を見て思いました。どうしてトランジスタをダーリントンにしているので
しょうか。
刻々と変化する電流量に追従させるためですか。
ツェナーダイオードを使った安定化電源の安定度はかなり悪いので
何かあるのかなと思いました。

朝起きて、この書き込みをみて、そこらにあった部品を集めて製作しだしました。
トランスは12V-1Aのが余っていましたし、ケースは1mmほど高さが足りないため
トランスが当たる部分の底板を抜きました。
流石に、一気にここまできたので少々疲れました。

そして、どうもダーリントンが気になってしかたないので、まずは2SC3421のみにして
みました。空きパターンは残しているので、不都合あれば2SC1815を足します。

あとACのケーブルがないので、余っている電線とコネクタを探してみます。
こういうのが結構、時間食われます。

ツェナーを使った定電圧電源ですが、私のサンスイもこの程度の簡単なものを使ってます。それで十分ということだと思います。

私は個人的に、ツェナーには定電流を流したいので、こういう回路を組む時は、Rを何かしらの定電流回路にしています。ダーリントン接続の方が安定している気がしますが、ツェナーにダイオードで下駄を履かせてます。

これでは部品が増えるばかりですね・・・。

analogdeviceさん まるはさん 若輩者さん

サンスイに限らず、多くのメーカーがこのタイプの定電圧回路を使っていますが、それは「この程度でいいや」
という妥協からくるものではありません。

メーカーの技術者は、年中、仕事の時間に検討をつづけている中で様々な回路を試したり発案したりしています。
その結果、いろいろなメーカーがこのタイプの定電圧回路を採用しているわけです。

まるはさんが仰っているように、安定度はイマイチという見方があります。 温度によって0.3V~0.8Vくらい
ドリフトします。  フィードバックタイプのレギュレータで、ちゃんと設計すると、変動は10mVくらいまで押さえ
込むことは難しくありません。 しかし、そういう回路を使わず、nonNFB電源を使う理由は明確にあるとみていいでしょう。

>どうしてトランジスタをダーリントンにしているのでしょうか。
とても良い質問だと思います。  ZDは、電流を沢山流すとそれ自体が発熱して電圧変動を引き起こします。
今回は電流値は1mA程度と低く設定しています。 それにより、330uFという小さい容量のコンデンサで
大きな時定数も期待できます。 簡単に言うと小さい容量で高いリップル除去率が実現できるいうことです。

ただし、出力のトランジスタのベース電流は十分に流せなくなってきます。 負荷変動も考えると
ZDに流している1mAの1/10程度に抑えたい。 できれは1/100くらいにしたいのです。
そうすると、1Aを供給する12V電源としては
 
  1A÷hfe = 0.1mA  ですから hfeは1万という数値が 欲しいわけです。
 
C3421のhfeをざっくり150として。 これにC1815のhfe 200をダーリントン接続すると、合わせて3万になりますね。

>私は個人的に、ツェナーには定電流を流したいので、こういう回路を組む時は、Rを何かしらの定電流回路にしています。
さすがですね。良い案だと思います。
記事中に書いていますが、今回は±10%と許容値が寛大ですから抵抗1発という単純なものにしています。 
これは、単純に妥協です(笑

>使うトランジスタでも音質をコントロールできますしね.
おっしゃる通りでございます。  C3421より良いTRは沢山あります。 手持ちがこれしかなかったという感じです。
本当は5AくらいのTRを使いたいですね。 C1815もC2240 BLの方が良いかもしれませんが、発振が怖かったのでやめました。

たかじんさん

スマートフォンから書き込んだせいか、文章が抜けてしまっていました。何度も書き直しているうちに、間違ったまま送信してしまったようです。

>ダーリントン接続の方が安定している気がしますが、ツェナーにダイオードで下駄を履かせてます。
これは、
ダーリントン接続の方が“ツェナーに流れる電流がベース電流として取られないので”安定している気がしますが、“VBE2個分下がってしまうので”ツェナーにダイオードで下駄を履かせてます。
と、書きたかったです、すみません。

>「この程度でいいや」という妥協からくるものではありません。
>nonNFB電源を使う理由は明確にあるとみていいでしょう。
なるほどです。
極めて基本的な定電圧回路であるにも関わらず、実はかなり評価されているのですね。
それに、三端子レギュレータというか、オペアンプを使うと、どうしてもノイズが載りませんか。私は、それを危惧して、出来るだけ避けているのですが・・・。ツェナーもノイズが出るでしょ、という批判は甘んじて受けます。

