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2013年3月17日 (日)

アンバランス TO バランス変換回路 いろいろ

入力がアンバランスで、出力をバランスにしたいとき、いくつかのパターンがあります。

アンバランスというとちょっと表現が悪く、信号が良くないイメージが湧いてしまうかもしれませんがそんなことはありません。
通常の信号のことです。  バランス信号と区別するために、こういう呼び方をしています。

さてさて、回路の方ですが、説明しやすくするためにオペアンプの形で図を書かせて頂きますが、実際の回路はディスクリートでもオペアンプICでも構いません。 一部、オペアンプだけでは組めない回路も登場します。

  
Balance01

この2つの回路は、どちらも2つのオペアンプを使っていますが、動作は異なります。

まず左側の回路から説明しましょう。

上の段のアンプは、非反転アンプとして動作しています。
下の段のアンプの入力は、上の段の出力から伝達された信号で、反転アンプとなっています。
回路が非常にシンプルで部品点数も少ないため、良く使われます。 見た目にもきれいですね。

ただし、+出力はアンプ1段の出力ですが、-出力は上下2つのアンプを通った信号の出力となります。 細かくいうと、+と-で位相がずれる(遅延がある)。

右側の回路は、上の段のアンプは非反転アンプで、下の段は反転アンプとなっていて、ともに1段のアンプで出力されています。 それぞれのアンプの動作が異なりますが、位相のズレは少ないです。

 

 

2つの回路どちらも、上段は非反転アンプで、下段は反転アンプです。

 

 

反転、非反転動作の違いについては、こちらを参考にしてください。

 

Balance02
 

つぎは、こんな感じでインバートアンプ(反転アンプ)を追加したタイプです。

この回路もよく使われます。 2ch分のアンプがある場合、そこに、オペアンプで前段に反転回路を1つ付け足すだけでバランスアンプを構成できるからです。 ステレオ(2ch)のパワーアンプを、BTLモードに切り替えるような場合には、もってこいの方式です。
 
インバートアンプ分の位相ずれはあるものの、出力段のアンプがまったく同一動作となります。 高出力アンプの場合でも安定度を取りやすいです。 

 

Balance03

 

 

最後に、タスキがけのバランス入力回路。 オペアンプで書くとちょっとあり得ない出力構成にみえますが、反転入力の差動アンプで、+と-それぞれで出力するタイプです。 NFBをタスキがけするように組んでいます。 サンスイのXバランスアンプがこの構成です。  ぺるけさんのバランス型ヘッドホンアンプも同様ですね。

+と-で位相ずれが少なく、出力段の構成も同一にすることができます。
しかしながら、入力インピーダンスを高くしようとすると、ノイズ面で不利になるという側面もあります。  低インピーダンス入力(入力部の抵抗値を下げる)とすると、S/Nも高域特性も犠牲にしないで済むため、前段に1段アンプを追加して、この方式でバランス化することが多いようです。 サンスイはそういう構成にしていたようです。 

 

 

■まとめ 

位相ずれがなく、出力の構成も+と-が同一。 ノイズや入力インピーダンスも問題ない
という理想的なバランス変換は、なかなか難しいものです。
変換するのではなく、D/Aコンバータからバランス構成をとるというのが最も理想的であるというのは疑いの余地がありません。 

 
 

 

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コメント

入力もバランスなら、制作時にテストするための信号源もバランス出力またはフローティング出力(マイナスがアース、シャーシと絶縁)
したものが必要でしょうか?そのようなものは自作できれば越したことはないですね。

アンプ野郎さん


バランスではない信号源の場合、1kΩ程度の抵抗を2本直列にして、両端を信号源につなぎ、中点をGNDにすると良いと思います。(擬似的なフローティング)

1chづつテストした方が良いかもしれません。 少なくともステレオ信号をこの中点GNDで繋ぐことはできません。 

古い記事へのコメント、失礼します。
オーディオDIYの参考にさせていただいています。

さて、上図の左側の回路は「バランス入力の、COLD側を接地したもの」と考えて
3本同じ抵抗を使用していましたが、2現象オシロを購入して出力を測定したところ、
非反転側の出力と反転側の出力電圧振幅が異なっていました。

よくよく考えてみると、非反転と反転のゲインの計算式から、抵抗値を上からR1,R2,R3
としたときにR3=R1+R2 にしないと非反転側と反転側の電圧振幅が同じにならないの
ですね。

相手側が差動入力であれば振幅の違いは問題ないのかもしれませんが、SN比の
悪化を防ぐことと、設計の狙い通りにすることは大事と思いますので、事例をコメント
させていただきました。

たかじんさん

初めてコメントいたします。

オーディオ機器の仕様に書いてあるレベルについてなのですが、例えばバランス信号が2Vrmsと記述されている場合、HOTとCOLD間の電圧なのか、HOTとGND間(またはGOLDとGND間)の電圧なのか、どちらなのでしょうか?

