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2013年1月26日 (土)

フォールデッドカスコード+能動負荷

本日はフォールデッドカスコード回路を能動負荷にした構成です。

 

回路はこのようになります。

 

 

Cascode4

 

 

例によって、抵抗の定数はテキトウです。 構成する形だけを見てください。 また回路説明の都合上、定電流ダイオードで定電流回路を記載していますが、通常はこのような回路を組むときには定電流ダイオードは使いません。 

元々、フォールデッドカスコードは実質1段増幅となりゲインが低めです。 その回路を能動負荷とすることである程度のゲインを稼ぐようにしたのがこの回路です。
 
これまで説明したカレントミラー負荷の特徴はそのままです。 ゲインは初段の電流増幅分があるのですが、おおよそ50~60dB程度。 

この回路の特徴は、何と言っても1段増幅という部分です。 

 

 

  1段増幅の何が良いのでしょうか?

 

 

 

と思いますよね。 こういった増幅回路はオープンループで使うことはしません。

必ずNFBをかけて使用します。 そうするとポール(極)と言う高域が低下してくるポイントが必ずあるのですが、コレは増幅段毎に1つは発生します。

そして、ポールひとつにつき位相が90度程遅れます。 2つポールがあると180度です。

NFBはその名の通り逆位相を帰還していますが、その帰還が高域で180度位相が回転すると、1周回って正帰還になってしまいます。 つまり発振するという事です。

詳しくは、別の機会に説明しようと思いますが、2段増幅の場合はポールが2つ発生しますので発振の可能性があり、意図的に1つポールの周波数を下げて発振しにくい状況を作り出します。それが位相補償です。

 

 

ところが、増幅段が1段しかないとポールは1つしかないため(※)NFBをかけても発振しにくいという特性があります。 つまり意図的にポールを下げなくても良いので高速なまま回路を組むことができます。

 

 

 

欠点としては、差動2段+能動負荷とトランジスタ数が一緒なのに、それと比べてDCゲインが少なく、DC安定度が少し劣るという部分です。

この辺りの選択は、高速性を重視するかDC安定度を重視するか、設計者判断という部分だと思います。

 

 

※)超高域には他のポールも発生しますので、まったく1つだけということはありません。 ココでは数百kHz以下の低めのポールの事を指しています。

 
 

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