Select Your Language

免責事項

  • 本サイトの情報の利用、内容、サービスによって、利用者にいかなる損害、被害が生じても、著者は一切の責任を負いません。ユーザーご自身の責任においてご利用いただきますようお願いいたします。

    本サイトで頒布している基板およびキットは、技術者、またはそれに準ずる電気的知識をお持ちの電子工作ファンの方のためのものです。一般のオーディオファンの方のためのものではありません。
    また、頒布基板およびキットは、いかなる条件でも動作を保証するものではございませんので、あらかじめご了承ください。

    電子工作では、火傷、感電、火災などの可能性があります。十分に注意をして作業して下さい。

    営利目的のご使用は認めておりません。 記事の転載や、基板・キットの商用利用の方は、ご連絡ください。学生やサークルの学習目的でまとめてご購入する場合は特別価格でご提供させていただきます。
無料ブログはココログ

スポンサー

« DigiFi No.10 USBヘッドホンアンプが付録 | トップページ | 電子ボリューム考察(2) »

2013年5月 6日 (月)

OTL回路とは

OTL回路とは Output Transformerless circuit のことなのですが、
真空管を使ったアンプではアウトプットトランスというトランスが使われていました。

最終段からの出力のインピーダンス変換とDCカットの両方を一気に実現するために必要不可欠なアイテムでした。
 

6as7otl

そして、そのトランスの良し悪しが音質の良し悪しに直結するものでもあり、球選びと同等か、それ以上のファクターを占めているものでもありました。

このアウトプットトランスを排除したのがOTL回路です。
 

しかし、真空管アンプでOTLを実現するには非常に大変なことでした。
 
まず、出力インピーダンスを下げるために複数の真空管を並列に接続しますが、その特性を揃えてあげないと電流が特定の球へと集中してしまいます。

 

また、トランジスタやFETのようにコンプリメンタリペアが無いため、準コンプリメンタリ構成としましたが、DCオフセットが出てしまうため、コンデンサを使ってDCカットしているアンプも多くありました。 また、ハイサイドのみの駆動としたものも存在したようです。

 
 

OCL回路(Output Capacitorless circuit)というのもあり、OTL回路で出力コンデンサが付いているものと付いていないものがあったため、明確に区別するためにこのような用語もでてきたように思います。 OCLでは、出力のDCをカットしていないため、低域の周波数特性が優れているという特徴があります。

 
OTL、OCL ともに回路が大掛かりで調整箇所も多かったため、一部の超高級機にしか採用されませんでしたが、音質は非常によかったと言われています。

 
 
 
現在の半導体アンプの殆どがOCL回路です。 これは、真空管に比べて低インピーダンスで出力することが容易で、しかもDCを押さえ込むことが難しくないためです。

  
当然、真空管アンプと同様に半導体アンプでもアウトプットトランスを使うことが可能で、マッキントッシュは半導体アンプになった、今現在も出力にトランスを入れているのは有名な話です。

音つくりの一貫としてアウトプットトランスを使用しているんだと思います。

 

 

 
Mc302  
 

 

« DigiFi No.10 USBヘッドホンアンプが付録 | トップページ | 電子ボリューム考察(2) »

電子回路」カテゴリの記事

コメント

 たかじんさん。こんばんは。
まさに温故知新でして、真空管アンプでトランスを排除したものがないかと
いろいろ探していてYAHAも試したものの、インピーダンス変換用としてMOS-FETを
使った物も、悪くはないが、そこそこといった具合でした。
OP-AMPを使用した物は、ClassAAを使っていませんので、+24V以上かけてみて動作させて
みるのが最後の望みかもしれませんが。

OTL化しても、真空管の+b電源を通常どおりの電圧にしようとすると、
12Vから200Vを得るには昇圧用のICでも可能ですが、小型昇圧トランスを使用したものでも、
完全にノイズを取り除く方法がなく、結局は重くかさばる電源トランスに勝るものがなくて
頓挫してしまいました。
なかなかうまくいかないものです。

まるはさん こんにちは

YAHAは、面白いですね。 あの回路で音がでるなんて驚きました。 ただ絶対的な高音質を
求めるのではなく真空管の雰囲気を楽しむ、電子工作を楽しむものとして割り切ることが必要かも
しれません。

真空管の種類を選んで、また電源電圧を高くすることで、良い音になってくるとは思いますがYAHAの
手軽さから離れていってしまうのが難点ですかね。

スイッチング電源で昇圧するのはせいぜい2倍から3倍程度にしておくべきかもしれません。 20kHz以上の
帯域外ノイズといえども、やっぱりノイズがあると音に響いてきてしまうように思います。