>発振が怖かったのでやめました。
ベースにダンピング抵抗を入れておいた方が良いよ、と誰かに教えられたので、私は必ず入れているのですが、どうでしょうか。

>C3421より良いTRは沢山あります。 手持ちがこれしかなかったという感じです。本当は5AくらいのTRを使いたいですね。
私はD1828が、安くて良いと思ってます。(秋月で10個350円。)間違えて買ってしまって以来、ブレッドボードで簡易的な電源を作る際に活躍してくれています。
でも、3Aまでだった気がしますし、hFE=10000は無いです・・・。
音響用ではないから、あまり音には良くないかもしれない、というのもマイナスです。

でも、C3421って、あまり評価高くないのですか?
ぺるけさんの作例も、出力段は、C3421とA1358のコンプリだったような。単に、入手が容易だからでしょうか。


>記事中に書いていますが、今回は±10%と許容値が寛大ですから抵抗1発という単純なものにしています。
私は、ぺるけさんの作例を真似た時も、電源のここだけは、どうしても抵抗1発というのが気になりました。ここだけは。1、2石増やすだけで定電流になるので、私はそのように・・・。

>ただし、出力のトランジスタのベース電流は十分に流せなくなってきます。

朝からぼけていました。設計の基本を忘れていました。
安定化電源というよりアクティブフィルターとして考えてしまったので
それが引っかかって肝心な事が抜けていました。

昼杉に完成して鳴らしだしました。
長くなりそうなので、この話は掲示板の方で書きたいと思います。

>それに、三端子レギュレータというか、オペアンプを使うと、どうしてもノイズが載りませんか。
通常、オペアンプのノイズは非常に低いです。

>ベースにダンピング抵抗を入れておいた方が良いよ、
ケースバイケースです。 入れなくても良い部分に余計なものは入れない方が良いです。
この回路の場合、ベース電流で電圧降下が発生し、結果、電圧が変動しやすくなります。

>でも、C3421って、あまり評価高くないのですか?
最低の部類です。 入手性がいいというのはメリットですかね。

>ここだけは。1、2石増やすだけで定電流になるので、私はそのように・・・。
良いと思います。

>朝からぼけていました。設計の基本を忘れていました。
ZDに流す電流を増やすという手法もありますね。  TR1発でも動作はします。
ダーリントンとシングル、音を聴き比べて好みの方にするというのアリかもしれません。

たかじんさん

抵抗1発の場合と、定電流回路を入れた場合でシミュレーションしてみましたが、思ったより差が出ませんでした。聴き比べることをしたわけではありませんけれど・・・。
2石増やすとか、CRD入れるとか、そういうことするより、抵抗1発の方が素直な気もしますし、何より簡素です。

>>それに、三端子レギュレータというか、オペアンプを使うと、どうしてもノイズが載りませんか。
>通常、オペアンプのノイズは非常に低いです。
となると、ツェナーから出るノイズの対策をしていない分、簡易な方がノイズが大きいということでしょうか。
どちらにしても、聴感上分かるはずはないと思っていますが・・・。

>最低の部類です。
参考にします。
普段、秋月などで買っているので、どうしても入手性が良いものから選んでしまっています。少しは、考えないといけないです。

 話の流れもあるので、ここに書きます。

>ZDに流す電流を増やすという手法もありますね。  TR1発でも動作はします。
>ダーリントンとシングル、音を聴き比べて好みの方にするというのアリかもしれません。

1石の場合、ツェナーダイオード(長いのでZD)の所の抵抗を470Ωまで下げて
トランジスタ分も含めてかなり電流を流して動作させました。
(ZDと並列に積層コンデンサも付けておきました)

なるほど、これがトランスの音かと納得して夜まで鳴らしていたのですが、
やはりダーリントンが気になって、たかじんさんの回路どおりにしました。

鳴らしはじめから、どうしたものかという事になりまして、朝、書き込もうと
思いつつ、エージングという事でまだ鳴らしたままにしています。
花粉症もあって、耳がおかしいのかと思うほど、秋月のDC12Vアダプターと
違いが分かりません。変ですよね。悪いはずがないのに。

