サンプリング定理とは
マイコンでADCを動かしているので、ちょっとだけ説明しようと思います。
ADCとはAnalog to Digital Converterの略で、アナログをデジタルに変換するものです。
コテコテの日本語にすると標本化といいます。
詳細は、アナログ-デジタル変換回路 と 標本化定理 あたりを読んで頂くとして、
現在、実験中のマイコンのADCはタイマー割り込みを使って250us間隔で読み込んでいます。
サンプリング周波数としては4kHzです。 ところが、PICマイコンのADCは1つしかないため、毎回取り込むポートをチェンジして値を取り込みます。 まあPICマイコンが特別な訳ではなく、一般的なマイコンはみなADC自体は1つしかありません。
ここで、サンプリング定理に基づきますと、
信号の周波数はサンプリング周波数の半分
つまり1kHzまでとなります。
では、本当に1kHzまでしか取り込めず、それ以上の周波数は見えていないのでしょうか。
実は、そんなことはないんです。 ADC自体は電圧値があれば、その瞬間の電圧を捉えることができます。 周波数という概念は存在しません。
では、サンプリング定理って何? と思うかもしれません。
とても大雑把にいうと、
AD変換した信号をDACでアナログ信号に戻すときにちゃんと戻せる周波数の上限なのです。
今回マイコンのADCで取り込むのは、周波数に関係なく単に電圧値(ピーク値)なのでADCの前段に帯域制限のフィルタなどはなくても問題ありません。
正確には、高い周波数のピークを逃してしまうケースがありますが、まあ、なんちゃってVUメーターなのでおおめに見てやって下さい。 そもそも整流回路で整流できる周波数にも上限があるので、細かいことは気にしちゃいけないです。
それよりも、メーターの動きなど、見た目の感覚を重視します(笑(※)ハードウェア側では音質面を十分考慮しています。
(※2)Wikipediaの説明はちょっと難解ですね。 いや、百科事典としては正しいのかもしれないけど、概要を用意してもう少し分かりやすく表現する方法はないのだろうか。
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