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2012年11月26日 (月)

ヘッドホンアンプ基板でパワーアンプ

原因をちょっと考えていました。

 

ヘッドホンアンプ基板で作るミニパワーアンプからでる音の特徴は、滑らか、緻密、繊細、残響音の綺麗さが挙げられます。

 

通常、パワーアンプはパワートランジスタという、大電流トランジスタを使うのですが、高速なタイプでも、それなりに入力容量が存在します。 

 

Hpa12_ps

 

 

 

 

例えば、高速トランジスタの代表格LAPTのペアでは、

  2SA1186 cob = 110pF

  2SC2837 cob = 60pF

という値です。  ところが、A1015/C1815では

  2SA1015 cob = 4pF

  2SC1815 cob = 2pF

という少なさです。 

5パラにしたとしても、それぞれ 20pF、10pFという驚異的な小ささ。

 

正確にはcob=入力容量ではないのですが、どのデータシートにもcobは載っていますので比較対象としました。 入力容量はおおよそcobの大きさに比例すると思います。

 

同じTO-92サイズでも2SA950/2SC2120のコンプリペアでは1個でそれぞれ

 

19pF/13pFあります。  コレクタ電流が800mAも流せるので、シングルプッシュプルにも出来そうですが、許容損失の関係からアイドリング電流は控えめにする必要があります。

 

HPA-12で出力段を並列にしているのは、出力インピーダンスを下げるという理由もあるので最低でも3パラは必要と考えます。
そうすると、2SA950/2SC2120では、57pF/39pFになります。

 

微小な信号は、こういったトランジスタ一つ一つの入力容量に吸収されやすいので少なければ少ないほど良いと考えるというはどうでしょうか。

 

 

こう書くと、良いこと尽くめのようにも見えますが、パワトラをつかった本家パワーアンプと比べて、アタック音、押し出しの強さ、勢い、低音のしまり具合、パワー感、そして、本当にパワーが足りないので、用途によって使い分けるというのがいいと思います。

 

 

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コメント

ぺるけさんのプロの方も使っているという6DJ8全段差動ミニワッターを今年の夏に作ってとても気に入っていたのですが、たかじんさんの基板で初段を2SK30ATMでミニワッターを作ったら、こちらの方が圧倒的に解像度が高く、繊細で、残響音の濃厚さもさることながら、ボーカルの表現力がもう耳から離れない程の音でびっくりしています。 いちど、こちらの音を聞いてしまうと、6DJ8全段差動には戻れません。

かかったコストも6DJ8全段差動の半分以下というのもスゴイです。

この度は本当にありがとうございました。

こんにちは、テルさん。
 
無事、完成おめでとうございます。
 
真空管のアンプは、その見た目の雰囲気や、かかる金額から、心理的に
良い音に出来上がっていると思い込む傾向が強いと思います。
 
また、HPA-12の最終段はA1015/C1815という超ローコストな
トランジスタのため、正当な評価はさらに難しいことになるかもしれません。
そういった条件の中で、HPA-12ミニパワーアンプの方が良いと評価して
いただいたのは、とてもありがたいことです。

私自身、あまり期待していなかったパワーアンプ化ですが、ボーカルの表現力といい
ますが、生々しさには少し驚いています。 
 
ぺるけさんの全段差動アンプとのことですから、かなり検証されてしっかりした
音になっていると思いますので、そちらの方もケースバイケースでご使用される
のがよいのではないでしょうか。
 
こちらこそ、ご購入と完成のお知らせありがとうございました。

6DJ8全段差動ミニワッターは、ごく小さい音でスピーカから30cmくらいの距離で聞くとクリアーで落ち着いた雰囲気の良い音がしますが、2mくらい離れて聞こうと音量を少しあげると5分くらいで音量を下げたくなるような音がします。
洋楽アルバムを1時間くらい聞くのには向かないように考えて作っているのでしょうか。?

