フルディスクリート基板で低NFB回路
HPA-12基板で、回路図に載っていない配線パターンがあるのには、お気づき
かと思います。
まず、その第一弾として低NFB化の手段を暴露いたします。
2段目の能動負荷を抵抗負荷に変える方法です。
回路図は、上のようになって、R16(最終段のバイアス用抵抗)の10Ωの代わりに
4.7Ω2本をこのように斜めに挿します。
4.7Ω2本をこのように斜めに挿します。
そして、GNDに対して落とす抵抗が2段目の負荷抵抗となります。
この値は、47kΩから1kΩくらいでしょうか。 抵抗値が低いほど2段目の
ゲインが下がり、トータルとして低NFBアンプに仕上がります。
2段目負荷を抵抗にしてゲインを下げるメリットは、個人的にはあまり無いように
思っているのですが、世の中には色々な思想があり、負荷を抵抗として
任意に決めてあげることで、音が良くなるという話もあります。
まあ、ここでオープンループのゲインを決定することができるので、位相補償
コンデンサが必要なくなるほどにゲインを落とすことで、位相補償を省くこと
ができるようになることは、メリットと言えなくもないです。
この値は、47kΩから1kΩくらいでしょうか。 抵抗値が低いほど2段目の
ゲインが下がり、トータルとして低NFBアンプに仕上がります。
2段目負荷を抵抗にしてゲインを下げるメリットは、個人的にはあまり無いように
思っているのですが、世の中には色々な思想があり、負荷を抵抗として
任意に決めてあげることで、音が良くなるという話もあります。
まあ、ここでオープンループのゲインを決定することができるので、位相補償
コンデンサが必要なくなるほどにゲインを落とすことで、位相補償を省くこと
ができるようになることは、メリットと言えなくもないです。
また、位相補償を省くほどではないにしても、オーバーオールNFBの帯域を
100kHzくらいまでフラットにして、帰還帯域を一定化することもできます。
興味のある方は、試してみると良いでしょう。
100kHzくらいまでフラットにして、帰還帯域を一定化することもできます。
興味のある方は、試してみると良いでしょう。

これはシミュレーションですが、2段目の負荷抵抗を10kΩとしたときの
オープンループの周波数特性です。 位相補償は10pF、NFB側の位相
補正は5pFにしました。
シミュレーション結果が良くて音も良い、なんてことは滅多にありませんが、
こういう特性を目指すのも悪くないと思います。
おそらく、数値上のスルーレートは相当上がります。
ざっくりと算出してみます。
初段電流 : 2mA
2段目の位相補償 : 10pF
シミュレーション結果が良くて音も良い、なんてことは滅多にありませんが、
こういう特性を目指すのも悪くないと思います。
おそらく、数値上のスルーレートは相当上がります。
ざっくりと算出してみます。
初段電流 : 2mA
2段目の位相補償 : 10pF
で単純に計算すると、
2mA x 1us / (10pF+3pF) = 153V /us ですョ
実際には、最終段の入力容量や、初段のcobなども影響してくるので、
半分程度になるかもしれません。
半分程度になるかもしれません。
基板を入手された方は、うすうす気がついているとは思いますが、
この基板には、まだ幾つか隠し玉があります・・・ お楽しみに。
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