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« 本日のカワセミ | トップページ | 寄生発振の対策手法 »

2012年7月 2日 (月)

寄生発振とは

寄生発振というと、どんな発振かわかりにくいと思いますので、その波形の一例をあげてみます。

Sin_a

こんな感じで、信号波形がクリップする時や、クリップから回復する瞬間に現れる発振です。

パターンの引き回しが悪いと2段ダーリントンでも起こりますが、3段ダーリントンだと何らかの対策を講じないとかなりの確率で発生します。
また、終段がシングルより2パラ、3パラ・・・ と並列に接続した時のほうが起こりやすいと思います。
 
アナログオシロで観測していると、わずかに線が太くなるような現象で発見できることがありますが、デジタルオシロだと、特にテクトロのように線がもともと太いと、微小な発振を見落とす可能性があります。
メモリ長にもよります。 基本波形が1kHzと低く、寄生発振は数百kHzから数MHzとなるので、サンプリング落ちして画面に波形がでないこともあります。 そういう面ではデジタルオシロは”見逃し”が多いですね。
 
 
負荷を掛けたときだけ出る場合と、負荷を掛けていないときだけ出るときと、ボリュームmaxでは出ないときなど色々ありますので、注意深く波形を観測する必要があります。
もちろん両方のチャンネルを確認します。
 
一時期アナログオシロを3台ほど所有してましたが、相当ボロかったので全部破棄しちゃいました。
ある意味盲目です・・・
 

ところで、トライパスのTA2020も、この寄生発振が起きていました。 なぜでしょう。 
理由はわかりませんが、内部回路はかなりアナログ的とみていいんじゃないでしょうか。
 
 

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電子回路」カテゴリの記事

コメント

寄生発振に限らずですが、特定の状況のみで起こる発振(クリップ時など)は自作の場合なら放置でもいいのでしょうか。それとも回路に不安定要素があることには間違いないので、どうにかして取り除いだほうがいいのでしょうか。

naka さん

自作で、かつ、絶対に起きない条件での発振であれば無視しても構わないとは思いますが、どこかに不安要素を抱えていると認識しておくことは重要です。

「そのうち、検討・対策をしよう」と頭の片隅に置いておくことで他の回路など見ているうちに、ふとアイデアが生まれるかもしれません。 

たかじん さん

返信ありがとうございます。

>どこかに不安要素を抱えていると認識しておくことは重要です。
承知しました。

>「そのうち、検討・対策をしよう」と頭の片隅に置いておくことで他の回路など見ているうちに、ふとアイデアが生まれるかもしれません。 
確かに、そういうことは何度もありますね。いつまでも完成にこぎつけないのが自作の面白さなのかもしれません。

たかじん さん

寄生発振の確認法はオシロスコープの1chに出力波形を入れてトリガーにし、2chにCR1段のHPF経由で入れて確認すると判別が容易です。

入力周波数は20Hz〜200Hzで波形Topがクリップ時(歪率1%程度)で容量負荷を1000PF〜0.47uFくらい(正確な容量は覚えてないです)を抵抗負荷の有り無し双方で確認していました。
専用の容量負荷治具があってローターリーSWで負荷を切り替えながら発振チェックを行うのですが、SWを回すのに指が痛くなるくらい面倒な試験でした。

トライパスのTA2020は内部の前段で発生する(コンパレーター部?)という資料をもらった記憶があるのですが手元に残っていないので詳細は忘れてしまいました。

たかじんさん
Nfmさん

寄生発振とはちょっとずれるのですが・・・。
ヘッドフォンアンプに1kHzの正弦波と矩形波を入力して出力波形を観測してみたいのですが、このとき出力に無負荷状態とヘッドフォンのインピーダンスに相当する抵抗を負荷として接続のどちらがいいのでしょうか。
あるいは、両方観測することに意味はあるのでしょうか。
教えて下さいませ。🙇‍♂️

naka さん

完成した。 といって、その後なにもしないより、部品を取り換えたり、動作電流を変更したりといつまでも手を入れていく人(研究熱心な人)の方が伸びしろがあるように思います。

「アンプが正常に動作するようになった。」 イコール 「完成」ではなく、
スタート地点にやっと立てたと考えてると良いのかなっと思っています。

抵抗1本、コンデンサひとつでも音がぐっと変わりしますし、電源を入れ変えたらびっくりするほど変わったりする。 自作の楽しいところは正常動作した後のほうなんです。


Nfm さん

ロータリースイッチで負荷Cを切換える治具は、その昔、使ったことあります。 どこかで売っていたものなのか、先輩が作ったものなのか・・・  今は、秋月で売っていたフィルムコン4700pF、0.1uF、0.47uFを差し替えて方形波で波形をみるくらいです。