たかじんさんアンプは、同じ2SK30ATMとは思えないほど、臨場感の豊富さとワイドレンジ感があって、ギターやボーカルの表現のすごさで、思わず身震いしてしまいます。 音量を上げると表現力がさらに増す感じもあります。 2時間でも3時間でも聞き続けてもいっさい聞き疲れしません。 

ことろで最終段のトランジスタを5パラにしていますが、かなり熱いですが大丈夫でしょうか。

こんばんはテルさん

ちょっと気になってぺるけさんのアンプの記事を見てきました。

5分で音量を下げたくなるという件ですが、もしかするとお使いのスピーカー
の「能率」と聴く「ソース」に原因があるのかもしれません。


ぺるけさんの真空管アンプに限らず、出力が大きくなると歪が大きくなる
仮に「右肩上がり」アンプは、「右肩下がり」より大きな音量での
リスニングに向きません。 また複雑に音が絡み合うロック系の洋楽なら
その傾向がより強く出てくると思います。

ソースで一番ひどいのは邦楽POPSだと思います。殆どダイナミックレンジ10dB
に納まっているような音圧主義の楽曲ですと、平均電力がどうしても
大きくなり「右肩上がり」アンプでは歪が多い部分で聞き続けるような
ことになってしまうと考えられます。
能率の低いスピーカーでは、大きな音を出していないのに、アンプの出力は
知らず知らず大きくなっているということもあるでしょう。

6DJ8前段差動・・・は、僅か0.01Wから右肩上がりに転じているようですね。
高能率スピーカーを使用するか、さもなくば相当小さい音でBGM的に聴くか、
手が届くほど近くにスピーカーを置いて聴くことをリスナーに暗黙のルールと
しているのかもしれません。

HPA-12もそんな感じでニアフィールド使用を狙ってみたのですが、
少なくとも6DJ8前段差動よりは余裕があって0.5Wまでは歪が主体には
ならない出力特性となっています。

これは偶然の産物ではなく、私が音圧主義のJ-POPまで好んで聴くために
アンプの回路構成を決めてるからです。

念のためですが、
どちらが優れている、劣っているという事を言っているのではありません。
ご使用の方法、スピーカーの違い、聴く音楽の違いで、右肩上がりが有利か
右肩下がりが有利かが変わるということです。


それと、最終段のトランジスタが熱い件ですが、やはり大音量で連続で
使用するとそれなりに熱くなります。 おそらく、テルさんのご使用方法
ですと、アイドリング電流を減らしても無意味かと思われます。

なんだかの一つ覚えのようですが、キッチンアルミテープを
3パラTRの幅に切って、ヒートシンク代わりに貼り付けると放熱面積が
稼げて温度が低くなると思います。
ちょっと文章では分かりにくいので、後日、写真を撮って載せようと思います。

たかじんさん、こんにちは

色々ご説明してくださってありがとうございます。 私のような初心者では半分くらい理解できませんが、真空管アンプは大きな音では聞くと五月蝿く感じるということでよろしいでしょうか。 6DJ8はPhilips JJ EHと3種類買いそろえたのですが、雰囲気は違うけれども音量を上げるとどれも似たような感じでした。 スピーカーは数年前に購入したB&W 686です。  
 アルミテープの写真お願いします。 アイドリングの抵抗を4.7オームに交換すると気持ち温度が下がったようです。

こんばんは。

なかなか良さそうなスピーカーをお使いですね。 
B&Wの686というスピーカーは知らなかったのですが、調べてみましたら能率が84dBと低いようです。 
90dB以上あると能率が高い部類になると思います。  能率の低いスピーカーが良くない
という意味ではありません。 小型のスピーカーは、低音までバランスよく帯域を広げるには、
どうしても能率を犠牲にしなければならない宿命があります。

B&Wというメーカのスピーカーは鳴らしにくいと言われることも多いですが、その中でも
特に能率の低いタイプは、ある程度アンプのパワーが必要になってくると思います。
ぺるけさんと言えども6DJ8全段差動では明らかに分が悪いんじゃないでしょうか。

これは私の主観ですが、歪率が0.1~0.2%を超えてくる領域では、音量が大きいと
すこしうるさく感じたりします。 聴く音楽にもよるかもしれません。 
楽器だけのジャズだと、そうは感じませんし、ロックやポップス、女性ボーカルものは、うるさく感じます。
ピアノだと、むしろ芯があって良いように感じることもありますから、このあたりは難しいですね。

テルさんがHPA-12ミニパワーアンプで、ここちよく聴けるのであれば、それで良いのかもしれません。
初段を2SK30にはしていませんが、あの響きの良さ、空間の広がり感は、私もちょっと驚きの
音ですので、末永くご堪能くださることを願っています。 


アルミテープの放熱板の写真、これからUPします。 試してみてください。

実はトランジスタの温度は短い時間ですと100℃くらいは大丈夫です。 ただ、長持ちさせようと
すると70℃以下に抑えておきたいです。 HPA-12基板では、最終段のトランジスタのすぐ横に
電解コンデンサもありますので、余計、温度は下げておきたいです。 寿命に影響があるからです。

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