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2013年10月13日 (日)

アップサンプリングの方法(1)

アップサンプリングとは、簡単にいうとサンプリング周波数を高い方へ変換することです。 サンプリング周波数を高くすると何がよいのかという事もご紹介できればと思います。

 

アップサンプリングの方法は大きく2種類あります。

 

 

■オーバー・サンプリング・デジタル・フィルタを使う方法

 (DSP、デジタルフィルタIC、DAC-IC内蔵デジタルフィルタなどハードウェアが主)

 

■サンプリングレートコンバータを使う方法

 (SRC-IC、非同期SRC-ICなどのハードウェアの他、ソフトウェアもある)

 

今日は、精度良く整数倍へ周波数を上げることができるオーバーサンプリングについて書こうと思います。

 

Digifil00_2

 

難しい数式などは抜きで、全体像を簡単に説明しようと思います。 

 

まず、入力信号は、fs48kHz、16bitのものとします。

 

Digifil01

 

波形はこんな感じです。  

 

マス目は、横軸が時間で、1divが1/192kHz

 

縦軸は、1divが16bit分解能とします

 

次に、オーバーサンプリングデジタルフィルタの内部でインターポーレーションという処理をします。  ここでは4倍へサンプリング周波数を上げる場合を例にしてみました。

 

Digifil02

 

このような感じで、青丸の元のサンプリングの間に3個づつ、「ゼロ値」を挿入します。 なぜセロで良いのかと言いますと、その後のFIRフィルタ(直線位相デジタルフィルタ)で綺麗な軌跡を得ることが可能だからです。 ここのデジタルフィルタをインターポーレーションフィルタということもあります。 

 

 

Digifil03

デジタルフィルタを通した波形は、このようになります。 元のデータ「青丸」をきっちりと保ちながら、「ゼロ値」で補間した値の「赤丸」が滑らかに繋がるようにするのは、デジタルフィルタの特性(性能)にかかってきます。

ここで、デジタルフィルタの良し悪しが出てくるのです。 波形に直接影響があるということは音にも影響しているということです。

 

最後の波形を、よく見ると16bitのマス目に入っていないところがあります。 これは演算するときに16bit以上で演算することで、16bitより細かい計算結果が得られるためです。 

 

元のデータの1サンプリング間で1LSB(最小単位)しか差がないとき、その間を埋めるデータを演算して求めると、それより細かい値が出てくるというのは、想像に難くないと思います。 直線補間したとしても1と2の間は1.5ですよね。  3個補間するならば、1.25、1.50、1.75という数値が出てくるのは小学生でもわかると思います。

 

ということで、デジタルフィルタを通した後は16bitに丸め込むこともできますが、18bit、20bitとより細かいデータで出力することが可能になります。 そして、そのデータは無意味なデータではなく、ちゃんと演算して波形のつながりを滑らかにしていることがお解かり頂けると思います。 

 

 

と、簡単に書いてしまいましたが、このデジタルフィルタは大変な技術とノウハウが詰め込まれています。 いまやDACに内蔵されることが多いオーバーサンプリングデジタルフィルタですが、このフィルタの性能がDACから出る音を左右しているのは、想像に難くありませんね。 性能を良くしようとすると、相当な演算能力が必要とされ、リアルタイムに演算するのにかなり高速なDSPや、専用の乗算器が使用されています。

ゼロ値を挿入した後に、デジタルフィルタを通しているのは、まどろっこしいと思うかもしれません。 スプライン関数などで補間した方が滑らかになるじゃないかと。 残念ですが、それは誤りです。 詳細は明日、周波数軸で説明いたします。 

 

別の視点で、もう一度波形をよく見てみましょう。

今度は、緑色のアナログ波形と、デジタルの波形の差分です。 元48kHzの信号だとこの差分信号(おおよそ三角形)が、時間軸にも大きくレベルも大きいのですが、オーバーサンプリングデジタルフィルタを通してアップサンプリングされたほうの差分信号は、時間軸でも細かく、波高値も小さくなっているのが分かると思います。

 

 

  アナログとデジタルの差分=量子化ノイズ  といわれるものです。

 

 

量子化ノイズは、アップサンプリングされることによって、周波数が高くなり、波高値も小さくなっているということです。  具体的には、量子化ノイズは、サンプリング周波数の半分の全帯域に分布してていますが、アップサンプリングすることで、4倍サンプリングなら、4倍の帯域に広がり、その分、可聴帯域のノイズは1/4に減ります。  

勘違いしてはいけないのが、アップサンプリングしても、高域限界が高くなる訳ではないという点です。 20kHzまでしか入っていない音は、4倍オーバーサンプリングしても8倍オーバーサンプリングしても、20kHzまでしかありません。 また、音が緻密になるとか分解能が高くなる訳でもありません。 元々録音されていない音が沸いて出ることはないのです。

あくまでも、ポストフィルタと呼ばれるDAC後のアナログフィルタの特性が緩くて済むため、そこで失われていた音が見えてくるというだけです。  その差が大きいとも言えますが。。。

 

 

今日は、時間軸系の説明でしたが、次回は、周波数軸でどうなっているのかについて説明しようと思います。

つづきは、こちら。

 


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