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2013年3月 7日 (木)

これは電流帰還アンプなのか?

昨日のインプレス、AV watchの記事でちょっと不思議に思った方も多いかと思います。

上のwebサイトの説明を読むと、更に混乱すること必至です。

簡単に言ってしまうと、このアンプは本来の意味の電流帰還アンプとは違います
 
ただし、説明していることは正しい面が沢山あって面白いです。

Curr

 

スピーカーのインピーダンスのうねりに対して、いろいろなメーカが様々なアプローチをしてきました。 classAAの説明でも書きましたが、このインピーダンスの山のおかげでスピーカを駆動する電圧と電流の位相や、周波数特性は一致しません。

通常、スピーカは電圧が一定のいわゆる定電圧出力アンプ(普通のアンプ)で音を鳴らしてチューニング(音決め)してるため、このアンプのような定電流出力アンプで鳴らすと、インピーダンスの山の部分(50~100Hzにピークがある)でパワーが沢山でることになり、かなり低音が出っ張ってくる面白い音が聴けると思います。

classAA回路は、電圧と電流の位相がずれているときでも、スピーカが欲する電流を流してあげることで高音質・低歪を狙っているのであって、決して定電流出力ではありません。  したがってスピーカメーカがチューニングした状態から大幅に音が変わってしまうことは無いと思います。

定電流出力のアンプで駆動すると、おそらくスピーカメーカも予期しないくらいの変化がでます。 

むかし、YAMAHAがYST(初期はASTと呼んでいた)という技術でスーパーウーファーや小型のスピーカを作っていましたが、これには「負性インピーダンス」という技術を使いバスレフのポート共振を意図的に強力に出すことで小さい筐体で豊かな低音を実現していました。

バスレフポートの共振点を強力にドライブすることでバスレフスピーカーで低音をモリモリ出すという手法・目的は、このアンプも似ていると思います。

 

PC向けの小型スピーカや、超小型のデスクトップスピーカはどうしても低音が不足気味となりますので、こういった定電流出力アンプで、インピーダンスの山を強力に駆動して低音を増強するというのはある意味、現代の事情に合ってるのかもしれません。

イコライザーを使っていないのに、こんなにドンシャリになるなんて! っと驚くこと間違いなしです(笑

おそらくはスピーカに流れて戻ってきた電流をフィードバックすることからこういう名称を付けたのでしょうけど、電流検出抵抗でSP電流を電圧に変換したものを電圧フィードバックしています。 本当の電流帰還アンプはまったく別モノですから、ネーミングは、もう少し回路を理解してから付けないと恥ずかしいように思います。 小学生の勘違いでしたら許されるのでしょうけど。 

ヤマハは「アクティブ・サーボ・テクノロジー」の略でASTだったような気がします。 電流帰還(カレント・フィードバック)の意味するところはアナデバやリニアテクノロジのアプリケーションノートなど読んで理解してもらいたい所です。 

私がネーミングするなら「スピーカ電流検出アンプ」「電流検出フィードバックアンプ」って感じですかね。

 

一度、音を聴いてみたいです。 超小型バスレフスピーカと相性が良さそうです。

ちなみに、こういった定電流出力アンプは、出力がオープンになると最大限に振幅してしまいますので、このアンプも、リレーでミュートしているときには8.2Ωの抵抗負荷がつながる仕組みになっています。 さらに47Ωの抵抗負荷も常にぶら下がっていて、完全にオープンにならないよう工夫しているのが回路図をみるとわかります。

 

 

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