バランスの変換回路の実験をしたいと思っているのですが、市販のバランス出力がある機器をまだ手に入れていないため、実際に測定してみることができずに気になっています。
バランス出力2V、アンバランス出力2Vというメーカとバランス出力4V、アンバランス出力2Vというメーカがあり、測定の基準が違うのかと疑問に思っています。

大熊さん

コメント忘れていてすみませんでした。 抵抗値は全て同じという回路ではございません。適時調整してください。 おっしゃる通り、信号レベルはHOT、COLDで同じにしておく必要があります。


高木さん

とても良い質問ですね。 JEITAではCDプレーヤーなどデジタルオーディオ機器は2Vrmsと決められていますが、正確に守っていない機器もあります。 ちょっと高めにしておくことでS/N比が稼げたりするからです。(カタログスペックを高く謳える)
A-Bテストでも、音量が少し大きく聞こえると音が良く感じたりするので、その点でも有利になりますし。。。

XLR端子のバランス信号は差動で2Vrmsが基準となっていますが、こちらもメーカーやモデルよにって多少の違いがあるようです。

近年はIEC国際規格(JEITAもそのひとつ)を完全無視した製品も散見されますね。 差動で4Vrmsとなると、基準値から2倍も大きくなってしまうため、セレクタで切り替えたらびっくりな音量になってしまうかもしれません。

たかじんさん

回答いただきありがとうございます。

"差動で"2Vrmsが基準ということは、HOTとCOLD間の電圧で間違いないでしょうか?

JEITAの資料、無料で読めるようなので、後ほど熟読してみます。

たかじんさん

TV関係の設計をやっていた頃DVDプレーヤーで 0dBFS=2.5Vrms 近くまで出している製品が有りまして、TV系の信号セレクターICは電源が7Vだった為クリップして歪む事例がありました。
結局ICの入力手前でアッテネート追加して対応しましたが。

私が設計に関わったXLR端子バランスアウト付きの製品はHOTとCOLD間で 0dBFS=4Vrms 出力で設定してました。
実測値は4.1Vrms弱くらいだった様な。

高木さん

よく調べてみたらJEITAには2.0Vrmsとは書いていますが、アンバランスのことしか書かれていないようです。

メーカー製品のサービスマニュアル(XLR出力が付いたCDプレーヤーなど)の回路をみるとRCA出力の信号を1/2に減衰させてバランス化しているものが見受けられます。(差動で2Vになる)


Nfm さん

2.5Vrms出力の製品もあるのですね。 たしかTIのPCM1794などのDAC-ICのスペックシートでは4.5Vrmsの信号を出す例が書かれていますが、通常の製品ではそんな出力では出せないですよ。

メーカーや製品によりXLRで2倍の差動出力になるものもあるのですね。 XLR端子がよく使われる業務用などはどうなっているのでしょうか。

まあ、音量差という意味では、カセットデッキは300mV、FMチューナーは150mV、CDは2V、レコードではカートリッジによってまちまち。 とセレクタを回す度に音量調整しなければならないのは、許容されていたようにも思います。

たかじんさん

業務用は機種によって違ったりしています。
私が使用しているオーディオインターフェース(MOTU1248)は 0dBFS=+20dBuでモニターコントロール(HeritageAudio RAM System2000)は 0dBFS=+22dBu という感じです。

ちなみに+22dBu は約9.76Vrmsに相当なので、民生レベルから見るとかなり大きいです。

Nfm さん

結構、バランス時に2倍の信号にしている製品が多いようですね。

ビクターはカタログ数値としてBalance 5.2Vとはっきり書いてあります。
https://audio-heritage.jp/VICTOR/player/xl-z999ex.html

他にもサンスイのCDプレーヤも2倍になるような回路になっていました。

+20dBu、+22dBuとは・・・ ヘッドルームが相当ないと簡単にクリップしてしまいそうです。

Nfm さん
たかじんさん

バランスドライバ・レシーバのICについて調べていたら、古いドライバSSM2142やDRV135が出力6dBになっていて、レベルを調整するためレシーバSSM2141はゲイン-6dB、INA137は±6dB(選択)という仕様になっていました。(ちなみにINA134というものは0dBです。)

バランスのときに出力2倍にしている製品が多いのはこれらのバランスドライバ・レシーバを使用しているからか、その頃からの名残なのではないかと思いました。

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