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2015年10月 4日 (日)

2015年現在も製造中のJFET ディスクリートのJFETをいまだに作っているのは東芝だけ?

下の表は、現在も製造中と思われる、東芝のJFET一覧です。

 

Toshiba_jfet 

相当数のディスクリート半導体は数年前に製造中止になっていまい、現在は、ごく一部のチップ品だけが残っています。

この表を見て気づくことは、特性として種類が 2種類しかない ということ。 パッケージ(サイズ)違いとシングル、ペア(Dual)の組み合わせしかありません。 

Dual JFETは1つだけ。 サイズ違いで2つの型番があります。 

 

らでは早速、Dual FETの2SK2145の特性を見てみましょう。

2sk2145_a 

このスペックをみて、何かと似ていると感づく人はさすがに少ないと思います。 実は、かつてあったディスクリート品の2SK117と同じです。 ついでに、いいますと 2SK150という一時期高級アンプにも多用されたDual JFETに特性が近い。(一緒ではありません) 

 

下が、2SK117のデータシートの電気的特性です。

2sk117_a

つまり、2SK2145は、2SK117をペアにしてチップ部品にしたものといえます。 

 

蛇足ですが、今、残っているもう1つの特性を有する2SK208/2SK879の方は、なんと、あの2SK30と同じ特性です。 

 

さてさて、前置きが長くなってしまいましたが、もう少し詳細を調べていきましょう。 

まずは、ID-VDS特性とID-VGS特性です。 

2sk2145_b

どちらも特徴という特徴はなく、いたって素直な特性です。 特にID-VGS特性はIdssのバラつきに依存し、Idssが小さいものだと大きなドレイン電流を流せないことが分かります。 逆にIdssが大きな個体を使って小さなドレイン電流で使うとゲートソース間電圧が(マイナス側に)高くなることが分かります。

 

次を見ていきましょう。 順方向伝達アドミタンス特性です。

簡単にいうと増幅率の特性です。 ドレイン電流を増やすと増幅率が大きくなる。 増幅率は、最終的なNFB量とも深く関係があり、発振安定性などにも関与してるので重要です。 

以前こちらで、JFETとバイポーラの増幅率の比較をしていました。 気になる方は参考にどうぞ。 

2sk2145_c

ソース接地のゲインは gm x RL です。 RLは負荷抵抗です。 

例えば RL=2.2kΩで、IDが1mAなら上図からgm=約10 と読めるので

ゲイン= 10mS x 2.2kΩ =  22倍  と計算できます。

 

 

最後になりますが、ノイズフィギュア(NF)の特性です。 値が小さい方がノイズが少ない。 

2sk2145_d

ドレイン電流が0.5mAを超えるとほぼ一定です。 また信号源抵抗も2~3kΩを超えると200kΩあたりまではフラットです。 つまり、通常のオーディオアンプとして使っている限りは、ほぼNFが変わらず一定であるといえます。 

肝心のNFの値ですが Rg=1kΩ時、1kHzで約0.3dB、10Hzで約1.25dBと、JFETの中でもTOPレベルの低さです。 これを超えるものは2SK170くらいしかありませんし、その差はわずかです。 

 

2SK2145のデータシートには記載がありませんが、ゲート過剰逆電流 IGSX という特性があります。 VDSが高くなると、ゲートへ電流がリークする特性のことで、耐圧が50Vあったとしても、一般的にはVGSは10V以下で使うことが多いのです。 2SK170の例だと、VGSが2V高くなるごとにゲート過剰逆電流は約10倍ほど増えてしまいます。 

この特性のことは、頭の片隅にいれておいて設計します。 場合によっては初段のカスコード化が必要になるかもしれません。 (カスコード化のデメリットもある) 

 

 

 

 

 

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コメント

なるほど2SK117のDual版ですね。2SK170より入力容量がかなり小さい点が期待できそうです。BLタイプなら大きな利得が取れますね。ソースが共通なので、バイアスのバラつきがないか、ちょっと心配です。

