HyCAAの回路説明
Hybrid classAA Headphone Amplifierの回路の説明をしていませんでしたので、ちょっと解説してみます。

回路図はこんな感じです。
1.電源電圧は+12V単一です。
電流は200mA程度ですが、多少余裕を見て500mA以上のものが良いと思います。
秋月のスイッチング電源で、サイズの小さいものはノイズが多いとの話も
聞きますので、大き目のサイズのものを使ってください。
2.電源リップルフィルタ
2200uFコンデンサと82Ωの抵抗で電源リップルフィルタにしていますが、
実は電源のON/OFF時のポップスノイズ(バコっというノイズ)もココで低減
させています。 この定数で、リップルフィルタ無しと比べて体感上1/5程度
になったと感じました。 カナル型イヤホンだと、ぎりぎり許せるかどうか
というレベルです。
3.入力のDCカット(HPF)の定数
YAHAアンプでは0.22uFと100kΩだったのですが、カットオフ周波数は7Hzと
高かったのでコンデンサを1uFに変更しました。 これで1.5Hzまで下がりました。
音声信号で10Hz以下まで入っていることは稀ですが、位相の回転を
考慮しています。 実際聴いた感じも十分効果があったと思います。
4.プレート抵抗
ちょっと変わった構成になっています。 330kΩでDCを決定しています。
信号が入っていないとき、プレートの電圧が ”5~6V” になるように設定します。
ただし、330kΩだけだとゲインが高すぎるため、並列でDCをカットした
100kΩを追加しました。
これで交流的には77kΩ程度の負荷になっています。 負荷抵抗の値で
音質がガラリと変わります。
5.カソード抵抗
増幅段の自己帰還をここでかけています。 ゲイン抑制と歪み改善が
目的です。 並列にコンデンサは抱かせません。
抵抗値は1k~10kΩ程度で良いと思います。 こちらも音質が変わるポイントです。
6.オペアンプ段
テクニクスclassAA回路を組んでいます。 詳細はテクニクス ClassAA回路の実際と
テクニクス ClassAA回路とはをご覧ください。
YAHAと決定的に違うのはこのオペアンプ段で、HyCAAの特徴でもあります。
より自然で滑らかな音質がえられると考えていますが、事実関係は
証明できていませんし確認もしていません(笑
IKEA効果炸裂な部分です。 その点を十分にお楽しみください。
7.出力抵抗
とりあえず22Ωを入れていますが、お使いのヘッドホンで聴きやすい
抵抗値に交換してください。 範囲としては10~220Ω程度かと思います。
傾向としては抵抗値が高いほどやさしい音になり、低ければダイレクト
感が増して、低すぎると聞き疲れのする音になってしまいます。
100Ω程度が万人向けではないでしょうか。 テクニクスも68~120Ω
を使っています。
8.出力コンデンサ
DCカットのコンデンサは470uから1000uFがお奨めです。
音響用にすると、ストレートでスピード感のある音質になるかもしれません。
7.の抵抗値と合わせて好みの音になるように調整するのが良いと思います。
■別のオペアンプを使うときの注意点
classAAの回路構成から電流帰還タイプのオペアンプは使用できないと思います。
高スルーレート、高GBWのJFET入力もあまりお奨めではありません。
4558系のものだと安心です。 4560、4556、4580などです。
5532、2068、2114なども大丈夫かと思います。
とりあえず、高速、高スルーレート、高GBW、ハイゲイン(オープンループ120dBなど)系は危険と思ってください。
試してみて、発振していたら諦めてください。
■別の真空管を使うときの調整ポイント
”9A”というピンアサインは、豊富な種類が存在しますので、別の種類のものに差し替えて大いに楽しんでください。
とりあえず注意点を挙げておきます。
1.プレートのDC電圧
上の回路図でいうと”5.6V”と書いてある部分です。
ここの電圧が8Vから3V程度になっていることを確認します。
その値に入っていればとりあえずは音を聞けます。
おそらく12AX7より電流が少ないものは無いと思うので、他の球に交換
すると電圧は下がる方向になると思います。
下がりすぎた電圧を中点の5~6V近辺へ持っていくにはプレート抵抗
の330kΩを220kΩや100kΩと下げます。
12AU7のように増幅率が30未満であれば、交流負荷の100kと33uFも
必要ないと思います。
交流負荷の抵抗値は、100kΩから22kΩ程度まで変えてみて好みの音を
探すというのも手です。
気のせいかもしれませんが、プレート電圧は、ちょっと低めに設定した方が
聴き易い音になるように感じました。
具体的には4.5Vから4.0Vくらいです。 なぜでしょうかね?
すみません。 注意ポイントは1点しかありませんでした。
以上で終了です。
■ハムノイズがひどいとき
スイッチングアダプタの種類を換えてみてください。 秋月のアダプタでノイズが酷いものがあります。
私のがまさにそれで、曲間で”じーーー”という音が聞こえています。
対策としては、電源ケーブルにフェライトコアを巻く、アンプに入ったところで0.1uF、1uF、10uF程度の積層セラミックコンデンサ、フィルムコンデンサを電源に入れてパルス成分がアンプ筐体内部になるべく入らないようにする。
ノーマルモードチョークなども効果が高いかもしれません。
私は、パソコンの周辺機器用のスイッチングアダプタがノイズが少ないので、それを使用しています。 たしか、7~8年ほど前の外付けDVDライターの付属品だったと思います。
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