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2012年8月17日 (金)

出力段の設計(4)

前回は1段3パラですと出力インピーダンスが少し高かめということが分かりました。 今回は2段ダーリントンに するとどうなるか計算してみます。  

トランジスタは2個ほど増えます。

3danme_2

回路はご覧のような形です。 これまでもそうでしたが抵抗の定数は仮の値ですす。 回路構成だけを見てください。  

正確な抵抗値の計算は後日おこなおうと思っています。

 

では、早速2段ダーリントンでは出力インピーダンスがどの程度になっているのか計算してみましょう。

1段目のエミッタフォロア(ドライバー段)は、前回求めていたのと同じです。

   Zo = (1 ÷(1+hfe))(Rs +(hfe÷gm))

  条件として  hfe = 100
        IC = 5mA
        gm = 40×IC = 0.2 S
        Rs = 20kΩ

   Zo = (1 ÷(1+100)(20k +(100÷0.2))= 0.0099 × 20.5k = 203 Ω

でした。 コンプリメンタリーなので上下で2つあります。 

よって出力インピーダンスは

   Zo = 203//(150+203)= 129 Ω

この抵抗値が2段目のRsとなりますから、2段目のエミッタフォロア(最終段)は同様に

  条件として  hfe = 100
        IC = 10mA
        gm = 40×IC = 0.4 S
        Rs = 130 Ω

   Zo = (1 ÷(1+100)(130 +(100÷0.4))= 0.0099 × 380 = 3.76 Ω

これとエミッタ抵抗の10Ωと足した13.7Ωが、3パラと上下で6個ありますので 

   13.7÷6 = 2.3Ω   これが出力段の出力インピーダンスとなります。

エミッタフォロアの出力インピーダンス3.76Ωに対してエミッター抵抗が10Ωというのは高すぎる

と思います。 エミッタ抵抗を1~3Ω程度にすることで、もっと出力インピーダンスを下げられますね。

例えば、エミッタ抵抗を2.2Ωとすると、 3.76+2.2=5.96Ω ですから

   5.96÷6 = 0.99Ω    となります。

だらだらとつまらない計算にお付き合いしていただきました。 お疲れまさでした。 

結果は、1段から2段にすることでエミッタフォロア回路1つあたりの出力インピーダンスは約200Ωから約4Ωへ と 劇的にさがりました。  やっぱり1段では足りていなかったようです。

 


ダーリントン構成の出力バッファの場合、次にように呼ぶことが多いです。

■2段ダーリントン

 1段目  -->  2段目

(ドライバ段)  (終段)

 

■3段ダーリントン

 1段目  -->  2段目  -->  3段目

(プリドライバ段) (ドライバ段)   (終段)

 

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