いつも丁寧な解説ありがとうございます。
新プロジェクト楽しみにしていますが、東芝のディスクリートは、例の問題で止めを刺されるのではないかと心配です。

kontiki さん

確かに、K170系ではなくK117系を残したというのは、そういう要望があったからだと思います。  2SC2240も2SC2713というチップ品が同じ特性で、現在も残ってはいます。 (許容電力はサイズが違うので一緒ではない)

バラつきに関しては、のちほどまとめた記事を掲載予定です。

pire さん

おっしゃる通りですね。 東芝が止めてしまうと、かなり痛いです。
日立、NEC、三菱、三洋など、かつてトランジスタを外販していたメーカーは半導体部門を持続できていないですからね。 当然ながらルネサスエレクトロニクスも売れる分野に集中しているようですし。 

古い情報になりますが
無線と実験1994/3のソニーCDP-R10/DAS-R10のテクニカルレポート
によりますと「2SK2145」はそのころソニーと東芝の共同開発
と書かれています。DAS-R10の出力アンプの初段に使われています。

チップそのものは2SK209(2SK117のチップ)や2SK362(2SK117の
ノイズ無選別)と同じものだそうで隣接する特性のそろった
チップを一旦切り離しそれを一つのケースに組み込んでペア性と
干渉防止を両立された製品とかかれています。
ワンチップの絶縁のPN接合の干渉とかを考慮したものの
ようです。

ほんとにそんなに面倒なことやっているのか?私は??(笑)
とも思います。

データシートにはペアのマッチグのばらつきの規定は書かれて
いないのですが上記の内容をふまえるとばらつきがすくない
と期待したいですね。新プジェクトが始まるそうで新しい記事
を楽しみにしています。

MAKI さん

貴重な情報ありがとうございます。
CDP-R10/DAS-R10というとバブル期のことですから、考えられなくはないですね。 

K389などは、サブストレート端子が1本だけ出ているので、単一の基板と思いますが、K2145は、サブストレート端子もありませんし、そういう情報が出ていたということは、1つ1つのFETとして切り離していた可能性はあると思います。 
ただ、いまだに同じ方法かどうかは分かりません。 プロセスが改善されて、隣接FETの特性が以前より揃っているため、特別なペアリングをしなくても同等の特性が得られるかもしれません。 

ただ今、実験中ですが、非常に特性は揃っていて、DCオフセットは調整なしでも大丈夫なレベルです。 わずかでもずれていることが気になるなら、調整もできるような基板にしようと考えている最中です。

こんにちは。現行のデュアルJFETは、
旧サンヨー、現オンセミ(に吸収)のCPH6904
http://www.onsemi.jp/PowerSolutions/product.do?id=CPH6904
MCH5908
http://www.onsemi.jp/PowerSolutions/product.do?id=MCH5908
かろうじて。
海外ですと、InterFETの製品が高いですがMouserで買えます。
あとLinearSystemsとかCrystalonicsとか。シリコニクスのJFETのライセンスを一部引き取ったCalogicなどであります。これらは海外サイトから直接買うしか無いようですが、買ったことがありますのでご興味があれば。

たびたびですみません。
追加で、NXP(旧フィリップス)のPMBFJ620というのが半年前まであったのですが、オランダのナイメーヘン工場毎閉鎖、とのことで、生産中止になってしまいました。製品毎の売れ行きじゃなくて、工場単位で判断されてしまったらしい。
http://www.nxp.com/products/rf/low-power-tx-rx-discrete-transistors/mosfet/jfets/n-channel-junction-field-effect-transistors-for-general-rf-applications/dual-n-channel-fet:PMBFJ620?lang_cd=en
ただし、実は海外流通在庫がものすごくあって、これも海外からはまだまだ入週可能と思います。こちらもご興味があれば。

kephyce さん

JFET情報ありがとうございます。 
Onセミ(三洋)のJFETはエレクトレットコンデンサマイクに内蔵されていたりするという話は聞いた事がりますが、それ以外は知りませんでした。
数は減ってしまいましたが、まだ残ってはいるんですね。

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