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« 第3弾 完全DCヘッドホンアンプ 始動 | トップページ | ハムノイズ対策 »

2012年12月15日 (土)

ハムノイズ増加の原因

ヘッドホンアンプの初段をバイポーラトランジスタからJ-FETに
変更すると、ハムノイズが増えました。

その原因とは何でしょうか。

 
FETが悪いということではありません。
 

ハムノイズの根本的な源は、主にコンセントの50/60Hzの交流に起因します。
そのまま音声信号に混ざってくる。 整流した100/120Hzが混ざる。
さらにはそれらの高調波(150Hz、200Hz、250Hz)など・・・

スイッチング電源のように低周波が乗ってこない電源もありますが、今度はスイッチング周波数(数十kHz~数百kHz)が音声信号へと乗ってきますので、どちらがよいかというのは一概には言えません。

今回のヘッドホンアンプの場合は、当初からハムがあったので、解析済み。

既に原因がハッキリしています。

 

 

電源の整流によるリップル電圧が、音声信号へと乗ってきています。

つまりアンプのPSRRが足りないのです。

PSRRとは、パワー・サプライ・リジェクション・レシオの略で、日本語では電源電圧変動除去比といいます。

何のことかと言いますと、言葉の意味どおり、電源電圧変動をどれだけ音声信号に乗せないでいられるのかという、アンプのスペックのひとつです。

主に回路構成や差動部の定電流性能、NFB量によって決まってきます。

今回のヘッドホンアンプは、差動1段、2段目は片側定電流というPSRRにはとても不利な回路構成のため、NFB量に頼って改善していました。

ところが、初段をバイポーラトランジスタからFETに変更することで、初段ゲインが減ってしまい、結果的にNFB量も減っているというのが原因です。 

 

 

対策案1 : アンプの仕上がりゲインを下げてNFB量を増やす。

対策案2 : 電源リップルフィルタの抵抗値を大きくして、電源リップルを小さくする。

 

対策案3 : ヘッドホン出力に抵抗をかます。

        そうすると、ヘッドホン側からするとハムノイズを含めた音量が下がる。

対策案4 : FETの種類を変更する。 もっとgmの高いK170やK117にする

        ことで、NFB量を増やすことができます。

音質の方も整えないとなりませんから、ハムだけのための定数変更とはいきません。 現状では、2SK30らしく、低音が豊かで図太く、暖かいサウンドが聴けているので、その特徴は活かしておきたいところです。  

寒い冬には、この暖かいサウンドが合いますよね。

2SK170では聴けない、2SK30サウンド というのがある。 そう思います。

 

 

※ この記事は、カナル型の高感度ヘッドホンでわずかに聴こえるハムを
  聴こえなくするということを目的にしています。 お使いのヘッドホン
  でハムが聴こえなければ、全然気にすることはありません。

 

 

 


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