トライパスの営業さん、そんな資料見せてくれなかったなぁ。 でもプラスチックの名刺ケースに入れたデモ機はちょっとインパクトありました。


三毛にゃんジェロさん

無負荷も、抵抗負荷も両方見た方がよいかと思います。 方形波はクリップしたのがパッと見分かりにくいので最初は正弦波の方がいいです。 ご存じだとは思いますが、スルーレート測定とかリンギングの有無を見る時に方形波ですね。 

たかじんさん

ありがとうございます。
やはり、異なる条件で観測するのがいいんですね。
純粋な抵抗だとヘッドフォンの負荷とは性質が異なるので、抵抗だけでOKだと言い切るのは難しいとは思いますが。
使用するヘッドフォンのインピーダンスに合わせて抵抗を用意しないと。

Analog Discoveryで周波数測定や歪率測定が簡単にできるといいのですが、その辺が可能かどうかはまだ調べていません。

たかじんさん

実はメーカーのオーディオ製品も正常動作した後に音質対策調整が入ります。
音質対策による変化点で問題ないことの確認というフィードバックが何回か繰り返されていました。
回路の安定動作マージンを削る様な案件もあって音質担当とせめぎ合う場合も有りました。

三毛にゃんジェロさん

測定に関しては下記の様な点を気にかけていただければ良いと思います。

接続ポイント、特にGNDの扱いに注意してください。
例えばオシロスコープで入力と出力2箇所にプローブ接続などの場合、双方でプローブGNDを接続するとGNDループで回路が不安定になる場合がりますが入力側のGNDは接続しないなど。

測定系自身でのS/N等の性能と対比しながら測定を行ってください。
同じ建物内の大電力機器動作時に可聴帯域に強力なスプリアスが出て焦ったことがあります。

Nfmさん

アドバイスありがとうございます。
なるほど、GNDループが形成されないよう、敢えてGNDを接続しないこともあるのですね。

我が家での一番のノイズ源は冷蔵庫でしょうかね。コンプレッサーが動作していないタイミングで測定しようと思います。もちろん、ノイズを発生しそうな照明なども消した状態で。

Nfmさん

Analog DiscoveryではオシロスコープのCh1とCh2はそれぞれディファレンシャル接続になっており、GNDを共有してはいません。
ディファレンシャル接続とシングルエンド接続とで測定系のGNDループをどう考えればいいのか、教えて頂けないでしょうか。

三毛にゃんジェロさん

ヘッドホンは、種類によってインピーダンスが全然ちがいますからね。 10Ωくらいから600Ωまで。 ヘッドホンアンプ出力に抵抗を噛ましたものなら、無負荷と30Ωくらいをざっと見れば大丈夫だとは思います。

AnalogDiscoveryの周波数特性は25MHzまで見れるので、超高域に変なピークがあるのを発見できたりするので便利です。

一方、ひずみ率測定は、あまり期待しない方が良いと思います。 このソフトは便利そう。
https://www.za.ztv.ne.jp/kygbncjy/tubeamp/FRAplus/FRAplus_intro.htm

三毛にゃんジェロさん

Analog Discoveryがディファレンシャル接続ということでしたらオシロスコープで差動プローブを使った場合と同じという事だと思いますが。
その場合ならGNDループは出来ないので、測定箇所にシングルや差動を気にしなくて接続しても問題ありません。
測定する電圧レベルが測定器の許容入力を超えてないことだけは確認してください。

たかじんさん

FRAplusは以前にもご紹介くださいましたが、Mac版が存在しないので・・・。😿
そもそも、Analog Discoveryというか、WaveFormsで歪率の測定ができるのかさえもまだ調べてません。


Nfmさん

あ、やはりディファレンシャルではGNDループの心配はしなくていいのですね。念のための確認でした。
はい、Analog DiscoveryではBNC基板を併用してレンジ切替可能プローブを使わないと確か±30V DCが限界ですが、ヘッドフォンアンプなので大丈夫だと思っています。

Nfm さん

寄生発振が見えるかどうか。 という点におきまして、当時使っていたデジタルオシロの分解能が8bitモノで、輝線が太く微細な振動波形を見逃してしまう確率が高くなっていました。

