A47ヘッドホンアンプ と Chu Moy ポケットヘッドホンアンプ
海外製の自作ヘッドホンアンプです。
Chu Moy A Pocket Headphone Amplifier
Apheared's 47 Amplifier (Michael Sheltonさんまとめ)
A47式ヘッドホンアンプやChu Moy ポケットヘッドホンアンプは、あまりに沢山の方々が作ったりレビューして
いたりでとてもにぎやかですが、本家を見つけるのに苦労します。
まず、Headwizeという、ヘッドホン愛好家たちが集まる場所で、Chu moyポケットヘッドホンアンプがヒットしたようです。
回路は、オペアンプのみ。 オリジナルはOPA132という1チャンネルFET入力オペアンプを左右で2個。
ただしOPA132は製造中止のためOPA134に置き換えています。
この回路のどこにオリジナリティがあるのか疑問に思ってはいけません。 流行らせた事に意義があるのです。
電源は9V電池1個。もしくは2個、AC電源などバリエーション豊富です。
ちなみに出力にでるオフセット電圧は、JFET入力オペアンプを採用することで、極力抑えるようにしていますが、
多少はあると思います。 それより出力のDCをカットすることによる弊害の方が大きいとみているのかもしれませんね。
次に、A47ことApheared's 47 Amplifier
こちらは、Aphearedさんという方が作ったアンプで、Chu Moyさんのポケットヘッドホンアンプに電流ブーストを
加えた構成になっています。
と言っても、1つのオペアンプ回路で増幅した信号と、もうひとつのユニティゲインオペアンプとを抵抗でミックス
しているというシンプルな構成です。
Burr-Brown's AB-051 application note(OPA2604 Audio Opamp.)を参考にしたとのこと。
現在はOPA2604のデータシートの12ページ目にその回路が載っています。
Gradoというヘッドホンを対象に作ったと書いています。 鳴らしにくいヘッドホンなのでしょうか。
またLEDメータやアナログVUメーターも付くバージョンがあって、なかなか愛敬のあるヘッドホンアンプです。
バーブラウンのアプリケーションノートでは出力抵抗が51Ωとなっている部分を47Ωに置き換えた
ところから「47」の名称がついたらしいです。
この電流ブースト、ayumiさんのChuMoyとA47比較ページでは、歪み率や、出力の大きさには
あまり違いがないようなことを言われていますが、私は、音を聴くと結構ちがうんじゃないかと思います。
静特性では違いが出せなくても、出力インピーダンスは確実に下がっているはずで、また、出力電流は
1/2に分担されるため、出力バッファ部のAクラス領域が見かけ上広くなっていると思われます。
音声帯域外の高域、数100kHz以上では、おそらく1段アンプ部と2段アンプ部の位相がズレていって、
何らかの悪影響があるかもしれませんが、とりあえずは耳に聞こえない領域での話ですから
気にしなくても良いのかもしれませんね。
バーブランウンのアプリケーションノートが元になっているから大丈夫だろうという安心感があります。
時間があったらA47の方は作ってみたいです。
これらの自作ヘッドホンアンプは、みなさん好みで気に入ったオペアンプを使うという楽しみが
あって、自作ならではの趣味性の高さ、それと作りやすさが人気の理由なのかもしれません。
How to build the Apheared 47 Headphone amplifier for Grado Headphones
こちらは、カナダのベンジャミンさん。 電源部に一工夫あるA47のようです。 丸いミント缶が素敵です。
やはりGradoヘッドホンを対象にしています。 気になりますね。 ぜひ聴いてみたいです。
==<追記>=====================
こちらに、A47ヘッドホンアンプの解説をまとめました。
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