Select Your Language

免責事項

  • 本サイトの情報の利用、内容、サービスによって、利用者にいかなる損害、被害が生じても、著者は一切の責任を負いません。ユーザーご自身の責任においてご利用いただきますようお願いいたします。

    本サイトで頒布している基板およびキットは、技術者、またはそれに準ずる電気的知識をお持ちの電子工作ファンの方のためのものです。一般のオーディオファンの方のためのものではありません。
    また、頒布基板およびキットは、いかなる条件でも動作を保証するものではございませんので、あらかじめご了承ください。

    電子工作では、火傷、感電、火災などの可能性があります。十分に注意をして作業して下さい。

    営利目的のご使用は認めておりません。 記事の転載や、基板・キットの商用利用の方は、ご連絡ください。学生やサークルの学習目的でまとめてご購入する場合は特別価格でご提供させていただきます。
無料ブログはココログ

スポンサー

« 明けましておめでとうございます。 | トップページ | ベース接地回路の計算式 »

2013年1月 4日 (金)

エミッタ接地回路の計算式

アンプ設計に必要な数式を用意しました。

半導体、増幅回路、アンプ系の本を読むと殆ど出ているのですが、いちいち本を開くのは面倒ですし、普段から憶えておく程のものでもありません。  憶えていても、あれ? っと忘れてしまうのは歳のせい? 

今日は、バイポーラTRのエミッタ接地回路です。

 

E_com Emitter Common

 

 

エミッタ接地
入力インピーダンス Zin     hfe
Zin = -----
    gm
低い
出力インピーダンス Zo     1    VA + VCE
Zo = ----- = ------------
   hoe     IC
高い
電圧利得 Av       rπ
Av = - (--------)gm・RL
     Rs+rπ
電流利得 Ai Ai = hfe

 

※ VA アーリー電圧

     hfe
※ rπ = -----
      gm

       q
※ gm = (----) IC ≒ 40 * IC
      kT

  q = 1.602x10-19 [C]     ・・・ 電子の電荷
  k = 1.3805x10-23 [J/K]  ・・・ ボルツマン係数
  T = temperature  [K]     ・・・ 絶対温度

※ Rs = 信号源インピーダンス

※ RL = 負荷抵抗

 

枠内の数式は、トランジスタだけの数値を計算するための式です。 

上の回路図でいうと、回路的な出力インピーダンスは ZoとRL(回路図ではRと記載)の並列になります。 殆どの場合、ZoよりRLの方が十分に小さいので、Zoは無視できるほどになります。 

電子回路において「十分に」というのは、1/10以下や10倍以上のことを言うことが多いです。 式の項が2つ以上あって、どの項がその値を支配しているのかをあらわすときに使う表現です。

 

また、みての通りトランジスタの品種に関わらず式は同じです。(デバイス依存部がない) 
これは、これらの数式を使って計算した値が完璧じゃないということでもありますが、通常、リニア動作するような動作領域では計算した結果が1/2倍以下、2倍以上は離れない数値です。 

1/2~2倍という数値しか計算できないとなると、随分、大雑把だなって思うかもしれません。  ところが、hfeひとつみても大きなバラつき(2倍どころではない)があり、それらを選別して、きっちりと計算どおりにすることは現実的ではありません。 温度や動作電流でシフトしていくパラメータも沢山あります。  つまり、手計算はあくまでも目安であって、回路試作するときの初期の数値決定でしかありません。 実際に回路を組んで動作を検証してく作業は必ず必要です。 

地図では、こうなっているハズだからと言って、目をつぶってGPS情報を頼りに車を運転できないのと似ているかもしれません。 実際に組んだ回路を計測し、予定通りになっていない部分を修正してくものだと考えるのが良いでしょう。

 

« 明けましておめでとうございます。 | トップページ | ベース接地回路の計算式 »

電子回路」カテゴリの記事

コメント

エミッタ接地回路の計算式
  (https://nw-electric.way-nifty.com/blog/2013/01/post-26ac.html
の電圧利得 Avの式の分母にある Rs+rπ のRs とは何でしょうか。
初歩的質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

マッケンジー さん

Rsは入力の信号源インピーダンスです。説明が抜けていました。 申し訳ございません。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: エミッタ接地回路の計算式:

« 明けましておめでとうございます。 | トップページ | ベース接地回路の計算式 »

サイト内検索(new)

2023年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30