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2013年3月25日 (月)

HPA-12の動作について(2)

昨日の続きです。

Hpa12_2

初段の定電流回路部をもう少し詳しく見てみましょう。

Q6とQ5のVbe2つ分の電圧が赤いA点の電圧です。 

マイナス電源から1.2Vほど高い電圧です。 ここは、Q6によりフィードバックされ、強力にこの電位が保たれるように動作しています。 マイナス電源電圧が変動しても、この1.2Vは頑なにキープしようと動作しているのです。

ということで、2段目の定電流回路も、この1.2Vが基準となり、Q8のVbeを引いた残り0.6VがR15の抵抗にかかることになります。 つまり、2段目の電流値は0.6V÷120Ω=5mAとなります。

 

緑色の矢印で書いた各所ベース電流は流れ出たり、流入してきたりしていますが、今回もhfe分の1という小さい数値ですので無視して考えます。 

 

 ここでようやく、この回路の面白いところがでてきます。
 
1段目の電流値の決定権が、R14(2段目のエミッタ抵抗)になっている理由です。

正確に言うと初段の電流値は、初段定電流回路のVR(とパラ抵抗)の抵抗値なのですが、2段目のエミッタ抵抗の値を変えると、DCオフセットが発生し、そのDCオフセットを0VにしようとVRを回して初段の電流値が定まるという仕組みになっています。

もう少し細かく書きますと、R14の抵抗には、2段目定電流回路の5mA(実測5.5mA)が常に流れます。

470Ωなら470x5mA=2.35Vの電圧がR14に発生します。 

これにQ7のVbe 0.6Vを足した、2.95Vが 初段の負荷抵抗1.5kΩの両端の電圧となります。

つまり、2.95V÷1.5k=1.97mAが初段電流です。 実測した値が2.2mAなので多少違いますが、2段目定電流の実測値で計算すると、もっと近い値になります。 おそらくVbeがもう少し高いのでしょう。

 

このようにして、2段目のエミッタ抵抗を変更してDCオフセットを調整すると、1段目の電流が変わっているということになるのです。 ちなみに2段目の電流は変わりません。 

 

次に、2段目にラインに入っているバイアス回路です。

この回路は回路図をみると解かるとおり、4つのダイオードが直列になっていて、抵抗も1本入っているという単純なものです。 

ダイオードもトランジスタのVbeと同じく、順方向電圧Vfが約0.6V~0.7Vとなっていて、多少電流値が変わったとしても、この電圧の変動は少ないです。
 
  
  なぜ4つも直列にするのか。  定電流源があるなら抵抗でも構わないのでは?

と考えるかもしれません。 一応、後述するバッファ段の温度補償をかねているのです。

最終段とドライバ段のNPNとPNPあわせて4つ分のVbeがあり、熱が加わるとVbeは下がります。  そして、バイアスが一定の電圧であるならば、Vbeが下がった分電流が増えて、更に発熱が増え、もっとVbeが低下・・・・   と、デバイスが破壊するまで電流が加速する事態になってしまいます。  一般にこの現象のことを熱暴走といいます。

という訳で、4つ分のTRのVbe低下分を4つのダイオードで補償しているのです。 
ダイオードもトランジスタもシリコンをベースとした半導体で、温度特性が似ているからできる芸当なのです。  

 

Hpa12_4  

パワーアンプでは、確実に熱結合した状態で温度補償をするのですが、ヘッドホンアンプなので、そこまでの発熱はないと想定して、基板を伝ってきた熱を感知してバイアス電圧が程よく調整されるような回路にしてあります。

そのため、電源を投入してから最初の30分くらいは、最終段の電流が徐々に上がり続けます。  その後、十分に基板へと熱も伝わった状態では電流値がちゃんと収束するように動作します。

ガラスエポキシ基板ならではの熱伝導を利用した回路です。
 
 
 
つぎに、ドライバ段と最終段ですが、

出力段の設計(1)  出力段の設計(2)  出力段の設計(3)  出力段の設計(4)
 
の通りです。 特に追記する事はありません。
 

 

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