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2013年7月17日 (水)

DigiFi No.10 USBヘッドホンアンプの実力

 

DigiFi No.10 USBヘッドホンアンプの実力を見てみようと思います。

 

随分と世間の流れ、タイミングを逃しているとは思いますが、ブログで交流のあるまるはさんより DigiFi No.10 USBヘッドホンアンプをお借りしましたので、私なりに斬ってみようと思います。

 

Digifi10

 

 

Olasonicこと東和電子さんとは、現在は直接お取引していませんが、かつての職場の先輩が2名ほど在籍していた関係もありまして、敬意を表して記事にしようと思います。

 

まず、問題になっているホワイトノイズの件

 

さくっと残留ノイズを測ってしまえば終わりなのですが、ミリボル計、オーディオアナライザ

は返してしまったので、測れません。
 

 

  では、ICのスペックから追ってみましょう。 

 

PCM2704のS/N比はA-wait 98dB(typ.)となっています。 出力レベルが0.64Vと低いので、この時点でのノイズは、8.1uV。 このあと増幅しなければぺるけ式と同等程度の残留ノイズです。

このまま0dBでヘッドホンアンプにしてあれば、ノイズが目立つということはありません。

ただ、出力最大レベルが0.64Vだと、
 

 

 50Ωのヘッドホンで8.2mW

 30Ωだと13.6mW

 残留ノイズ 8.1uV
 

が最大出力です。 少し能率の低くめなヘッドホンだと大音量にできないかもしれません。
 

例えば信号を2倍に増幅して1.28Vrmsにすると、
 

 50Ωのヘッドホンで32.8mW

 30Ωだと54.6mW

 残留ノイズ16.2uV
 

信号を4倍に増幅して2.56Vrmsにすると、
 

 50Ωのヘッドホンで131mW

 30Ωだと218mW

 残留ノイズ32.4uV 
 

近年のヘッドホンはiPodなどでも十分な音圧を得るために、インピーダンスが低めで感度が高いヘッドホンが多いと思います。 その点から考えると、増幅2倍あたりに設定するというのが最も多くの人が幸せになれるのではないでしょうか。

 

 

もうちょっと感度の低いヘッドホンを鳴らそうとすると3倍から4倍でも良いかもしれませんが、その設定だと、カナル型のヘッドホンを使うとホワイトノイズが気になるくらいの音量になってくると思います。

 

そもそもPCM2704はノイズが多いDACですので、最大出力と残留ノイズのバランスをとるのが難しいと思います。

あれだけ定量的かつ冷静な評価をしているnabeさんですら、波形を公表していません。
 

実は-60dBの信号をオシロでみると既にノイズしか見えません。この波形だけみるとFMラジオより悪いのではないかと思うほど。 そのノイズも上下で非対称、パルスっぽいヒゲがジャリジャリと混じっています。 TIの名誉のために波形をのせませんが、あのノイズを見ると普段使いする気にはなれません。

 
 

  これは東和電子が悪い訳ではありません。 念のため。
 

  
  

さてさて、ここでDigiFi付録基板の方に移りますが、DAC後のポストフィルタアンプのゲインは4倍です。 その信号をRCAピンジャックへと導いています。

 

そして、ヘッドホンアンプは、その4倍になった信号を更に3倍にしています。 orz...

 

単純計算で残留ノイズ100uV。 ノイズがよく聞こえる訳です。
 

恐らく、多くの人が望むヘッドホンアンプのノイズ量はA-wiatで15uV以下です。

そして、このゲイン設定のアヤマチは、ノイズ量だけに留まりません。
 

  PCアプリで音量を絞る。 (iTunes、Winampなど)

  PCM2704内のデジタルアッテネータで音量を絞る。(メインボリューム、基板上SW)
 

どちらもデジタル領域での減衰ですので、分解能が落ちてしまいます。DAC後のゲインが高ければ高いほど、デジタルで沢山絞る=分解能が低下します。

デジタルでは減衰させず、0dBでDACを出力させるのが基本。

 

