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2013年3月18日 (月)

HPA-12基板とボリュームの接続

あまり詳しく書いていませんでしたので、ちょっと紹介いたします。
 
初段にトランジスタを使った場合とJFETを使ったときで、DCカットのコンデンサや入力抵抗の違いなどを書いているつもりだったのですが、ちゃんとした説明をしていませんでした。
 
その違いは、入力バイアス電流にあります。

 

入力バイアス電流続 入力バイアス電流 で紹介していますが、ちょっと難しかったかもしれません。

トランジスタは、ベース電流が必要です。 というより、初段が動作する(コレクタ電流が流れる)とベース電流が流れてしまいます。 

Bias1_2
 
 
HPA-12の回路図の入力部なのですが、みにくくなっていた余計な部品をカットしています。
 
Q2が入力トランジスタとなっていて、青の矢印のようにGNDからベースへと電流が吸い込まれています。
 
そのため、ベースの電圧が少しマイナスに振れています。 
抵抗値は22k//10k=6.875kで、ベース電位が-0.03Vすから、計算すると4.36uAほど流れていることになります。

 
わずかといえば、わずか。 ですが、ボリュームの摺動子に電流がわずかでも流れるとボリュームは傷んでしまいます。

 
また、ボリュームを回すと、ボソボソというノイズが混じりますし、出力にDCオフセットが出てしまいます。

 
そんな理由でトランジスタ初段の場合は、ボリュームとアンプの間をDCカットする必要があるのです。

 
JFETを使った場合は、この入力バイアス電流が非常に小さく、無視できるほどになりますから、直結しても問題ありません。 2SK30のゲートリーク特性がデータシートに載っていないため正確な数値はわかりませんが、2SK170ではVdsが5Vでは1pA以下となっています。
この数値からするとトランジスタと比べて6桁ほど小さい電流で、本当に小さいです。  
 
 
   
 
  以下は、ちょっとした裏技になるかもしれません。
 
巷で音質がよいと定評のある電子ボリュームPGA2311などのICは、出力にオペアンプが使われているため、アンプの入力バイアス電流をすべて吸収してくれます。 したがって、トランジスタ初段の場合であってもDCカットのコンデンサを省いて問題ありません。

 
 
ギャングエラーもなく、カップリングコンデンサを省ける電子ボリュームIC。 かなり音質的に有利なデバイスと思います。 
 
 

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コメント

たかじんさま
お久しぶりです
いろいろと大変お世話になっています

一時ちょっと体調がすぐれなかったのですがおかげさまで回復してきました
今練馬の自宅から秋葉原まで往復のサイクリングを終えて一風呂浴びたところです
(馬鹿です)

今フルディスクリートヘッドフォンアンプ製作に付いていろいろと妄想中です

先ずはボリュームからと考えています

お伝えした通りアッテネーター自作用のロータリースイッチは揃えたのですが
ここにきて秋月の電子ボリュームキットが気になって仕方ありません

入力にDCが入るといけないとたかじんさんがおっしゃっているならこれは
追い風かな、と
(入力受けの作動回路に2SA30を使う予定なのはこの際きっぱり忘れます)

バランス用にはPGA2311で自作した電子ボリュームを使っていて
(実はバランス用にも使えるようにリレーを仕込んである、今リレー
が故障中ですが)、手元にはCS3310もあるはず(探せば・・・)なので
更に秋月の電子ボリュームキットを買うのももったいないと言えばもったいないのですが、ストレスを溜めると心臓に悪いと自分に言い訳しています・・・

TAKI さん こんばんは。

お久しぶりです。
秋月の電子ボリュームもちょっと値が張りますがサイズが小さく、外付けオペアンプを選べるという
のが良いですよね。 ただ、あまりに自由に選ぶと最悪発振するという噂もありますので、若干の
注意が必要らしいです。

入力にDCが入るような場合、電子ボリュームをつかっても、アンプ側へとDCが掛かってくると
思いますので、どこかでDCカットしておいた方が安心して使えるかもしれません。

特にDCアンプの場合、入力に入ったDCは、そのままゲイン倍されてヘッドホンへと出力されて
しまいます。 電子ボリュームを使った場合でDCをカットする最適なポイントは、ボリュームの前です。

そうそう。 ストレスはいけませんね(笑

たかじんさん、こんばんは。
DC化は、いずれ試してみようと思っていたのですが、何故かコンデンサを付けている状態でも
ノイズが出るという不可解な現象が発生して、結局はDC化させてしまいました。

ただ、電解コンデンサではなかったので、今週中に1度取り付けてみて様子を見て
みようと思っています。

 もっとも、ボリュームの配線を間違えるという、とんでもない失敗から、偶然に
ボリュームを回してもノイズが出なくなる事を見つけてしまいましたが、
これも正しいかといえば正しくないのでしょうね。

まるはさん こんにちは。

ボリュームを回すとノイズがでるというのは、摺動子へ電流が流れているときに
発生するものです。 摺動子ではなく、抵抗体側の方へ電圧がかかっている(電流が流れている)
時でも摺動子へ電流が流れなければ、ボソボソというノイズは発生しません。
ただし、信号源側を摺動子側へと繋ぐと、ボリュームを絞ったときに信号源側から見て
負荷抵抗が非常に小さくなってしまうので、お薦めできません。 ボリューム自体も傷めて
しまいます。

コンデンサでDC(この場合、アンプの入力バイアス電流)がちゃんとカット出来ている
かを確認するのは簡単です。  摺動子側とGND間の電圧を測れば良いのです。

信号入力  -+
          |
         +--||---アンプ入力
          |
GND  ---+-------アンプGND

コンデンサよりアンプ側に-30mV~50mVあり、コンデンサよりボリューム側で0Vと
なっていればDCはカット出来ています。

コンデンサの種類によってはリーク電流の多いものも存在しますので、DCがカットできていない
場合があるかもしれません。 普通の電解コンデンサやフィルムコンデンサは問題に
なることは殆ど無いと思います。

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