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2013年2月 1日 (金)

上下対称差動回路(2)

昨日は、上下対称差動回路の動作は、いまひとつ対称性が保たれていないという話を書きました。

では、メリットはどこにあるのかと言うのを見てみましょう。

Differential5

 

このように、2段目を書くとその真価が見えてきます。

 

そうです。 片側差動だと、2段目の回路は、上側、もしくは下側は定電流回路となっていて積極的に増幅する回路ではありませんでした。 カレントミラーを使った回路では差動の逆相信号が折り返してきますが、正相と逆相の信号で通ってくるTRの数が違っていました。

 
ところが、上下対称差動回路の励振段は、初段から直接駆動されますので、本当の意味での能動的増幅回路となります。  つまり2段目が完全なプッシュープル動作となるわけです。

正相と逆相の信号は同じ数のTRしか通っていないというのも注目点です。 

片側差動回路と決定的に違うのがこの2点です。  恐らく音質への影響もかなりあると思われます。

NPNとPNPが同じ動作をしてくれるなら、とても理想的な回路と思います。

 

メーカー製のアンプで採用されるケースは少ないですが、確かPHILIPSのLHH-Aシリーズやアキュフェーズの昔のアンプはこの構成の初段だったと思います。 

自作関連では窪田アンプと呼ばれる回路がこのタイプです。 

 

オペアンプICで、この上下対称差動回路を採用していることがありますが、それは理想動作を追求した結果、採用しているという訳ではありません。
 

 入力レールtoレールを実現するためです。

 

NPN側の差動は、+電源近くまで、PNP側は-電源近くまで信号入力が可能ですから、それら両方を合わせることで入力をレールtoレールとすることができるのです。 まあ、オーディオ用アンプにはあまり必要がない特性ですが、電源電圧が限られた中での計測用アンプなどでは活躍します。 ちなみにレールtoレール入力にするには、上の回路図の2段目の構成では無理です。

 

折り返しブートストラップ構成とすることが多いようです。

 

 

 

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