ですから、自分の体調が悪いのかなという事で、回路を触らないまま
にしています。


>>>それに、三端子レギュレータというか、オペアンプを使うと、どうしてもノイズが載りませんか。

 逆に私は、そちらの方が不思議です。
3端子レギュレータの使い方をネットでみていますと、電界コンデンサを入力側より出力側の方が
大きいとか、バイパスコンデンサが3端子レギュレータから遠い位置にあるとか、出力側から
入力側に向かってダイオードを付けていないなど、いろいろと気になる点があります。
 3端子レギュレータは、思ったより簡単に発振しますが、再度電源入れ直すと、嘘のように
元の状態に戻ることを散々経験しているからかもしれませんが。

>2石増やすとか、CRD入れるとか、そういうことするより、抵抗1発の方が素直な気もしますし、何より簡素です。
シンプルな良さというものあるかもしれません。

>となると、ツェナーから出るノイズの対策をしていない分、簡易な方がノイズが大きいということでしょうか。
330uF入れてるのがノイズを吸収してくれます。 リップルも吸収します。
また、HyCAA基板上の1000uFのデカップリングもそうですね。 多段で吸収されますので、超低ノイズ
電源とかつかっても、ノイズ量の違いは殆ど計測できません。 デカップリングにフィルムコンをパラったり
すると完璧です。  低ESR品も効果が高くなりますね。 
 
リップル電圧は、実測で整流直後は600mVppが、ダーリントンの出力側では2mVpp程度となっています。

>3端子レギュレータは、思ったより簡単に発振しますが、・・・
使い方を間違うと発振しますね。 よくトラ技に載っています。 出力コンデンサの容量に規定があるって所。

今回の回路は、アンプでいうと、2段ダーリントン構成のエミフォロ出力って感じです。
NFBが無いので、ループ発振はないですが、エミフォロ発振の可能性がなくはないです。

音は、使ってるオペアンプやヘッドホンによるところが大きいかもしれませんね。 私もイヤホンタイプの
ものでは、どうも表現の違いが出にくいので、今回の試聴から外しています。 基本的にはオペアンプ出力
ですから、より好みするのかもしれません。

>リップル電圧は、実測で整流直後は600mVppが、ダーリントンの出力側では2mVpp程度となっています。

悪いはずがないですね。そして、たかじんさんが作られているのですから
間違いがあるはずがありません。

掲示板の方に書いてしまいましたが、1日エージングして変化がないので
単なるリプルフィルター(トランジスタ1石)にしてしまいました。
トランスが12Vだったということもあるのですが。


>使い方を間違うと発振しますね。 よくトラ技に載っています。 出力コンデンサの容量に規定があるって所

ひとつ忘れていましたが、蛇の目基板で作成すると、簡単に発振してくれますが、
ベタアースのプリント基板(片面)ですと、相当いい加減な値の電解コンデンサ
でも、なかなか発振してくれません。

アンプ製作している方々の中を見させていただいた事がありますが、たいがい
空中配線か蛇の目基板でした。
アース線は引いているとおっしゃっていましたが、せいぜい1mmの錫めっき線
でした。


>私もイヤホンタイプのものでは、どうも表現の違いが出にくいので

カナル型は、それ固有の音がするのか、よほどでなければアンプの種類に左右さ
れない傾向があるのが不思議です。
それだけメーカは見えないノウハウがあるのだと思っています。

逆にオープンエア型は、音の差がすぐ分かります。
特に低域の出方が顕著に現れますし、ドライブユニットが大きいためか、
高域の曇りがよく分かります。

>悪いはずがないですね。そして、たかじんさんが作られているのですから
>間違いがあるはずがありません。
そんなことはありませんよ。 音には好みもありますし、どんな曲を聴くかにもよります。
多少リップルが乗っているほうが色鮮やかに聴こえて印象がいいというのは良くありますしね。
HPA-12も最低限のリップルフィルタしか入れていないのは、そのあたりのバランスがあると
考えて頂いてもいいと思います。 ハムは聴こえないけど、すこし明るめな色付けにするためです。

3端子レギュレータの音が好きという人と、逆に嫌う人がいる。 というのは、もはや常識ですね。
一切のリップルを許さず、細かい音、隠れた音を事細かに聴くには、レギュレートされた方が
良いと思います。 スペック上のs/nやダイナミックレンジも有利です。