近頃のオシロは10bitや12bitが一般的になりつつあるので、波形に異常があると見えるかもしれません。 もはやアナログオシロは絶滅してしまいましたからね。


三毛にゃんジェロさん

macでwin32アプリを動かすソフトがあったような・・・ なんちゃらキャンプとかwine的なヤツ。 まあ、どのみちひずみ率ではあまり性能が出ていないので、わざわざ試すまでもないと思います。

オーディオI/Fとwavespectra で良いかと思います。
https://pianoforte32.com/using-windows-software-for-sound-evaluation-with-m1-mac/

たかじんさん

Infineonの自励発振DAMPで出力クリップレベルで発振周波数が100kHzを下回る状態が寄生発振に見間違えられた事があります。(生産工場の検査工程での話です)
寄生発振は出力信号レベルに対して-40dB以下ならOKとしていた気がしますが、その根拠が何だったかは覚えてないですね。(規定値も違っているかもしれません)

三毛にゃんジェロさん

私はM1 Macに無料のVMware Fusion上にwindows11 ARMを入れてLTspiceなどを使っています。
オーディオ測定はRoom EQ WizardとAudio I/Fもおすすめです。(Mac用もあります)
https://synthax.jp/tutorials/articles/room-correction.html

たかじんさん
Nfmさん

残念ながら、手元のMacはIntel系PowerBook ProでOSも10.5系(Catalina)が頭打ち。
M1系Macを導入して最新環境を揃えたいのはやまやまなんですが、何しろ先立つ弾がないもので・・・。😿


Intel Mac対応最新のLTSpice XVIIをインストールしてはあるのですが、トランジスタ技術のサイトからBAXANDALL型トーンコントロール回路のシミュレーションファイルをダウンロードはしたものの、実行してもグラフが描かれないというトラブルに悩んでいます。
そんな訳で、TDA1552Qアンプ用トーンコントロールの定数を決めかねている状況。でも、計算の考え方が示されているので、ワークシート上でパラメータを変えながら最適な定数を決めるしかないかと半分諦めの気分です。

Nfm さん

D級アンプで発振周波数が変わるのはちょっと怖いですね。 出力のLCフィルタの定数からみてもツイーターに余計な電力を加えそうですし。


三毛にゃんジェロさん

LTsipceのXVIIはWindows版でも、表示される文字にスケールが掛かったり掛からなかったりとで、コメントが読めないほど小さくなったりする不具合があります。
私はド安定な IV を使っています(笑)

電子工作系やマイコン系の作業は30年以上前からWindowsが主流だと思います。 IT業界のようにソフトウェアがメインになっている場合は、macでも相性が良いっぽいですけどね。(dos窓よりもmacのターミナルの方がUNIX系なので)

まあ、ここ15年はマルチプラットホームなアプリが多くなってきたので、差は少なくなったようにも思います。 Nfm さんが紹介されていたRoom EQ Wizard (REW)もマルチプラットフォームのようですよ。

たかじんさん
Nfmさん

Nfmさんがご紹介くださったRoom EQ Wizardですが、測定用マイクもなければちゃんとしたリスニングルームがある訳でも、グラフィックイコライザーもないので、自分としては猫に小判のような気がします。

それよりも、MacでAnalog Discoveryを使ってアンプの周波数特性、S/N比、歪率、チャンネルセパレーションが測定できるツールがあればいいのにというのが本音です。

たかじんさん

そうなんですLPFのカットオフはあまり高い周波数に持っていけないんです。
昔、某社のDAMPでLPF部の不具合があってツィーターが燃えたという事がありました。

三毛にゃんジェロさん

Room EQ WizardでのAMP測定はマイクは不要です。
オーディオI/FのLine outを被測定AMPに入力して、出力に接続した負荷抵抗からオーディオI/FLine inに接続するループ状態を作ってやればOKです。
SPDIF出力ーLine inのループでDACの性能(f特、歪率)なども見られますよ。

ただオーディオI/Fが少なくとも2〜3万円クラスが必要なのでAMP測定だけのために購入するのはもったいないですね、
スピーカーの自作やリスニング環境のルームチューンを行うならMICと共に必要な投資だと思いますけど。

Nfmさん

あ、オーディオインターフェイスがあればアンプの歪率測定などができるんですね。
オーディオインターフェイスはZOOMのU-44とPreSonusのStudio 24cがあるけど、もうちょっと高級品を買う余裕はないから、これらで試してみるのも何らかの意義はありそうですね。

三毛にゃんジェロさん

U-44の方ならSPDIF受けのDACも確認できますね。
参考までにREWで以前測定した物があります。
https://x.com/w2y_mono/status/1832807896863899740

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