音量調整はその後のアナログ領域で行うというのがベストです。

付録基板に厳しいことを言っても仕方がないのですが、ここは心を鬼にして言いますと、鳴らしにくいひとつのヘッドホンに固執するより、より多くのヘッドホンで良く聞こえるようにした方が良かったように思います。

 

ちなみに、電源は12.5Vまで昇圧され、中点電圧を抵抗分圧で作っています。
オペアンプは限界ギリギリの低い電圧で動かすとあまりいい音がしないことが多いので、この電源昇圧は有利に働くはずです。

 
 

基板について

回路図がないので詳細が分からない部分もありますが、かなりハイレベルなパターンであることは確かです。また、電解コンデンサもSMDタイプではなく挿入品を使っているのも良い点です。 SPDIF-OUTも分かりやすく引き出していますね。

カップリングコンデンサにはセラミックコンデンサをパラっています。 容量は分かりませんが、これが音質に一役かっているんじゃないでしょうか。

 

 

音質的な感想

非常によくまとまっている。 DigiFi No.7が元気すぎると言われて無難にまとめたのかもしれないけど、少し平坦な鳴り方でつまらない。

高域がやや明るめにでているが、ホワイトノイズの方が気になって長時間聴き続けられないので、評価としては難しいところ。

ただ、特別な部品を使わずにこれだけの音になっているのには驚きます。
 

ヘッドホンアンプとしてではなくRCAジャックから出力するUSB-DACとしての使い方が正解なような気がします。

asio4all(ASIOドライバ)を使いフルボリュームで鳴らすと、滑らかさの中に品のある響きがあって心地よい。 定位も割とよく、ボーカル物も安心して聴けるが、もう少し奥行き表現と躍動感が欲しいところではある。

 

PCM2704は、DAC出力のノイズは酷いけど、アダプティブモードのUSB audioとしての回路構成は優れているんだと思います。 このICが出たときに何かの本で、PCから送られてくるデータへの同期に特別な技術を使って安定した内部クロックを作り出しているようなことを読んだ気がします。

 



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コメント

DigiFi No.10 USBヘッドホンアンプを最初聞いたとき、
ホワイトノイズがしているのに驚きました。
先にぺるけ式を作り、後から、たかじん式のヘッドホンアンプを
作って聞いてきた身にとっては、ノイズが聞こえるなど
言語道断といった印象でした。

たかじんさんが入手できなかったという事なので、切り身でも
3枚おろしでも、好きにしていただこうと思って御送りしました。
最悪、手違いで壊してもかまいませんし、たかじんさんの
「技」と「裏づけのある技術」で何か新しい発見があるのではないかと
密かに思っています。


>ゲイン設定
確かにオペアンプのゲインが大きすぎるのが問題のようでしたが、
ほんとに、このノイズがオペアンプだけなのか非常に気にかかりました。

PCM2704の電源に昇圧用のICが使われていますが、ここの
ノイズをどう抑えているのかも知りたいところです。

>音質的な感想
ホワイトノイズが気になりすぎて、音の印象が悪くなりがちですが、
悪くはありません。
でも、明るく響く音がしているのですが、何か音が痩せているというか
歪みというか、気になってしかたありません。


「決定打」
たかじんさんが解決していただける事でしょう。(なんと他力本願

まるはさん こんにちは。

色々ありがとうございます。 オペアンプって優秀で、1段や2段通したくらいで
そんなにノイズが増えるものではないんですよね。
ですから上でも計算に入れていません。
元々ノイズが多いものを増幅するとノイズが目立ってくるという感じです。

昇圧回路のノイズは、一定周波数なので、ホワイトノイズとは直接関係がないと
思っていますが、測定するとs/nに関与するでしょうね。 

私が使っているヘッドホンはインピーダンスが16Ω、30Ωと低く、感度が高め
なので、ボリュームをかなり絞ったところで聞きます。 windowsのボリューム
は下から1/5くらいのところです。 