そういえば、特に触れていませんでしたが、ZDに抱かせているコンデンサの+端子からC1815、C3421の
ベースへの配線は、極力短くします。 それぞれ10mm以内。 
C3421のエミッタ側にコンデンサを入れていませんが、これは、その後の配線が短いときは問題ないの
ですが、配線が長いときは、コンデンサを入れたほうがいいですね。 1000uFくらいが妥当だと思います。

>ひとつ忘れていましたが、蛇の目基板で作成すると、簡単に発振してくれますが、
それはありますね。 ユニバーサル基板は結構、難しいです。 まともな音にするのが。
配線の断面積でいうと、35umの銅箔2mm幅とかより太くなるはずが、いまひとつな場合が多いです。
ちょっと謎ですね。  外来ノイズに関しても同様なことが言えます。 銅箔パターンで引くと強くするのが
簡単ですが、ユニバーサルでは、とても難しい。

>アース線は引いているとおっしゃっていましたが、せいぜい1mmの錫めっき線でした。
回路数が多くないときは、それで十分だと思いますが、センスが問われるかもしれません。
何でもGND線/アース線に繋げばいい、太ければいいってものでもありませんから。

>カナル型は、それ固有の音がするのか、よほどでなければアンプの種類に左右さ
>れない傾向があるのが不思議です。
HPA-12やぺるけ式の時には音の違いが良く表現できて活躍したイヤホンだったのですが・・・ 
classAA回路の仕組みになにかヒントがあるのかもしれません。
確かに密閉型よりオープン型の方が、アンプの違いが出やすい傾向があるかも。

>そういえば、特に触れていませんでしたが、ZDに抱かせているコンデンサの+端子からC1815、C3421の
>ベースへの配線は、極力短くします。 それぞれ10mm以内。

解決方法がみつかりました。ありがとうございます。
どうしても試作基板ですと部品を外したあと、ジャンパー線でつないでしまうため、
今の基板ですと、どうみても20mmは伸ばしている始末です。
これではベースにアンテナを付けているようなものですね。

明日5時起きで、さっそくオリジナル回路に戻したいと思います。
これで万事が解決ですね。

あと、好き勝手片面基板を作って、ベタアースをたっぷりと取る物に仕上げます。

たかじんさん

>リップル電圧は、実測で整流直後は600mVppが、ダーリントンの出力側では2mVpp程度となっています。
シミュレーション上でも、1mVppよりちょっと大きいぐらいでした。


>そういえば、特に触れていませんでしたが、ZDに抱かせているコンデンサの+端子からC1815、C3421のベースへの配線は、極力短くします。 それぞれ10mm以内。 

非常に参考になります。
ユニバーサル基盤で作るなら、(熱の問題がなければ)もう隣のランドに突き刺す気で行けということですね。

>C3421のエミッタ側にコンデンサを入れていませんが、これは、その後の配線が短いときは問題ないのですが、配線が長いときは、コンデンサを入れたほうがいいですね。 1000uFくらいが妥当だと思います。

意外と大容量だと思いました。これは、アンプ部の最近接に実装すれば良いのですね。


>この回路の場合、ベース電流で電圧降下が発生し、結果、電圧が変動しやすくなります。

これについて、一つ質問させて下さい。
出力する電流が増えると、ベース電流が変動して、それで電圧がぶれる、というのは分かります。

例えば、ベース電流を0.1mAだとして、ベース抵抗に10kohm入れると、1Vの降下です。0.15mAになったら、出力電圧が0.5V下がってしまいますから・・・。

なので、出力電流の変動が大きい場合は駄目だとして、そうでないならば(例えば10mA±10uAの範囲だと分かっている場合など)、問題はない、ということでしょうか。

>あと、好き勝手片面基板を作って、ベタアースをたっぷりと取る物に仕上げます。
まるはさんの基板パターンは、拝見すると、いつも理想的な配置配線で、関心いたします。
ユニバーサルでは太刀打ちできませんね。  こういった単純な回路ですと、使う部品でも音に影響が
大きくでると思います。 フィードバックしたり回路を複雑化すると、だんだんと部品の素質が表れなく
なってくるように感じています。 何故なのでしょうか。不思議です。
部品や回路を活かすも殺すも基板にかかっているのは、電子回路全般にいえることですね。

