初段の設計(5)
いよいよ初段回路も大詰めです。
負荷をどうするのかという部分です。
抵抗負荷の場合は、下記のようになります。 シンプルで良いですね。
能動負荷の場合は、下記のようになります。
重要視しなければならないところは、2段目のベース電圧です。
2段目のベース電圧=初段の出力電圧 となっているのですが、この電圧が低いとアンプ全体で振幅できる
電圧範囲が減ってしまいます。
この電圧を高くするには、抵抗負荷ですと抵抗値を小さくすれば良いだけですが、それでは負荷が重くなり
初段のリニアリティは悪化してしまいます。 そこで登場するのかカレントミラータイプの能動負荷です。
2段目ベース電圧を高く維持しながら、負荷は軽い(インピーダンスが高い)のが特徴です。
ただし、デメリットもあります。
初段の+と-入力の負荷が均等ではありません。 +側は数10kΩ、-側は数100Ωとかなりアンバランスです。
また、コレクタ電圧も均等ではないため、熱的なバランスも崩れています。
そんな訳で、気持ち悪くて私も今まで初段にはカレントミラー能動負荷を使ったことがありませんでした。
今回は、メリットとデメリット、どちらが勝るのか試す良い機会かと思いますので能動負荷を採用してみます。
失敗したら、抵抗負荷にします。
あとは、定電流回路ですが、上記の回路以上のものが思いつかないので、フィードバックタイプの定電流回路
をそのまま使います。 若干のモデファイがあるかもしれません。
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