音質的にも素性の良さは感じるので、ゲイン設定だけでかなり使える基板になると思っています。
一番お手軽な方法で改造してみましょうか。


たかじんさん、こんばんは。

>昇圧回路のノイズ

発振周波数は100KHzをはるかに超えていると思いますので、
人間には聞こえないはずの音ですが、でも、ノイズが多いスイッチング電源を
使うと、何か感じます。音でもない歪みでもない、ざわつきのような。

比較する「ノイズが皆無」に聞こえるヘッドホンアンプがあるから
何か違うと思うのかもしれませんが。


>一番お手軽な方法で改造してみましょうか

期待している方々は多いと思います。

高周波のノイズは、本来であれば聴こえないはずなのですが、おっしゃる通り
可聴帯域へ、なんらかの影響があるように感じますね。
一説には100kHzくらいまでは誰でも聴こえるという発表もあります。

例えば15kHzの正弦波、三角波、矩形波を切り替えて聴くと、音が変わるのが
認識できるとか。 そういう結果もあるようです。

それと、帯域内のホワイトノイズが多くても、実際に音楽を聴くとあまり気にならない
といこともありますよね。 レコードやカセット・リールテープなどがそうです。

以前に友人から借りた山水907もノイズが多かったのですが、一旦音楽をならすと
そのホワイトノイズは、全く気にならない。 あたかも静寂の中に楽器が存在して
いるかのような表現力でした。

不思議なものです。

DigiFi No.10 USBヘッドホンアンプは持っていないのでなんともいえませんが、

同じPCM2704を使った秋月電子のAKI.DACを愛用しています。
たかじんさんも恐らくご存じかと思いますが、ぺるけさん設計の、

・トランス式USB-DAC
・FET差動バッファ式USB-DAC

の両方を製作し、使用しています。

LPFをうまく組み合わせてあげれば、ホワイトノイズらしきものは聞こえません。


トランス式はとても気に入っていて、7作つくりました(笑)
この作例、一度聴くとその魅力にとりつかれてしまいます。

OPPOのBDプレイヤー BDP-95を所有しているのですが、これに使われている
ES9018が最近DACチップとして注目されています。
けれど、これと聴き比べても遜色ない音色だと思います。


最近は、指定のタムラライントランスが入手しずらくて困っていますが、
600ΩCT:600Ωのトランスでも多少昇圧に難ありと言われつつも、
十分実用になることがわかったので、ヤフオクでこまめに落札しています。

FET差動バッファ式USB-DACもエージングを進めてゆくと、かなりイイ感じで鳴ってくれるようになりました。

CD音源っていろんな音が収録されていて、こんないい音がするんだと改めて思った次第です。

まるはさん

人間の可聴領域について、こんな新設があるらしいですよ。

http://www.yung.jp/bony/?p=2348

×:新設
○:新説

でした。^^;

失礼しました。

mr_osaminさん こんばんは。

ぺるけさんのAKI.DAC改造は、なかなかツボを抑えた改造と思います。
ゲインは、トランスに依存しますが、選んでいるものは大体2倍から4倍ですね。
0dB出力で使っている限りではホワイトノイズが気になるということはないと
思います。 ただし、TAMURAトランスの価格には泣けますね・・・ 

FET差動回路の方もゲインは4倍程度で、LPFを組んで高域を落としていますね。
出力カップリングで低域も落としているので、高域カットと低域カットの
バランスが絶妙なのかもしれません。 

PCM2704が優れている点は、ブログ記事の最終項に書いた通りです。

まるはさん
可聴帯域外のノイズや一定周波数の発振回路の漏れ電圧が、音楽を阻害する
点は、非常に興味深いです。 いわゆるDクラスアンプの音を受け付けないという
人がいるというのは、そういった理由からくるものなのかもしれませんね。

たかじんさん

>ゲインは、トランスに依存しますが、選んでいるものは大体2倍から4倍ですね。

600Ω(CT):600Ωを150Ω:600Ωとして使う作例も載っています。
http://www.op316.com/tubes/lpcd/trans-dac.htm