>シミュレーション上でも、1mVppよりちょっと大きいぐらいでした。
さすがです。 この回路はシミュレーションしていませんでした。 助かります。

>意外と大容量だと思いました。これは、アンプ部の最近接に実装すれば良いのですね。
ええっと。 C3421のエミッタのすぐそばです。  アンプ基板には、真空管、オペアンプそれぞれに
1000uFづつ入っていますから。  確かに、容量は多めです。 おそらく100uFくらいあれば、問題ない
のですが、実際に聴き比べると少し違いがでると思います。
 
>なので、出力電流の変動が大きい場合は駄目だとして、そうでないならば(例えば10mA±10uAの
>範囲だと分かっている場合など)、問題はない、ということでしょうか。 
その通りです。 部品が増えるか減るかの違いです。 ですが、部品数の増加は基板パターンにも
影響があります。 部品が少ないほど、パターン面積を稼ぎやすいですから、より理想的なパターンとすることができます。

確か、サンスイのアンプの出力段の一部(ドライバ段)はベース抵抗が入っていなかったと思います。
その状態で量産しても発振しないのですから、すごい技術です。

>まるはさんの基板パターンは、拝見すると

ありがとうございます。
たかじんさんのように多くの物を見てきた方にお褒めの言葉を頂ますと
冷や汗が出ます。
まだまだ、修行が足りません。
これならいいだろうと基板を作って、部品を付けている最中に、
ここはもう少しこうしたほうがよかったという後悔ばかりが立ちます。
それが次回に生かせたらいいのですが、1つ直したと思えば
別の所で部品が競り合うとか向きが悪いなど、うまくいかないものです。


>部品や回路を活かすも殺すも基板にかかっているのは
同じパターン、ほぼ同じ部品でも基板の種類(ガラスエポキシ、紙フェノール)でも
音が違ってくるので困ってしまいます。

ということは、別の方が違うパターンを作ると、また違った音になってしまうのかと
思うと、どれが正しいのか分からなくなってしまいます。
突き詰めれば突き詰めるほど、わけが分からなくなってしまう、まさに魔界とも
いえる難しいものです。


>C3421のエミッタのすぐそばです。
たかじんさんが提示された回路をちょっと変更してみると、いろいろと
違った結果になることが分かりました。

出力側の所に1000μFの電解コンデンサを付けるだけでも音の響きが
変わってきますし、2SC3421のコレクタに小容量のコンデンサを付けるだけで
低域がおとなしくなるなど、変化に驚きました。
安定化回路(として考えますと)としては、低インピーダンスになるように対策すると
音にメリハリがなくなってくるのも面白い傾向でした。


>出力する電流が増えると、ベース電流が変動して、それで電圧がぶれる、というのは分かります。
わざと2SC1815のベースに抵抗を入れてみました。
回路的な安定というのであれば、100Ωまでのようでして、それを超えると電解コンデンサで
リプルフィルタを構成していた関係上、今度は出力電圧の変動が大きくなるのが以外でした。

>安定化回路(として考えますと)としては、低インピーダンスになるように対策すると
>音にメリハリがなくなってくるのも面白い傾向でした。

こういうところがアナログ回路の面白いところですね。 常に低ESR品のコンデンサが最高の音を出すとは限らなかったりします。 OSコンとかタンタルコンデンサは、特性はピカイチ。 

音は・・・場合によりけり。 好みの問題かもしれません。

たかじんさん、まるはさん

>OSコン
サトリアンプは、OSコンを多用していますよね。

それはさておき、OSコンが一部ディスコンになったらしいです。
先月、千石に行ったら、ラインナップがか細くなっていました。

>タンタルコンデンサ
逆実装して、人工衛星が壊れたことがあるって聞きました。
何百億円も掛けて、最後の最後で逆実装しちゃうなんて、自作みたいなミスです。

私はちょっと、怖くてタンタルコンは使っていません。

ところで、電源、特に三端子レギュレータの話で、
今回の電源とは少し関係ない話で恐縮ですが・・・

AC18Vをブリッジ整流して、3300uFぐらいのコンデンサのあと、電流ブースタ回路でも付けた三端子レギュレータでDC18Vにした後で、先のツェナーの電源を通した場合、当然12Vぐらいが出力されるわけです。