難しいですね。  でも、そうやって悩むことも、電子工作の醍醐味。 楽しみ方のひとつという気がします。
 

何か面白いアイデアが浮かんだら、まず試してみる。  ワクワクします。 よね。

真空管OTLについて述べさせていただきます、長くOUT付きのAMPを制作してきましたが、数年前にOTLの元祖と言われている、米国フッターマン式AMPを制作しました。球は12B4Aを10本使用の
OTLAMPをほゞ原回路を踏襲したモノラールAMPを完成しました、このAMPの特徴と長所は前段回路に6AN8を1本と電源回路は半波整流回路が採用されなおかつチョークは使わずコンデンサのみで構成されていることです、多くのOTLAMPは前段回路に打消しコンデンサーが使用されていますがフッターマンAMP(バージョン2式)は電流式打消し回路で構成されていますので私は好きです、真空管OTLはフッターマン式が最高だと思っています、一つだけ難点は6AN8Aの選定
にはノイズの少ない球が要求されますね。2000年のラジオ技術誌
に制作記事を参考にして作りました、現在までノントラブルで運用しています、最後になりますが、出力は12W(16Ω)です。

naoki さん

フッターマン式ですか。 面白い情報ありがとうございます。OTLというよりコンデンサも排除したOCLなのですね。 素晴らしいです。

オフセット電圧など出ないのでしょうか?

AMPを完成して6年経過しましたがノントラブルで今日に至りました
このAMPの弱点は夏は暑くなるので少々厄介です、スピーカーには
EMI社のDLS529(4オーム)をピアレスのMTを介して楽しんでいます、パワーもありますので出力不足はありません、それにしても60年以上も前によく考えた回路ですね、OTLAMP信奉者には是非味わってほしいものです、NFBが30db掛けてあるので入力トランスを
入れています、電源回路にはチョークがないのには感心しています、
スタガー回路の採用にも感心しています、最善なOTL回路だとおもいます、電源トランスさえ特注すれば案外安くできます。使用パーツは出来るだけ最高なものが良いと思いますね。調整箇所が少ないのも良い
ですね、

NAOKIさん

6年トラブルなしというのは素晴らしいですね。 回路設計に無理がない証拠ですね。

30dBにおよぶNFBを安定して掛けられるのは、回路中に位相が回る箇所が少ないからと思います。
調整箇所が少ないというのも故障しにくいという部分に貢献していると思います。

素晴らしいですね。

お久しぶりです 究極のOTL(私が勝手に言っていますが)AMPが完成し早いもので9年が過ぎ故障なしで今日まで運用していますが出力管(12B4A)を片チャンネル10本の内5本
交換しましたね、電源回路の平滑用電解コンデンサはオリジナルより400μ多くして1000μ
Fにしていますが他はほぼオリジナルを踏襲しましたね、B電源遅延回路にはリレーを入れて
20秒でスタンバイにしていますが、このAMPは入力感度が低いのでINPUTトランスをいれて
感度を約3倍程度にしています、(ADC製の600/7100Ω)30dbもの帰還をかけているのに
抜けの良い再生音が出ますね。打消し回路が電流式でシンプルなことも要因ですかね?
抵抗やコンデンサは極力上等な部品を使用することが肝ですかね、世のオーデイオマニアも是非
フッターマンOTL(H-1・H-2)に挑戦して戴きたいですね。テスターで組み立てできるのも
魅力ですね。

先のコメントでの追伸を述べたいとおもいます。元々私は長くOPT付のAMPを制作してきましたが、年貢の納め時で方向の違うOTLを久しぶりに挑戦しました、回路がシンプルで
出力コンデンサも無いAMPはフッターマンH-2が最良と思い作りました、私の尊敬した真空管
AMPの神様と呼ばれた伊藤喜多男先生に心酔しましたね、もちろん2・3度お会いしました、氏のプリアンプを(RA-1501A)手に出来た事がオーデイオライフを楽しんできて満足しています、メインAMPもすべて氏の回路で制作してきました。現在スピーカーはシーメンスワイドアングル
EMI製DLS-529 テレフンケン製WB60で楽しんでいます。

久しぶりに投稿します OTLを制作して10年目に出力管を交換しました。OTLAMPは
オフセット電圧が出やすいので私はこの度以前の単巻式マッチングTRをピアレス製の15066
に変更しました完璧なOTLにはなりませんが安心して音楽が楽しめます OTLを制作して多くの事を学びました、音楽性は最高ですが、短所もありますので相当なマニアでないと
お奨めできませんね?クリアで抜けの良いのは他の追随を許さないですね。バイアス電圧
チェックを時々実行しなければならないのがリスクですがフッタマンH-2式は1か所ですから助かりますねそれと電源電圧の変動が良くないので私は市販の定電圧装置をこの度導入しました OTLAMPは真空管AMPの究極ですね。メーカーが少ないのも良く理解
できました フッターマン博士を尊敬します。 H-2型が私は好みですね。H-3型は
コンデンサを使っていますし電源回路が複雑になりすぎて嫌いですね。

NAOKIさん

OTLアンプは、トランジスタやMOSFETのNPN、Nchのみで上下プッシュプルを作っているようなモノのため相当な工夫が必要ですね。

フッターマン氏の回路を検索しても、亜種が非常に多くヒットしてオリジナルがどれか不明ですが、出力段を多並列するタイプは、球のマッチングも大変そうと思ってしまいます。もし宜しければ、回路図を示して頂ければ参考にされる方も助かると思います。
https://jbbs.shitaraba.net/study/13424/
こちらに画像をUPできる掲示板があります。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: OTL回路とは:

« DigiFi No.10 USBヘッドホンアンプが付録 | トップページ | 電子ボリューム考察(2) »

サイト内検索(new)

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31