ゲインは2倍に届かないようですが、実際に製作してみるとこれでも十分といった感じです。


理屈はさておき、初めて製作したときに聴いた印象は今も忘れません。
「ずっと聴いていたくなる」と皆さん言っていますが、まさしくそんな印象です。

それと、AKI.DACの手頃な価格です、ね。


>ただし、TAMURAトランスの価格には泣けますね・・・ 

そうなんですよ。
ノグチトランスでは(一部のモデルを除き)長期欠品が続いています。

ヤフオクでは時々中古を見かけます。
中古でも全く問題ないです。

新品の価格の50%くらいを上限の目安に入札していますが、
さすがにTpAs-2Sあたりは人気で、ペアで\8,000近くまで上昇することがありますね。

mr_osaminさん こんにちは。

サイトを見るとぺるけさんもPCボリュームは0dBを強く推奨していて、アンプ側で
ボリュームを絞っているようですので、ゲインはいくつでもノイズが目立つという
ことはないですから問題ありませんね。 私もPCボリュームは減衰なしに賛成です。

ただ、下記に興味深いことが書かれています。 Windowsの場合のASIOなり
WASAPIしか使いたくないというのが正直なところです。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dal/20121112_572414.html

たかじんさん

ボリューム0dbは良く言われますが、これは理論的にも実際も劣化が少ないということなんでしょうね。

私はfoobar2000+ASIO4All(WindowsXP)を使っています。

また、普段はVoyageMPD StarterKit+NAS(FLACによる音源ライブラリ)
が基本です。

>人間の可聴領域

何か感じるというのは、その周波数域だったのでしょうね。
ただ、最近とみに耳が悪くなってきて、高音を強調した方が
聞きやすくなっているので、かなり劣化した模様です。


>いわゆるDクラスアンプの音を受け付けないという
>人がいるというのは

該当者1名です。


>ぺるけさんのAKI.DAC
トランスで、これほど違いが出るとは以外でした。
聞いてみたいところですが、トランスの値段と入手の
難しさから縁遠くなっています。

mr_osaminさん こんばんは。

デジタル領域の減衰を0dBとするのは基本中の基本ですね。
DACが24bitだろうと、32bitだろうと、デジタル領域で減衰させると、
たとえ0.1dBでも分解能が低下して、音質は劣化の方向に向きます。 
ASIOやWASAPI、win、mac、linuxはジッターに関する違いが発生するのですが、
それと分解能の低下は別の領域の話となります。 

まあ、普段は便利なボリュームをつかって、真剣に聴くときにはアナログボリューム
を使うって感じが良いのではないでしょうか。  便利なものを使わないというのも
惜しいので。

付録基板の、ボリュームUP/DOWN スイッチは、使ってみると意外と便利(笑

>>いわゆるDクラスアンプの音を受け付けないという
>該当者1名です。

わたしもです。 
興味があって聴きに行くのですが、いつもがっかりして帰ってきます。
100万を超えるDクラスでもダメなんですよね。 なぜだろう、雑誌で評価が高いのは?
と疑問だけが増えていきます。  Dクラスと相性が悪いのです。

まるはさん

>トランスで、これほど違いが出るとは以外でした。
>聞いてみたいところですが、トランスの値段と入手の
>難しさから縁遠くなっています。

FET差動バッファ式もかなりイイ線いってると思ってます。
私は初作はラグ板で組んでサブシステムのメインで使っていて、

友人が欲しがったので今度はユニバーサル基板で組んでYM-150に
組み込んで進呈しました。
とても喜んでくれましたよ。


たかじんさん

>まあ、普段は便利なボリュームをつかって、
真剣に聴くときにはアナログボリューム
を使うって感じが良いのではないでしょうか。

私の場合、トランスレータにVoyageMPDを使っているのですが、
MPoDというiPhoneアプリがありまして、これがVoyageのMPDとWifiで繋がるので
プレイリストの選択や停止早送り、デジタルボリュームの調整などができるんです。

これがとても便利で、リモコンに慣れるとやめられません♪

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