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2012年9月29日 (土)

アーリー電圧とは

トランジスタのVce-Ic特性は右肩あがりの線が、ある1点に集まるような直線群をしています。この交点の(マイナス)電圧をVA、アーリー電圧といいます。

Va1775

このアーリー電圧はどう時に役に立つのかといいますと、エミッタ接地回路での出力インピーダンスの計算や、能動負荷のゲインの計算に使用されます。

 

 

ただ、データーシートに載っていることが殆ど無く、Vce-Ic特性からおおよその電圧を直読するしか方法はありません。 大体のトランジスタでは200Vから50Vの間に入っています。

 

エミッタ接地の出力インピーダンスの式

    VA + VCE
Zo = ---------------
     IC

 

条件として VA=100 Vce=10V IC=1mA で計算すると

      100 + 10
 Zo = ------------- = 110k Ω
       1m

 

コレクタ同士が向かい合った能動負荷の電圧増幅率の式

      rπ
Av = - (--------)gm・RL
     Rs+rπ

     hfe
※ rπ = --------
     gm

       q
※ gm = (------) IC = 40・IC
      kT

※ RL(負荷抵抗)が上のZo÷2(上下に2つのTRがあるので半分)に相当します。

 

 

これも条件を Ic=1mA、Rs=1kΩ、hfe=150 で計算しますと、

       rπ          3.75k
Av = - (--------)gm・RL = ----------- ・40m・55k =  1737倍 = 64.8dB
      Rs+rπ          1k+3.75k

 

 

同様に、高性能トランジスタを想定してアーリー電圧 VA=200、hfe=400で計算しなおすと、

       rπ          10k
Av = - (--------)gm・RL = ----------- ・40m・105k =  3818倍 = 71.6dB
      Rs+rπ         1k+10k

---------------------------------

負荷抵抗もあるので、ここから若干下がるため、

ざっくりコレクタ同士がぶつかっている増幅段は60dBほどのゲインがあるとだけ覚えておくと便利です。

 

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