この場合は、nonNFB電源の扱いになるのでしょうか。
音としては、三端子レギュレータの影響が強くなるのでしょうか。
もしくは、電流ブースタに使ったPNPトランジスタの影響が強くなるのでしょうか。

勿論、やってみなければ分からない性質のものではありますが、
nonNFB電源の音のわけが、単純に“なんとなく定電圧”にあるのかどうか、それが解き明かせる気がします。

>サトリアンプは、OSコン
音の好みもありますし、音に色が付かないと評される
コンデンサだっただけに残念なことですね。


>私はちょっと、怖くてタンタルコンは使っていません
最近の評価としては、タンタル=悪、スチコン=悪と
なっているようですね。
いまや、タンタルを超える性能を持ったコンデンサがありますから
嫌いと称される物をわざわざ使えとは言いませんが。

 取り付け間違いをする根本は、タンタルに書かれた「+」表示だと
思います。(特許のからみがあったはずです)
極性のあるコンデンサの場合、ほとんどが「-」を表示していますが
タンタルだけ逆なんですよね。そして見づらいのも事実です。
 だから、使い慣れていない人は逆に取り付けてしまうのではないかと
思っています。

ちなみに私が昔つくった安定化電源(近年に液晶表示付けて現役ですが)は
しっかり動作しています。そしてタンタルコンデンサは、お約束のように
使われていますし、必ずセラミックコンデンサと並列に使って、極端な
パルスにさらされないように注意していますので、今だにパンクせず
動作しています。
逆に、電解コンデンサの方がそろそろ危ないかなと思っています。


>勿論、やってみなければ分からない性質のものではありますが
答えを書くまえに、電流ブースタの回路には、使うトランジスタは
PNP、またはNPNを使う回路が存在しています。
何故かデータシートにはPNPしか載っていないのも不思議です。
何かあるのでしょうね。実は。

>この場合は、nonNFB電源の扱いになるのでしょうか。
どうでしょうかね。 最終的な出力側の影響が大きいような気もしますが、やってみないと
何ともいえません。

フィードバックしないと、負荷の増減を補正しようとする動きがないので、それがいいという話も聞きます
が、それなりに出力インピーダンスを下げておかないと、負荷によって変動が大きくなってしまいます。

ここでいう出力インピーダンスは、コンデンサによる瞬間的な電流出力と、TRのエミッタ側のインピーダンス
の両方です。 エミッタ側のインピーダンスを下げるには、そのTRのベース側のインピーダンスを
下げておく必要があり、やはりダーリントンが有利になります。 
そういう観点からは発振止めとして挿入するベース抵抗(最終出力TRのベース抵抗)は、
10Ω以下とするのがよいでしょう。

フィードバックによって見かけ上、低インピーダンス化しているものと、素の特性から低インピーダンスが
実現できている回路の差も考えられますね。
このあたりの考え方はアンプのNFB推奨派とnonNFB推奨派の戦いと同じく泥沼化していそうです。

試聴してみて、好みの方式を明確にしておくのが一番じゃないでしょうか。

上記2つは、どちらも押出し側しかTRがないのですが、プッシュプル出力段を持つ方式もありますし
シャントレギュレータ式もあります。  選択肢が沢山あって迷いますね。

タンタルコンデンサは、故障したときに、ショートモードになる確率が非常に高く、電源に使った
場合、電源のデッドショートに直結します。 そうすると、その電源を使用している回路全ての動作が
止まることになります。

セラミックコンデンサは、DCがかかると容量が減りますので注意が必要です。 特に高誘電率系の
セラコンは気をつけてください。 10uF/6.3V品に5Vを印加すると、1uFとかに減っていたりします。。

>電流ブースタの回路には、使うトランジスタはPNP、またはNPNを使う回路が存在しています。
ですね。 ちゃんとレギュレートされた出力を得る場合、そのレギュレータの回路構成によってPNPを
使う場合とNPNを使う場合があります。 78XXシリーズは内部でフィードバックしているのでPNPしか
選択肢はありません。  電圧アジャストできる外部フィードバック端子があるものは、PNPもNPNも
使えると思いますが、ちゃんとデータシートを読んで理解してからにした方がいいですね。
コレクタ側を出力とする場合は、電流はブーストできても低インピーダンス化には貢献しません。

