トランジスタ数と特性と音質
単純にパラった回路を除くとして、回路を構成する要素のトランジスタ数と特性、
音質にはそれなりに相関関係があると感じています。
■7~10石程度の極少数回路
歪率を始めとする諸特性はあまり良くない。
ですが、音はストレートで部品の持ち味がそのまま出てくるため、部品選定に気をつける
必要がある。 ぺるけ式、金田式アンプなどはこの類。
■10~15石程度の2段差動などの一般的な回路
諸特性はそこそこ良くなる。
部品の違いによる音質の感度は若干鈍くなり、部品選定はそれほどシビアではなくなってくる。
上手に動作条件を整えるとかなりの音質を低価格で実現できる。
メーカー製の普及価格帯のアンプはこのあたりが多い。
■20石以上の複雑な回路
カスコード回路や高度な歪低減回路などを入れることによって特性はともて良くできる。
擬似A級などノンスイッチングでは、出力段のクロスオーバー歪も発生を抑制可能です。
回路構成主導で音質が決まってくるため、部品の音質感度は鈍くなり、部品の違いが
あまり顕著に出てこない。 オペアンプICの内部回路はこれの類。
かつてのメーカー製の高級アンプもここに属する事が多いと思います。
それ以外に入力で多数のトランジスタ(FET)を並列に接続したMCヘッドアンプなどは
トランジスタ数は多いが回路は複雑化していないため1番目か2番目に属すると思います。
出力段で多数のTR(FET)を並列に接続すると、その分ドライブ能力は増しますが、少ない
電力出力時はシングル動作より音質は悪化する傾向があります。 多けりゃ良いという訳ではありません。
あくまでも私の中でそのように思っている、感じているというだけです。
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