ヘッドホンアンプ基板の構成
まず、第一弾として、高音質版の構成で進めています。
当初はA1015/C1815フルディスクリートでしたが、この基板を使って可能な限り良い
音楽を聴きたいと思うのが人情じゃないでしょうか。
そのため、A1015/C1815フルディスクリートヘッドホンアンプのページで紹介している回路から少しだけ部品を変更しました。 頒布開始までには、ちゃんと資料をまとめる予定ですが、初段だけではなく2段目にもC2240/A970を使用しています。
すでにユニバーサルで組んでいる人は、ちょっと苦労するかもしれませんが、一部の部品を変更するか、頒布基板との違いを楽しんで頂ければと思います。
最初、位相補償に秋月で売っている低誘電率のセラミックコンデンサを使ってみましたが、
わりと悪くはない印象でした。
ところがディップマイカ(1個300円以上と高価)に変更してみると、そこには別世界が存在していました。
ここはやはり、値段が高くてもディップマイカを選定すべきかもしれません。
言葉で表現するのが難しいですが、 聴き比べるとセラミックコンデンサの方は爽やかです。
でも何か透明度が足りないといいますか、カサカサ、サラサラした響きがあり一枚ベールがかかっているかのようにも感じます。 生々しさが少しマスクされるという表現が合っているかもしれません。 ディップマイカだと、それがなくなり、遠くまで見通せるような、音場が広がるような音に感じます。
これはヘッドホンに依存するところもありまして、高域がフン詰まりに聴こえるヘッドホンでは、セラミックの方が少し平面的ではありますが、爽やかで聴き心地がよいです。
もう一点、ユニバーサル基板と違うのは、最終段のトランジスタ部を放熱パターンにしています。 おかげで、最終段に流す電流を増やせるようになりました。 具体的には8~10mAのアイドリング電流を約15mAまで増やしました。 3パラですので、合計で45mA程度まではAクラス動作となります。
A級動作領域が増えましたので、より大音量時でもスイッチング歪みは発生しなくなりました。まあ、よほどの低能率ヘッドホンではない限り45mAなんて出力は出すことないとは思います。
この値が最大電流ではありません。 あくまでもアイドリング電流です。 最大出力電流は400mA超えと思います。
完全なAクラスアンプとは言えないですが、 ほぼAクラス、 もしくは、実用上Aクラスって感じです。
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