記事にあるトランジスタC3421は生産終了のようなのですが、東芝TTC004Bで代替可能でしょうか?
またこのトランス電源で2台のHYCAA(バランス仕様)を使いたいのですが、何か注意すべき点があれば教えてください。

ヨシダさん

TTC004Bで大丈夫です。 
電源のトランジスタはソコソコの発熱がありますので、ヒートシンクの放熱に気をつけて下さい。

https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2017/01/dc-arrow-6846.html
この基板を使って、ツェナーの電圧を変えるのも良いです。 基本的な回路構成は一緒です。

たかじんさん
回答ありがとうございました。
紹介していただいた基板を使う場合、
ツェナーとコンデンサ耐圧のみ変更すれば大丈夫でしょうか。

ヨシダさん

そうです。 コンデンサの耐圧も気をつけなければなりませんね。

HYCAAは、12Vに対して±10%くらい電圧が違っていても平気なので、あまりシビアに電圧調整する必要はありません。 

たかじんさん
回答ありがとうございます。
電源基板が再販され次第、ためしてみます。

ヨシダさん

よろしくお願いします。

たかじんさん
DC-arrowを12v仕様で作り、Hycaa2台(バランス仕様)で聴いてみたところ期待以上で、今までメインにしていたHPA12よりも好みの音になりました。
面白い基盤をありがとうございます。

しかし、低域の迫力はHPA12が上で、これを何とかできないか、と欲が出ています。
もしアドバイスが頂けたら嬉しいです。
一応自分では、今回電源の効果がわかったので、左右独立やヒーター電源の独立を試してみようかと考えています。

ヨシダさん

無事に完成したようで良かったです。

HyCAAの音は、真空管の種類やOPAMPの種類によって結構変わりますね。 

それと、ヘッドホン端子へ繋がっている抵抗(R17、R18)の抵抗値によってもかなり変わります。  抵抗値を下げるとダイレクト感が増します。

たかじんさん、回答ありがとうございます。
その後試行錯誤、ケース加工しまして、やっと完成しました。
(R17/18は22Ωを選択)
ニヤニヤしながら聴いています。
つい嬉しくて製作例の方にも投稿させて頂きました。
次はALX-03を作ります!

トランススレがあったのですね。 見落としてました。

HTシリーズは豊澄ですね。 なんと菅野(SEL)がこの夏で廃業とか。
使ってないけど、堀が埋められる感じがしてなんとも嫌なもんです。

ヨシダさん

製作例、みました。 素晴らしいできですね。ケースへの入れ方もとてもよくまとまっていると思います。


天 麩羅夫さん

トヨズミのトランスは、色々と揃っていて良いですね。 
えええ!? 菅野電機が辞めるんですか?
海外製トランスに押されて、国内生産は厳しいのかもしれないですね。 私の会社でも中国製トランスを使えって上からの司令が出てます。。。

この無帰還電源回路に二次側15Vのトランス出力を入力しても、12V強まで降下しますか?

出力電圧はツェナー電圧と1815のB-E電圧で決まるので
トランス出力電圧が15Vでも13V付近になるハズです。
が、ZDの上にある抵抗値は計算しないといけません。

抵抗を通過する電流値をZDの特性表から決めて、
抵抗の電圧降下分とからオームの法則で抵抗値が決まります。
抵抗の想定される発熱量を抵抗にかかる電流と電圧で求めて、
使用する抵抗の許容電力値は余裕を持たせる必要があります。

抵抗値を間違えると
運が良ければ出力電圧が出てこない、
運が悪いと抵抗あるいはトランジスタが火を噴くと思います。

あ、蛇足ですが、両波整流の出力電圧値にご注意ください。
また、電解コンデンサの耐圧値も電圧変更に合わせてください。
こちらを間違えると、液漏れするか、トップがジャンプします。

DSKさん

下がります。ツェナーダイオードの電圧を変更すると出力電圧も変わります。

トランス出力の交流を整流するとざっくり1.4倍ー1V程度になります。
15×1.4-1=20V
ですが、無負荷のときトランスの電圧は10〜15%くらい上がります。


sawanoriichiさん

ありがとうございます。おっしゃるとおりツェナーダイオードに流れる電流、電解コンデンサの耐圧にも注意が必要ですね。

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